SSHを使用したSCPによるファイル転送の方法とは?SCPコマンドの使い方について紹介

SSHプロトコルを使用したSCPによるファイル転送の方法とは?
今回は、SCPによるファイル転送について説明します。SCPはSSHプロトコルを使用しているため、通信は暗号化されます。事前にSSH接続可能な状態にしておいてください。
ここでは、以下について紹介いたします。
・SCPの基本的な使い方
・ファイル名を変更した転送
・複数ファイルの転送
・ワイルドカード転送
・再帰的な転送
・ファイル情報を保持したまま転送
SSHプロトコルを使用した、SCPによるファイル転送に興味のある方は、ぜひご覧ください。
環境情報
ローカルをPowerShell、リモートをWSL2(Windows Subsystem for Linux 2)のubuntuとします。ローカルの情報は以下です。
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PS C:\> $PSVersionTable Name Value ---- ----- PSVersion 5.1.18362.1171 PSEdition Desktop PSCompatibleVersions {1.0, 2.0, 3.0, 4.0...} BuildVersion 10.0.18362.1171 CLRVersion 4.0.30319.42000 WSManStackVersion 3.0 PSRemotingProtocolVersion 2.3 SerializationVersion 1.1.0.1 PS C:\> SSH -V OpenSSH_for_Windows_7.7p1, LibreSSL 2.6.5 PS C:\> |
リモートの情報は以下です。
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~$ cat /etc/issue Ubuntu 20.04.1 LTS \n \l ~$ ssh -V OpenSSH_8.2p1 Ubuntu-4ubuntu0.1, OpenSSL 1.1.1f 31 Mar 2020 ~$ |
ローカルからリモートにSSH接続可能な状態にしておいてください。
基本的な使い方
SCPコマンドの基本的な使い方を紹介します。以下のように記述します。
1 |
SCP [opution] 転送元 転送先 |
SSH接続可能な状態でなければ、SCPでファイル転送できません。
ローカルからリモートにファイル転送するには、以下のように記述します。
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PS C:\> SCP C:\test\test.txt ${ホスト名}:~/ Enter passphrase for key 'C:\Users\${ユーザ名}/.ssh/id_rsa': test.txt 100% 12 3.3KB/s 00:00 PS C:\> |
逆にリモートからローカルにファイル転送するには、以下のように記述します。
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PS C:\> SCP ${ホスト名}:~/test.txt C:\test\ Enter passphrase for key 'C:\Users\${ユーザ名}/.ssh/id_rsa': test.txt 100% 12 0.0KB/s 00:00 PS C:\> |
ファイル名を変更した転送
転送時にファイル名を指定することで、ファイル名を変更した転送ができます。
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PS C:\> SCP C:\test\test.txt ${ホスト名}:~/test2.txt Enter passphrase for key 'C:\Users\${ユーザ名}/.ssh/id_rsa': test2.txt 100% 12 0.0KB/s 00:00 PS C:\> |
複数ファイルの転送
複数ファイルをスペース区切りで指定して、転送することができます。
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PS C:\> SCP C:\test\test1.txt C:\test\test2.txt C:\test\test3.txt ${ホスト名}:~/ Enter passphrase for key 'C:\Users\${ユーザ名}/.ssh/id_rsa': test1.txt 100% 12 2.3KB/s 00:00 test2.txt 100% 12 0.6KB/s 00:00 test3.txt 100% 12 0.5KB/s 00:00 PS C:\> |
ワイルドカード転送
ワイルドカード指定で転送することができます。
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PS C:\> SCP C:\test\test*.txt ${ホスト名}:~/ Enter passphrase for key 'C:\Users\${ユーザ名}/.ssh/id_rsa': test1.txt 100% 12 0.8KB/s 00:00 test2.txt 100% 12 0.8KB/s 00:00 test3.txt 100% 12 0.0KB/s 00:00 test4.txt 100% 12 0.0KB/s 00:00 test5.txt 100% 12 0.8KB/s 00:00 PS C:\> |
再帰的な転送
rオプションを付与することで、再帰的に転送できます。
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PS C:\> SCP -r C:\test ${ホスト名}:~/ Enter passphrase for key 'C:\Users\${ユーザ名}/.ssh/id_rsa': test1.txt 100% 12 0.8KB/s 00:00 test2.txt 100% 12 0.0KB/s 00:00 test3.txt 100% 12 0.0KB/s 00:00 test4.txt 100% 12 0.0KB/s 00:00 test5.txt 100% 12 0.0KB/s 00:00 PS C:\> |
リモート側では、ディレクトリごと転送されていることが確認できます。
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remote:~$ find test/ test/ test/test1.txt test/test2.txt test/test3.txt test/test4.txt test/test5.txt remote:~$ |
ファイル情報を保持したまま転送
pオプションを付与することで、タイムスタンプなどのファイル情報を保持したまま転送できます。
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PS C:\> SCP -rp C:\test ${ホスト名}:~/ Enter passphrase for key 'C:\Users\${ユーザ名}/.ssh/id_rsa': test1.txt 100% 12 0.0KB/s 00:00 test2.txt 100% 12 0.0KB/s 00:00 test3.txt 100% 12 0.8KB/s 00:00 test4.txt 100% 12 0.0KB/s 00:00 test5.txt 100% 12 0.0KB/s 00:00 PS C:\> |
ローカル側のファイル情報を確認します。
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PS C:\> ls C:\test ディレクトリ: C:\test Mode LastWriteTime Length Name ---- ------------- ------ ---- -a---- 2020/12/31 17:03 12 test1.txt -a---- 2020/12/31 17:03 12 test2.txt -a---- 2020/12/31 17:03 12 test3.txt -a---- 2020/12/31 17:03 12 test4.txt -a---- 2020/12/31 17:03 12 test5.txt PS C:\> |
リモート側のファイル情報を確認します。タイムスタンプが保持されたまま転送されていることが分かります。
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remote:~$ ls -la test/ total 28 drwxrwxrwx 2 ${ユーザ名} ${ユーザ名} 4096 Dec 31 17:11 . drwxr-xr-x 6 ${ユーザ名} ${ユーザ名} 4096 Dec 31 17:15 .. -rw-rw-rw- 1 ${ユーザ名} ${ユーザ名} 12 Dec 31 17:03 test1.txt -rw-rw-rw- 1 ${ユーザ名} ${ユーザ名} 12 Dec 31 17:03 test2.txt -rw-rw-rw- 1 ${ユーザ名} ${ユーザ名} 12 Dec 31 17:03 test3.txt -rw-rw-rw- 1 ${ユーザ名} ${ユーザ名} 12 Dec 31 17:03 test4.txt -rw-rw-rw- 1 ${ユーザ名} ${ユーザ名} 12 Dec 31 17:03 test5.txt remote:~$ |
まとめ
いかがでしたでしょうか。SSHプロトコルを使用したSCPでのファイル転送について紹介しました。ここで紹介した以外にもSCPのオプションはありますので、調べてみてください。
SSHとSCPはセットで使い方をマスターしておくとよいでしょう。ぜひご自身でコマンドを書いて、理解を深めてください。
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