応用情報技術者試験の難易度はどのくらい?高いと言われる2つの理由

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応用情報技術者試験とは


IT業界に関わりがある人にとって、「応用情報技術者試験」について1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

応用情報技術者試験は、ITエンジニアとして必要なテクノロジ・マネジメント・ストラテジに関する知識や、実践能力を判定するための国家試験で、難易度は一般的に高めと言われています。

応用情報技術者試験はIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)によって運営・提供されており、通常年に2回試験が開催されています。

出典:応用情報技術者試験(AP) | IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ap.html

申込期間や試験日

応用情報技術者試験は年に2回開催されており、それぞれ4月の第3日曜日と10月の第3日曜日が例年の試験予定日です。

申込期間の目安は、春期試験では1月半ばから2月半ば、秋期試験では7月半ばから8月半ばになります。時期になれば詳しい日程が公表されるので、こまめな公式ホームページのチェックが必要でしょう。

出典:試験実施 年間スケジュール| IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_02annai/_index_annai.html

試験内容

応用情報技術者試験は、午前・午後の2部にわかれています。午前の試験は4択問題で、午後の試験は記述式です。この記述式問題の存在が、試験の難易度を高くしています。

試験は3つのカテゴリーから幅広く出題されています。内容としては、ハードウェア・ソフトウェア・プログラミングなどのテクノロジ系、プロジェクトマネジメントやシステム監査などのマネジメント系、法律や企画運営などのストラテジ系です。

受験者数や合格者率

受験者数や合格者率などの応用情報技術者試験に関する統計データが公式ホームページで公開されているので、受験を検討する際の参考になるでしょう。

受験者数は毎回30,000人から40,000人程度です。一方で合格者率は20%前後であることが多く、30%に届きません。このことから、応用情報技術者試験は易しい試験ではないことが想像できるでしょう。

応用情報技術者試験の難易度について


応用情報技術者試験は、専門分野に特化している試験ではありません。しかしテクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系から、万遍なく応用力が問われる試験内容となっていることが特徴です。

応用情報技術者試験はITエンジニアとしての総合力を問われる試験であり、決して難易度が低いとは言えません。受験する際は十分な事前準備が求められるでしょう。

応用情報技術者試験の難易度が高いと言われる理由


応用情報技術者試験は、一般的に難易度の高い試験と言われています。理由として、出題範囲の広さと記述式の午後試験の存在が挙げられるでしょう。

実務経験を積んでいるエンジニアであれば、ある程度スラスラ解ける問題もあるでしょう。それでも苦手な分野があったり、試験の出題形式に不慣れであれば戸惑うことも少なくないでしょう。試験の難易度を把握して、事前に備えることが必要になります。

出題範囲が広い

応用情報技術者試験の難易度が高いと言われる理由の1つに、その出題範囲の広さがあります。

試験範囲は、ITエンジニアとしての技術力を問うテクノロジ系、プロジェクトの進行やシステムを管理する知識・能力を問われるマネジメント系、IT産業の経営に関わる法律等の知識を問われるストラテジ系と、大きく3つのカテゴリーに分けられます。

出題範囲が多岐に渡るうえ、各カテゴリーの専門性も高いことから、応用情報技術者試験は難易度が高いと言えるでしょう。

記述式の午後試験

応用情報技術者試験は、午前・午後の2部に分かれて試験が行われます。午前の試験は4択問題ですが、午後の問題は記述式であることが試験の難易度を高めていると言えるでしょう。

午後の記述式試験は試験時間が150分あり、一見すると多くみえます。しかし、全出題数11問から5問解答することが必要であり、解答する問題の選別を自分でするということが最初の関門となるでしょう。

記述式問題は、読解力に加えて知識を統合して解答する総合力が求められることから、午前の問題よりも難易度が高くなります。前もって入念に対策し、試験に臨むことが必要でしょう。

出典:試験時間・出題形式・出題数(解答数)| IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ap.html

応用情報技術者試験とソフト開発技術者試験の違い


IPAが主催している試験に、「ソフトウェア開発技術者試験」がありました。情報システム開発に携わる技術者としての知識・能力を証明するための試験でしたが、平成20年で終了しています。

現在はソフトウェア開発技術者試験に代わり、応用情報技術者試験が新たに行われるようになりました。ソフトウェア開発技術者試験は、現行の応用情報技術者試験より合格者率が低かったため、難易度としては応用情報技術者試験の方が易しくなっていることが期待されます。

基本情報技術者試験と応用情報技術者試験の違い


IPAは、ITエンジニアのスキルを証明するための試験を数多く提供しています。ITパスポートなどのITに関する入門レベルの試験から、応用情報技術者試験などの情報処理技術者のための試験など、試験のレベルも様々です。

情報処理技術者試験の中に「基本情報技術者試験」があります。基本情報技術者試験は、応用情報技術者試験の前段階の試験であると言えるでしょう。

そもそも基本情報技術者試験とは

「基本情報技術者試験」とは、応用情報技術者試験と同様IPAによって提供されている試験です。合格することで、ITエンジニアとしての基礎力が身に付いていることを証明するとともに、国家資格が得られます。

試験はテクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系の各分野から出題されますが、基本的な内容に焦点を当てている分、応用情報技術者試験よりも難易度が高くないと言えるでしょう。

出典:基本情報技術者試験(FE)| IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/fe.html

難易度が同じや簡単に感じる人の傾向

基本情報技術者試験と応用情報技術者試験の学習を同時に始めた場合、基本情報技術者試験の難易度が簡単に感じる人もいるでしょう。

基本情報技術者試験は午前・午後とも多肢選択式の問題で、記述式問題がない点も難易度があまり高いように感じない要因でしょう。しかし、たとえ2つの試験の出題範囲に重複があろうとも、問題の難易度には違いがあるため、それぞれに合わせた対策が必要となります。

応用情報技術者試験に合格するポイント


応用情報技術者試験の合格者率は20%程度で、一般的に難易度が高いことで知られています。しかし事前に必要な準備をすることで、合格することは可能でしょう。

応用情報技術者試験に合格するために、基本情報技術者試験から受験することや、過去問をしっかり学習するということがポイントとして挙げられます。

まずは基本情報技術者試験から受験

応用情報技術者試験に合格するために、まずは基本情報技術者試験から受験するのがおすすめです。

基本情報技術者試験は、応用情報技術者試験の試験範囲のカテゴリーと同じで、しかも難易度は応用情報技術者試験より易しくなります。基本情報技術者試験から学習を始めることで、無理なく応用情報技術者試験に挑める力を養えるでしょう。

過去問をしっかり学習

応用情報技術者試験に合格するためには、過去問をしっかり学習することがおすすめです。

過去問を研究することで出題傾向が読み取れるため、効率よく学習を進められるでしょう。過去問の学習を通して、出題形式に慣れるというメリットもあります。

過去問は公式ホームページでも入手できるため、チェックしてみると良いでしょう。

応用情報技術者試験合格は転職に有利になる?


晴れて応用情報技術者試験に合格した後に気になるのは、合格によってどのようなメリットがあるのかではないでしょうか。

応用情報技術者試験に合格することで、転職の際のアピールポイントとして活用できるでしょう。企業によっては資格手当を支給しているので、年収アップにつなげることもできます。

大手企業への転職も可能?

応用情報技術者試験は知名度の高い試験です。転職時履歴書に記載して、ITエンジニアとしての能力を企業にアピールできるでしょう。

しかし応用情報技術者試験の合格は、大手企業への就職を保証するものではありません。特に転職であれば、新人よりも即戦力を求められる場合があり、試験合格よりも実務経験の内容が重視される可能性があります。

試験合格が無意味という訳では、もちろんありません。難易度の高い応用情報技術者試験合格は、転職の際に有利に作用することが期待できるでしょう。

応用情報技術者資格の活かし方

応用情報技術者試験合格によって転職時のアピールポイントとして利用できますが、メリットはそれだけではありません。企業によっては、応用情報技術者試験合格者に対して資格手当を支給しているところも存在しています。

難易度が高い応用情報技術者試験の学習を通して自分の知識レベルを上げ、なおかつ資格取得によって収入アップにつなげることも可能となるでしょう。

難易度が高い応用情報技術者試験の概要をきちんと把握しよう


応用情報技術者試験は、一般に難易度の高い試験として認知されています。受験のハードルが高いように感じることがあったとしても、合格することで転職時に有利になったり、年収アップも可能となるでしょう。

難易度が高い試験ですが、概要をきちんと把握して事前準備を怠らなければ、十分に合格可能と言えます。難易度が高い応用情報技術者試験の概要を把握し、試験合格を目指しましょう。

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