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Spring Bootのメリット6つ|使い方や開発事例を解説!

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Spring Bootのメリット6つ|使い方や開発事例を解説!
この記事でわかること
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    システム
    エンジニア
    Spring Bootを利用するメリットには、どのようなことがあるのでしょうか?

    プロジェクト
    マネージャー
    自動設定や必要最小限のコードで実行可能なアプリケーションを開発できるメリットがあります。詳しくご紹介していきましょう。

    Spring Bootとはどんなフレームワーク?

    Spring Bootは、Javaプラットフォーム向けのオープンソースアプリケーションフレームワークであるSpring Frameworkをベースとした、アプリケーションを手軽に作成することができるフレームワークです。Spring FrameworkはWebアプリケーションだけでなく広範囲のJavaアプリケーションを開発できます。Spring BootはそのSpring Framework上に存在する開発に必要なあらゆる機能の恩恵を受けることで、自動設定や必要最小限のコードで実行可能なアプリケーションを開発することができます。

    Spring Bootのメリット6つ

    フレームワークの中でも多くのエンジニアに支持されているものの一つであるSpring Frameworkを簡単に扱えるようにしたのがSpring Bootです。そんなSpring Bootにはエンジニアたちにとって具体的にどのような魅力があるのか見ていきましょう。またここからお話は多くの専門用語が登場します。まだJavaやWebアプリケーション開発についてあまり学習中の方もいるかと思います。わからない用語が出てきた場合は是非調べた上ですすめていきましょう。

    メリット1:jarファイルにWebコンテナを含められる

    Spring Bootでは、Webコンテナをjarファイルに含めることができます。つまり、サーバー側にTomcat等のWebコンテナをセットアップする必要はなく、jarファイル単体でWebアプリケーションの開発ができるということです。しかしこれはTomcat等が不必要になったわけではなく、jarファイルの中に取り込まれただけです。サーバー内でプログラムを実行させるクラウドサービスの利用が盛んな今の時代において、この機能は時代に適していると言えるでしょう。

    メリット2:XML設定ファイルの記述がいらない

    一般的にXMLファイルへの記述による設定作業は、複雑なことをしようとすればするほどXMLも複雑になり、入力が面倒になったりエラー特定が難しくなったりします。しかしSpring Bootでは自動設定機能により、必要最低限の設定でアプリケーションの起動と実行を行うことができます。また自動設定機能で不足する部分はJava Configを追加したり、複雑なアプリケーション構成などに必要であればXML設定ファイルを使って設定したりすることもできます。

    メリット3:コーディング量が削減される

    アノテーションを記述することにより機能を実装することができるため、余計なコードを記述することなく処理の実装ができ、コーディング量が削減されることもSpring Bootのメリットのひとつです。アノテーションとは「注釈」のことで、コンパイラや実行環境に補足状況を伝えるために使用します。このアノテーションをプログラムに記述することによって、プログラムの動作変更を行うことができます。

    メリット4:DIがベースにある

    DIはDependency Injectionの略で「依存性の注入」と訳されることが多くあります。DIとは、クラス間にある依存関係をコードに記述するのではなく、実行時に外部から引数などで呼び出し解決していく手法のことです。DIがベースにあることによって、クラスの仕様変更などが発生しても既存のソースコードに影響を与えないことができたり、単体テストにおいてテスト用のクラスを作成できることができたりします。

    メリット5:STSと相性が良い

    STSはSpring Tool Suiteの略で、Javaの総合開発環境の代名詞ともいえるEclipseをベースに、Spring Frameworkでの開発に適した機能が備えられている開発環境です。基本的な操作はEclipseとほとんど変わらず、Eclipseの使用経験がある方にとってSTSは利用しやすいものとなっています。STSでは、各種のプラグインが追加されていたり必要な処理の多くが自動化されていたりと環境が整えられており、STSを利用することでコードの作成のみに集中して開発を進めることができます。

    メリット6:カスタマイズができる

    最後にご紹介するメリットは、Spring Bootがカスタマイズ可能であるということです。ここまでSpring Bootのメリットについていくつか紹介してきましたが、お分かりの通りSpring Bootでは余計な作業量を減らすために初期段階で設定されているものがあります。しかしこれらの設定の一部が自分の好みや目的に合っていなかったとき、メリットとなっていたもろもろの設定が邪魔になってしまいます。したがってSpring Bootではカスタマイズ可能となっているのです。

    Spring Bootの使い方3つ

    ここまでSpring Bootがどのようなフレームワークなのか、そして私たちにどのようなメリットがあるのか見てきました。ここからはそのSpring Bootを利用するための具体的な使い方を手順にそってご紹介していきます。Spring Bootを実際に動かしていくとなると目的に応じて様々なアプローチがあります。具体的にはIDEやビルドツールなどがいくつかあります。今回は、HelloWorldを実行する一つのアプローチをご紹介します。

    使い方1:プロジェクトの作成方法

    プロジェクトを作成するためにまず開発環境を整えていきます。Java、Eclipse、MySQL、STSをインストールしてください。インストール完了後いよいよプロジェクトの作成です。Eclipseを起動し「ファイル(F)」から「新規(N)」、「プロジェクト(R)」の順に選択します。次の画面では「Spring Boot」から「Springスターター・プロジェクト」を選択し「次へ(N)」をクリックします。基本設定にて型「Gradle」、パッケージング「War」、Javaバージョン「12」、言語「Java」を選択します。

    使い方2:依存関係の記述

    基本設定まで終えると、次は新規Springスターター・プロジェクト依存関係の画面にて、プロジェクトで使用する機能を選択していきます。今回はバージョンをデフォルトのまま以下の機能を選択していきます。「SQL」→「JAP」、「SQL」→「MySQL」、「SQL」→「MyBatis」、「テンプレートエンジン」→「Thymeleaf」、「Web」→「Web」の5つを選択し、「次へ(N)」をクリックします。次の画面で「完了(E)」をクリックすればプロジェクトの作成完了です。

    使い方3:HelloWorldを実行する際のポイント

    プロジェクトの完成後、HTMLとコントローラを作成し、Spring Bootプロジェクトを起動するとHelloWorldの実行は完了します。ここまでさらりとHelloWorld実行の手順を説明してきましたが、そこにはいくつかのポイントがありました。ここでは3つのポイントについて説明していきます。

    コントローラを作成する

    プロジェクトの作成完了後、HTMLを作成します。しかしこのままではまだ表示することはできません。そこで、コントローラの作成に移ります。コードには以下リンクのようなものがあります。参考にしてみてください。

    テンプレートエンジンを作成する

    テンプレートエンジンとは、雛形であるテンプレートと入力されたデータを合成し、成果ドキュメントを出力する仕組みのことです。このテンプレートエンジンを活用することによって、テンプレートとデータを分離することができます。つまり、HTMLを生成するテンプレートエンジンだと、デザイナーが作成したHTML部分(テンプレート)とエンジニアが開発したデータ部分(処理の結果など)を分離することができるということです。

    thymeleafを使う

    それではthymeleafを利用することによってどのようなメリットがあるのか見ていきます。thymeleafはSpring Boot互換のHTMLをベースとしたテンプレートエンジンです。Thymeleafの特徴的な機能にNatural templatesがあり、これによって作成するHTMLの設定データを、ブラウザの表示に影響がないタグの属性として定義できます。つまり作成したテンプレートをそのままブラウザで表示させることにより最終的なHTMLの描画結果を崩すことなくテンプレートを作成できるということです。

    Spring Bootでの開発事例

    これまでSpring Bootのメリットや使い方を見てきて、「Spring Bootの学習を始めよう。」と思った方もいるかもしれません。しかしそういった決意が長く続かなかった経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。何かを成し遂げるために継続するには、明確な目標が必要です。ここでは実際にSpring Bootが使われた事例を見ていきます。プログラミングの学習を始める際には、何か明確な目標をもって臨んでみましょう。

    LINE Notify

    Spring Bootの開発事例の一つにLINE Notifyがあります。LINEがSpring Bootを採用したのには、XMLの記述が不必要なことや起動の速さ、手軽にデプロイできることなどの理由が挙げられています。アプリケーションの開発の始めやすさも含め、Spring Bootは多くの点でLINEから評価されている高い開発実績を持つフレームワークとなっています。

    システム
    エンジニア
    Spring Bootを利用することで、効率的な開発が行えるのですね!

    プロジェクト
    マネージャー
    そうですね。初心者でも使いやすいので、ぜひ利用してみましょう!

    Spring Bootを利用しよう

    Spring Bootの魅力や使用方法についてお伝えしてきましたが、何か一つでもお役に立つ情報はありましたでしょうか。Spring Bootはお手軽に始められることができ初心者に優しくも、応用が利き実践力のあるフレームワークです。この記事が、みなさんが一つの目標に向かって走り出すきっかけとなってくれることを願っています。

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