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職務経歴書とは
転職活動をするときに、履歴書とともに提出が求められる書類に職務経歴書があります。履歴書は、定められたフォーマットに沿って氏名や住所、学歴や職歴などが書かれており、プロフィールを見るためのものです。一方で職務経歴書は、フォーマットは決まっておらずこれまで携わってきた業務内容や取得している資格などが書かれており、その人がどれぐらいのスキルを持っているかを確認するためのものです。
エンジニアにも職務経歴書が必要
転職活動をする場合、履歴書とセットで職務経歴書を求められることがほとんどです。ですからエンジニアとして働いていてほかの会社に転職する場合、また、ほかの職種からエンジニアへ転職する場合など、エンジニアにも職務経歴書が必要になります。転職活動を開始する前には自分が携わってきた業務を振り返っておくようにしたいものです。
エンジニアの職務経歴書で採用担当者が見ているポイント5つ
職務経歴書は選考の判断に使われる重要な資料です。また、エンジニアの転職では実績やスキルなどを重視されることも多いです。そのため、職務経歴書は採用担当者の気を惹きつけるものを作る必要があります。職務経歴書で採用担当者の気を惹くには、採用担当者が職務経歴書のどのようなポイントを見ているのかを把握して、そのポイントに合わせた書き方をする必要があるので、それらのポイントを押さえておきましょう。
1:採用枠の人材であるか
企業が採用活動を行うのは、求めている人材がいるためです。求めている人材の条件に合った人を見つけるために、求人情報には募集職種や年齢制限、必要な資格など載せています。もし、これらの募集している条件に合わない人が応募してきた場合には、求めている人材ではないので書類選考の時点で不採用とすることで面接の手間や時間を省けます。そのため、職務経歴書ではその内容から、まず採用枠の条件に当てはまった人材であるかどうかを確認されることになります。
2:開発実績があるか
エンジニアの転職では即戦力を求められることが多いので、選考では実績やスキルが重視されます。これらを確認するために、職務経歴書ではこれまでにどのようなプロジェクトに関わり、そのプロジェクトではどのような役割をしたのかなど、開発実績の記載が求められます。プロジェクトの規模や、そのときに行った役割などが記載されていれば、採用担当者は応募者のエンジニアとしての経験やスキルレベルなどを把握することができます。
3:スキルや経験工程の内容
職務経歴書では応募者のエンジニアとしてのスキルや実績を知るために、採用担当者はこれまでの開発実績を確認しています。ただし、人によってはエンジニアの経験が長く、いろいろなプロジェクトの実績があるという場合もあります。そのような場合は、関わったことのあるプロジェクトの内容をすべて書くわけにはいきません。そのため、これまでに経験したプロジェクトの中でも、特にアピールしたいスキルや実績が含まれるものを1件〜3件ほどに絞るようにしましょう。
4:エンジニアとしての熱意があるか
採用担当者は職務経歴書からスキルや実績などを確認します。しかし、職務経歴書ではそれらだけでなく、エンジニアとしての熱意も見られています。もし、エンジニアとして仕事を続けていく熱意がなければ、採用してもすぐにまた転職されてしまう可能性があるためです。そのようなことを避けるために、採用担当者は職務経歴書から企業や職種などに対する熱意が感じられるかを確認します。
職務経歴書で見ているポイント5:丁寧に見やすく書かれているか
採用担当者は採用活動の業務だけを行っているわけではありません。他にもいろいろな業務を行っています。また、採用活動の業務では多くの職務経歴書に目を通すことにもなるので、1通1通に時間をかけて職務経歴書に目を通すことができません。そのため、採用担当者は丁寧で綺麗な書き方がされていない職務経歴書はしっかり見ないということもあります。また、丁寧に時間をかけた書き方がされていれば、それだけ志望度が高く、熱意を感じてもらえることもあります。
エンジニアの職務経歴書の書き方14選
職務経歴書はフォーマットが決まっていません。どのように書くかは自由ですが、相手に伝わるような文章でかつ見やすいレイアウトにするということはわかっていても、具体的にどのように書いたらいいかわからないという人も多いでしょう。ここからは、エンジニアの職務経歴書の書き方を14個紹介していきます。職務経歴書を書くときの参考にしてください。
1:前職の業務経験を記入する
前職でどのような業務に携わり、どんな経験を積んできたのかということは採用担当者が知りたい部分です。職務経歴書では前職の業務経験をしっかりと記入しましょう。ただ業務経験を箇条書きするだけではなく、その業務を経験してどのような成果やスキルを得たのか具体的に書くことが重要です。数字や表彰歴など、よりイメージしやすい材料があれば書いておくようにしましょう。
2:得意分野を記入する
採用担当者は応募してきた人物がどのような人材であるかを判断し、会社にとって必要な人材であるか職務経歴書から見極めようとします。得意とする分野があればそれを記入することで、採用担当者へのアピールができます。開発に必要なテクニカルなものから熱意や意欲、コミュニケーション力など開発には直結しないようなものまで、採用担当者の目に留まるような得意分野を書きましょう。
3:自分の持つ技術を記入する
自分の持つ技術を記入することも忘れないようにしましょう。エンジニアが書きたい技術としては、OSやプログラミング言語、ワークフレーム、サーバーなどがあります。項目にわけて使用期間やどの程度の作業ができるのか、レベルを細かく記入すると採用担当者に伝わりやすくなります。また習得途中の技術でも、新しいものを積極的に取り入れようとしているということをアピールできるので記入すると良いでしょう。
4:基本情報を記入する
氏名や日付、タイトルといった基本情報を忘れずに記入しましょう。タイトルは最上部に少し大きめのフォントで記入するとわかりやすくなります。日付と氏名はタイトルの下に右寄せで記入します。日付は郵送の場合には投函日、持参する場合には持参日、メールで送信する場合には送信日にするのが一般的です。
5:企業情報を記入する
企業情報とは、これまでに在籍してきた企業の情報です。職務経歴の詳細を書く前に記入しておきたい項目です。社名はもちろんのこと、企業規模や事業内容をまとめて記入します。間違いがないようにホームページなどで確認してから記入するようにしましょう。その企業にどのような雇用形態で所属していたかも添えておくと尚良いでしょう。
6:これまでに取得した資格を記入する
これまでに取得した資格を記入することで、実務能力を知ってもらえるため職務経歴書に記入するようにしましょう。エンジニアに関係する資格としては、『応用情報技術者試験』、『オラクルマスター』、『ネットワークスペシャリスト』などがあります。エンジニアとして働く時に役立つ資格は職務経歴書に記入し、それ以外は履歴書に記入するようにします。
7:職務要約を記入する
前職の業務経験を細かく職務経歴書に記入するだけでなく、社会人になりこれまでにどのような業務に携わってきたのかをまとめた職務要約を冒頭に記入するようにしましょう。採用担当者は応募者数が多いと書類のすべてに目を通すことが難しくなります。職務要約を見て詳細まで目を通すか判断できるので、簡潔かつ目を惹くような内容にしましょう。
8:関わったプロジェクトの詳細を記入する
エンジニアの転職では開発経歴としてプロジェクトの内容を記載しておくことも重要なポイントです。これまで関わったことがあるプロジェクトの内容や期間、役割などを具体的に記載しましょう。
9:参画したチームの規模を記入する
プロジェクトの詳細と同様に、参画したチームの規模や人数なども記入しましょう。特に自身がチームをマネジメントする立場だった場合、チーム規模が大きいほどマネジメントスキルをアピールすることができます。
10:関わったフェーズを具体的に記入する
開発には上流工程から下流工程までさまざまな工程があるため、どのフェーズに携わってきたのかも重要になります。下流工程であるプログラミング経験のみなのか、上流工程の要件定義などの経験もあるのかどうかわかるように記載しましょう。
11:自己PRを記入する
職務経歴書というと職歴を細かく書くための書類というイメージがありますが、自己PRもしっかりと記入します。自己PRでは自分がアピールしたいことだけを書いてしまいがちですが、そうではありません。自分が応募先の企業が求めるエンジニアであることをアピールする役割があります。応募先の企業がどのような人材を求めているかを考えながら、文章を考えるようにすると良いでしょう。
12:志望動機を記入する
自己PRとともにその企業を志望した動機も記入するようにしましょう。志望動機には、どの企業にも当てはまるような抽象的な動機や、やりたいことだけを記入することはやめましょう。その企業ではないとできないことがあるという動機を具体化させ、これまで積んできたスキルを活かせること、また自分が入社することでどんなメリットがあるかをアピールできると良いでしょう。
13:退職理由や転職理由を記入した方がいいこともある
退職理由や転職理由は一般的には一身上の都合や会社都合とだけ記入し、詳しくは書かない場合もあります。ですが、転職回数が多い場合や短期間で退職した場合、職歴に空白期間がある場合には具体的に書いた方がいいこともあります。具体的な理由を書く場合には、不満があって辞めた場合でもそのまま書くのではなく、キャリアアップのためといったような理由に変換して書くようにしましょう。
14:必要に応じて英語で記入する
職務経歴書を英語で求められた場合には英語で記入するようにしましょう。英語と日本語の職務経歴書は、書き方や認識に若干の違いがあります。英語で求められる職務経歴書はとにかく簡潔に書くことが重要です。エンジニアとしてどのようなスキルを持っているか、どんなことができるかがわかればいいという場合も多いので、読みやすくわかりやすい職務経歴書を心がけましょう。
エンジニアの職務経歴書の自己PR例文2つ
ここまで職務経歴書の書き方について紹介してきましたが、具体的な例文を参考にしたいという方も多いでしょう。ここでは、エンジニアの職務経歴書の自己PR例文2つをご紹介します。
1:開発の経験をアピールするとき
大学を卒業して以降、システム制作会社で開発の経験を積んできました。また、開発のみでなく要件定義から一貫した経験があり、生産管理や物流管理などシステムの開発を行ったこともあります。そのため、御社のシステム開発にもこれまでの経験を活かすことができると考えております。
2:転職回数が多い場合
私は転職回数が4回と多いですが、キャリアアップを目標とした転職となっています。大学卒業後に入社した会社は三次請けでしたが、それから二次請け、元請け企業へと転職によってキャリアアップを行ってきました。そのため、システム開発の全工程の経験を持つことが私の強みとなっています。
職務経歴書を書く際に文字数が足りない場合
職務経歴書を日本語で書く場合には、2枚が最適だと言われています。無理やりにでも2枚にするために余白を取りすぎたり、文字を大きくしたりして文字数を少なくするのはやってはいけないことです。文字数が少なすぎると熱意が足りないと判断されてしまいます。文字数を多くしたいけどどう書いても文字数が足りないという場合にはどうしたらいいのでしょう。
エンジニア未経験の場合は自己PRを充実させる
エンジニア未経験からエンジニアに転職する場合には、どうしてもエンジニアとしての職務経歴がなく、エンジニアとして役立つスキルや資格も多くないので文字数が足りなくなってしまいます。エンジニア未経験の場合は自己PRを充実させるといいでしょう。充実させるからといっても長すぎるのはかえってよくありません。長くとも600字程度にまとめると見やすくなります。
資格や職歴面を充実させる
職務経歴書を書く際に文字数が足りない場合には、資格や職歴面を充実させるという方法もあります。書ける資格が限られている場合には、エンジニア業務に関係する資格であれば取得に向けて勉強中のものでも書くといいでしょう。職歴が少ない場合にはエンジニアに関係するアルバイトの経験があればそれを書くようにするのも方法の1つです。
資格やスキルを効果的にアピールするポイント
エンジニアの転職では即戦力を求められることも多いので、職務経歴書で資格やスキルについてアピールすることは重要です。しかし、単に資格やスキルを羅列してしまうと、その資格を持っていることでどのようなことができるのか、身につけているスキルのレベルはどの程度のものであるかなど、その具体的な実力面がうまく伝わらないことがあります。資格やスキルは重要なアピールポイントなので、過去の開発実績を具体的に説明したり、資格やスキルと合わせてできることや活躍できる場面を一覧表にまとめるなど工夫をしましょう。
エンジニアの職務経歴書の書き方を知ろう
エンジニアの職務経歴書の書き方を知り、採用担当者に採用したいと思ってもらえるような職務経歴書を作成しましょう。フォーマットが決まっていないので自分の好きに書けますが、相手が見やすいものを作成することははじめての人には難しく感じてしまいます。インターネットで検索すれば、さまざまなフォーマットが出てきますのでそれを参考にするのもいいでしょう。
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