テキストエディタとは?機能や操作性など選ぶときのポイントを解説

テキストエディタとは?機能や操作性など選ぶときのポイントを解説
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目次

テキストエディタとは?


テキストエディタとは、パソコンでテキストファイルを編集するときに利用するアプリケーションソフトのことです。

Windows OSならば標準で「メモ帳」が付属しています。

テキストファイルとは、主に拡張子が「.txt」のファイルを指しますが、ほかの拡張子でも内容がテキストであれば、テキストエディタを使って編集・保存ができます。標準のものよりも使い勝手の良いテキストエディタが無料でも提供されています。

テキストエディタの種類4つ

多くのテキストエディタが無料でも有料でも提供されていますが、大別すると4つに分類できます。

ここでは、テキストエディタの4つの分類を紹介します。

各分類の中にも多くのテキストエディタ製品があるので、まずは自分にあったテキストエディタが見つかりそうな分類を選び、その中から使いやすそうなテキストエディタを見繕ってみましょう。

テキストエディタの種類1:フリーのテキストエディタ

テキスト編集を行ったことがないという初心者や、OS標準のテキストエディタしか使ったことがないという人は、自分が求めている機能も明確になっていないため、いきなり有料で高機能のテキストエディタを購入しても効果的に利用できない可能性もあります。

フリーのテキストエディタとは、無料で使えるテキストエディタでありながら、多機能のものがたくさんあります。

プログラミングに便利な機能が搭載されている製品もあります。

テキストエディタの種類2:初心者向き

テキストエディタを使った編集に慣れていない初心者向けのテキストエディタとは、ひとつは無料であること、もうひとつはシンプルであることが選択のポイントになります。

たとえフリーのテキストエディタであっても、高機能すぎると初心者は混乱してしまう可能性がありますので、初心者向けとしては、お金をかけずシンプルに使えるものがベストと考えられます。

テキストエディタの種類3:専門の用途

一般のテキストデータも編集できるものや、特定のテキストを編集するために優れた機能を搭載している専門性の高いテキストエディタもあります。

専門用途のテキストエディタとは、特定のプログラミングに効果的な機能を搭載しているテキストエディタや、特定のOS環境で専門的に利用できるテキストエディタなどを指し、それぞれ優れた機能を使える範囲は狭いものの、一般的なテキストファイルでも十分使えます。

テキストエディタの種類4:プロ向き

プログラマーやSEなどのITにおける「プロ」にとって使用に耐えられるテキストエディタとは、高機能で動作スピードも速い製品です。

テキストエディタに対する要求が明確にあるプロにとっては、後付けで機能追加ができるテキストエディタが好まれています。

プロ仕様だと初心者には使いこなせないこともありますが、高機能ながら操作性がシンプルなエディタは、初心者にとっても使いやすいでしょう。

メモ帳との違いとは?

Windowsの「メモ帳」とは、その名の通り「パソコンを使っているときに、ちょっと気になったことを書き留めておく」メモソフトです。

テキストエディタとは、メモ帳と同じテキストファイルを扱いますが、目的はメモを残すことではなく、テキストデータを編集することです。

テキストエディタでは、プログラムを編集することもあり、プログラムの構文や予約語などを踏まえて、文字色を自動で変えてくれる機能もあります。

テキストエディタを使う理由4つ


ワープロを普段使っている人にとっては、テキストエディタとは文字を拡大したり太字にしたりといった装飾ができず、機能的にワープロに劣ると感じられることでしょう。

ではなぜ、ワープロを使えば編集ができて便利なのに、テキストエディタが使われているのでしょうか?

ここでは、多くのテキストエディタが提供され、テキストエディタを使う人が多い理由を紹介します。

テキストエディタを使う理由1:文字や背景の色が変更できる

テキストエディタではエディタの背景色や表示する文字色の変更が可能です。ワープロのように文字単位の色ではなく、エディタ全体として文字色を変更します。

標準のデザインでは、白い背景に黒文字で表示されますが、背景を黒くし、文字色を白にして、コマンドプロンプトと同じ配色にすることもできます。

自分の目の状態に合わせたり、好みに合わせたりでき、作業の効率化を図れます。

テキストエディタを使う理由2:時間短縮ができる

テキストエディタとは、文字修飾機能を持ちませんが、文字を置き換えたり整合性をチェックしたりできる文字関連の機能を備えています。文字検索や置換作業もスピーディに行えます。

編集に関する機能がない分、文字入力や変換のスピード、スクロールのスピードは、ワープロに比べて速く、作業の際に発生する無駄な時間を極力省くことができます。

テキストエディタを使う理由3:専門的な便利機能がある

テキストエディタの多くが、プログラミングに適した機能を搭載しており、自分が使うプログラミング言語に対応しているテキストエディタを使えば、プログラミングの構文誤りを表示してくれる機能もあります。

専門的な便利機能を必要に応じてプラグインとして追加できるテキストエディタもあります。

プラグインが充実しているテキストエディタなら、業務内容によって拡張していけるので、便利に使い続けられます。

テキストエディタを使う理由4:ソースファイルとして保存できる

プログラムのソースファイルとは、プログラムが記述されたテキストファイルの一種です。拡張子は「.txt」ではなく、プログラム独自の拡張子にしなければなりません。

テキストエディタとは、保存の際に拡張子の指定もできるので、テキストで記述したソースを、プログラム独自の拡張子をつけて保存できます。

テキストエディタでは、拡張子が「.txt」以外のファイルであっても開けます。

テキストエディタが活躍する場面5つ


テキストエディタは動作が軽いので、パソコン作業中の「メモ帳」として使われることもありますが、もっと機能や性能を充分に発揮できる場面があります。

ここでは、「この作業をするときにはテキストエディタを利用したい」もしくは「利用すれば作業効率が上がる」と考えられる場面を5つ紹介します。

テキストエディタの活躍場面1:マクロ作成

テキストエディタでは、マクロを作成して作業の効率化を図れます。

エディタで作成するマクロには、エディタそのもののマクロとして使うものもあれば、別ツールのマクロとして記述することが可能なものもあります。

すべてのテキストエディタにマクロを適用できるわけではありませんが、すべてのテキストエディタでマクロ記述は可能であり、マクロ作成には多くのプログラミング言語が使えます。

テキストエディタの活躍場面2:プログラミング

多くのプログラムがテキストでソース記述を行うので、テキストエディタを使ってプログラミングを行えます。

テキストエディタを利用して行うプログラミングはコード記述であり、コンパイルや実行は、プログラミング言語ごとに異なる環境で行う必要があります。

VisualBasicのように開発環境が統合されているプログラミング言語でも、ソースの記述だけなら他のプログラミング言語同様にテキストエディタで行えます。

テキストエディタの活躍場面3:データの編集

データの編集ではExcelのような表計算ソフトが使われることが多いものの、Excelの形式にうまく合わなかったり、行や列がずれてしまったり、編集しづらいこともあります。

Excelの形式に合うように編集したり、データそのものをスピーディに編集したりする場合にもテキストエディタが用いられます。

テキストエディタとは、文字の置換や改行など、大量のデータを扱うことも想定して提供されています。

テキストエディタの活躍場面4:データのメンテナンス

データベースに蓄積されたデータや、データベース自体をメンテナンスする際は、SQL文を発行したり、SQL文で構成されたスクリプトを流したりします。

メンテナンスのたびにSQL文を書き、実行することも可能ですが、複雑なメンテナンスではいったんスクリプトにまとめることもあります。

テキストエディタは、データメンテナンスのスクリプトを記述する際も利用しやすく、実行結果を参照・確認する際にも活躍してくれます。

テキストエディタの活躍場面5:ライティング

ライティングを仕事としている人の多くがテキストエディタを使用しています。ライティングの仕事では、文字数制限があり、誤字脱字も避けなければなりません。

すべてのテキストエディタが文字数のカウントや設定を行えますし、ライティング用のテキストエディタを使えば、縦書き・横書きの切替も可能です。

アウトライン機能や不要な部分を飛ばして表示できる折り畳み機能などを備えたテキストエディタもあります。

テキストエディタの機能4つ


テキストエディタの機能とは、どのような内容でしょうか?

もっともシンプルと言えるテキストエディタの機能とは、Windows標準の「メモ帳」でしょう。多くのテキストエディタは、Windows標準のメモ帳に比べると複数の機能が付加されています。

テキストエディタによって付加されている機能が異なるので、内容を確認し、自分にとって使いやすいエディタを選びましょう。

テキストエディタの機能1:カスタマイズ

カスタマイズ機能とは、テキストエディタを自分が使いやすいように変更できる機能です。

使い初めの頃は、テキストエディタを使うことで精一杯ですが、慣れてくると自分がよく使う機能をまとめたり、デザインを変えたいと思う場面も増えてくるでしょう。

テキストエディタには、自分オリジナルのショートカットキーを設定したり、右クリックメニューを編集したりするカスタマイズ設定ができるものもたくさんあります。

テキストエディタの機能2:インデント機能

テキストエディタのインデント機能とは、タブキーを押すことで行頭から数文字分の空白を入れる機能や、ルーラーを使って数文字分の行下げを行える機能を指します。

インデント機能は、ライティング作業で段落を分ける際の文字下げにも使われますが、プログラミング時にも処理記述をわかりやすく書くために多用されます。

テキストエディタを選ぶ際に、インデント機能は不可欠ですが、その操作性にも着目してみましょう。

テキストエディタの機能3:アウトライン解析

テキストエディタのアウトライン解析機能とは、テキストの見出し記号や特定の文字列などを抽出して、リスト表示できる機能です。

抽出対象となるのは、特定の見出し記号や関数の位置などで、結果リストは目次のような形式になります。

テキストエディタのアウトライン解析機能の多くが、リストを作成するだけでなく、各項目からテキストファイルの当該項目の位置にリンクが貼られ、すぐに参照できる仕組みになっています。

テキストエディタの機能4:カラー強調機能

テキストエディタのカラー強調機能とは、設定に従って特定の文字列や文法部分を色表示する機能です。

HTML文の記述を例にすると、タグとタグ以外の文字列を色の違いで判断することができるような機能が「カラー強調機能」です。

プログラミング時には文法の位置づけなどを色分けしておくことで、コーディングミスを減らせるので、便利に使える機能と言えるでしょう。

テキストエディタを選ぶときのポイント4つ


テキストエディタは多種多様で、どれにしたらよいか決めかねてしまいます。選択の決め手とはどのようなポイントになるのでしょうか?

無償か有償かという点や、知人の口コミも重要な判断材料になりますが、自分としての必要性も加味して吟味しましょう。

ここでは、テキストエディタを選択する際に確認しておきたいポイントを4つ紹介します。

テキストエディタを選ぶときのポイント1:動作の軽さ

テキストエディタを使うことのメリットとは、ワープロに比べ起動も利用中の動作も早いことだという人も多いでしょう。テキストエディタは、ほかのソフトに比べ動作が軽く、サクサクと動きます。

テキストエディタ同士で比べてみると、多機能であるがために、起動や動作が遅くなっているというエディタもあります。

動作スピードが自分にとっての許容範囲内かは、重要な選択ポイントになるでしょう。

テキストエディタを選ぶときのポイント2:予測コード機能

テキストエディタの予測コード機能とは、文字入力時の予測変換と同じように、プログラミング時の予測コード表示ができる機能です。

日本語入力機能の予測変換と操作性や仕組みはほぼ同じですが、プログラミングコードの数文字を入力すると、コマンドやメソッドなどの単語候補を表示してくれます。

コードの予測変換機能があれば、プログラミングの際にうろ覚えのコマンドやメソッドも使いやすくなります。

テキストエディタを選ぶときのポイント3:操作性

テキストエディタの操作性とは、起動からテキスト入力、データ保存までと、編集設定に関する操作のわかりやすさや扱いやすさについての評価です。操作性については、利用者ごと感じ方も異なりますが、シンプルな機能のエディタは操作性が高い傾向にあります。

求める機能と操作性のバランスが良いテキストエディタを選び、使用することで作業効率が高まります。

テキストエディタを選ぶときのポイント4:サポートシステム

テキストエディタに関するサポートシステムとは、ヘルプ機能やコミュニティ機能のことを言い、操作や機能の有無・使い方がわからないときにヘルプ機能があると便利です。

ただし、ヘルプ機能が用意されていても、内容が薄いこともあるので注意が必要です。

テキストエディタにコミュニティ機能が搭載されていなくても、ユーザが多いテキストエディタの場合はネット上にコミュニティが構築されていることもあります。

テキストエディタとはプログラマーの必須アイテム


テキストエディタとは、多くのプログラマーにとって必須アイテムと言えるでしょう。

普段、統合開発環境を使っている開発者でも、少しの修正をスピーディに行いたい場合には、テキストエディタの軽い動作が強い味方になります。

テキストエディタを積極的に使ってみて、自分の作業効率を高めてくれるお気に入りのテキストエディタを探しだしましょう。

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