目次
トロイの木馬とは?
トロイの木馬はコンピュータに入り込んで悪意ある操作を行うマルウェアの1種で、悪意があるようなプログラムではないように見せかけてコンピュータに侵入してくることが特徴です。
また、トロイの木馬はPCに感染するものと思っている人もいますが、スマホに感染する可能性もあります。
マルウェアとは?
トロイの木馬はコンピュータに侵入して、悪意のある操作を行います。トロイの木馬はウイルスと似たようなものではありますが、トロイの木馬はマルウェアの1種です。
マルウェアとは、トロイの木馬・ウイルス・ワームのコンピュータに害を与えてくるソフトウェアの総称です。これらにはそれぞれ多くの種類があり、似通った害を与えてくるものもあります。
トロイの木馬に感染したらどうなる?
トロイの木馬はユーザーの気がつかないうちに感染するという特徴があります。
その感染経路はいろいろとあり、アプリを装っていたり、メールに記載されたURLをクリックすることで感染したりします。また、中にはこれらのような偽装を行わずにOSの脆弱性を突いて強制的にインストールさせるものなどもあります。
これらの方法によってトロイの木馬に感染すると、さまざまな害が発生してしまう恐れがあります。
トロイの木馬に感染したPCの症状
先に述べた通り、トロイの木馬は気がつかないうちに感染していることが多く、また感染しても、PCの表面上には何の症状も現れないということもあります。
しかし、突然PCが再起動したり、電源が落ちたり、動作が極端に重くなる、などの普段ではあまり起きない挙動がPCに起こるようになったのであれば、トロイの木馬や何らかのマルウェアに感染していることを疑った方が良いでしょう。
トロイの木馬に感染したことによる被害
トロイの木馬は感染してもユーザーが気付かないことも多いです。しかし、PCに何の症状もないからといって、何の被害も受けていないわけではありません。
トロイの木馬に感染してしまうと、ネット銀行やECサイトのIDやパスワードを抜かれるリスクや、SNSやメッセージアプリなどのアカウントが乗っ取られて勝手に使われてしまうリスクがあります。
トロイの木馬の検出方法
トロイの木馬に感染した場合、感染を発見するのは難しいので、定期的なチェックが必要になります。
しかしながら、トロイの木馬はアプリなどに偽装されているので、気づかずにダウンロードすることで感染してしまう場合があります。
ここでは、トロイの木馬を検出するために必要なセキュリティソフトとオンラインスキャンツールを紹介します。
セキュリティソフトを使用する
トロイの木馬に感染の疑いがある場合は、セキュリティソフトをインストールすることで、トロイの木馬を検知して駆除できます。
セキュリティソフトを選ぶ際には、有料版の方がおすすめです。無料版もありますが、最低限の機能しかない場合もあり、トロイの木馬を駆除できない場合も考えられるからです。
万全を期すのであれば、有料版を使用するようにしましょう。
オンラインスキャンツールを使用する
オンラインスキャンとは、WEB上でウイルスをスキャンでき、セキュリティソフトのインストールなしに感染が分かるツールです。
オンラインスキャンのメリットは、セキュリティソフトがインストールされていないパソコンでも感染しているのかが分かるところです。
デメリットは、ウイルスを発見しても対応できないことです。その場合はセキュリティソフトを使って対応しましょう。
トロイの木馬に感染してしまった時の対処法4つ
トロイの木馬は感染しても気がつきにくいという特徴を持っています。しかし、PCが普段とは異なる動きを見せるなどのわずかなきっかけから、トロイの木馬に感染している可能性を疑うことはできます。
もし、トロイの木馬に感染してしまった場合には、個人情報を抜き取られてしまう危険性もあるので、感染の可能性を少しでも感じた場合には即座に対処をする必要があります。
ここからは、トロイの木馬に感染してしまった時の対処法を4つ見ていきます。もしもの時に備えて、対処法を知っておきましょう。
1:まずネット回線を遮断しWi-Fiを切る
対処法1つ目は、PCがトロイの木馬に感染した可能性がある場合は、まずそのPCのネット回線を切断して、他のPCや機器から独立させましょう。
他の機器と繋がっていることで、感染が拡大してしまう危険性があります。急いで対処をする必要がありますが、最初にするべきことは被害を広げないための対処をすることです。
2:ウイルスセキュリティソフトをインストールする
PCをオフラインにしたら、トロイの木馬などのマルウェアに感染しているかどうかを確認します。
対処法2つ目は、マルウェアの感染を確認するためにはセキュリティソフトでスキャンを行います。スキャンを行うことで、マルウェアが検出と駆除を行います。
もし、セキュリティソフトを入れていない場合は、すぐにインストールをしましょう。PCを守るためにもセキュリティソフトは必ずインストールしておく必要があります。
3:ファイルやデータのバックアップは取らない
対処法3つ目は、データのバックアップは取らないということです。
マルウェアの感染が確認できたときにやりがちなミスとして、PCのバックアップを取るということがあります。マルウェアに感染してからバックアップを取ってしまうと、マルウェアに感染した状態のデータを保存することになります。
そのため、せっかく駆除しても、バックアップからデータを復元することで再び感染状態に戻ってしまう危険性があります。バックアップは感染後に取るのではなく、日頃から定期的に取っておくことが大切です。
4:OSを再インストールする
対処法4つ目は、OSを再インストールすることです。マルウェアの中にはセキュリティソフトでは対応できないものもあります。
特に、PC操作ができないようにロックされるランサムウェアにかかると、ユーザー側からロックを解除することは難しいです。
また、ロックされたままではPCが使えないだけなく、遠隔操作で悪用される危険性もあるので、最終手段としてPCを初期化しましょう。
データが全て消えてしまいますが、PCを出荷状態に戻し、マルウェアも消えてなくなります。
おすすめのウイルス駆除フリーソフト4選
トロイの木馬のようなマルウェアに感染した場合には、ウイルスソフトを使うことで検出と駆除ができます。
PCを守るためにも、ウイルスソフトはマルウェアに感染してからインストールをするのではなく、事前にインストールしておくようにしましょう。また、ウイルスソフトにもいろいろな種類があるので、自分に適した物を選ぶようにしましょう。
ここからは、おすすめのウイルスソフトを4つご紹介します。
1:Malwarebytes
「Malwarebytes」は、人工知能が異常検知を行っているため対応が早く、検知される前にマルウェアを駆除できます。
「Malwarebytes」は今までのウイルス対策とは異なり、感染サイトの訪問、不正リンクのクリックやハッカー、マルウェアのようなあらゆる攻撃から、パソコン、スマホなどを守ります。
2:SUPERAntiSpyware
「SUPERAntiSpyware」は、人工知能を使うことで検知しにくいマルウェアを検知するのが専門で、キーロガー、スパイウェア、トロイの木馬などを駆除します。
また、「SUPERAntiSpyware」は、人工知能を使った検索エンジンと、データベースを常時更新するので常に最新の状態です。
しかも、軽量のプログラムなので、パソコンの動作が遅くなることはないでしょう。
3:Emsisoft Emergency Kit
「Emsisoft Emergency Kit」は、2つのウイルス対策技術を1つのスキャナーに組み合わせて、デュアルエンジンスキャナーとして使用することで、多くのマルウェアを短い時間で検知できます。
セキュリティの管理も簡単で、パソコンなどのデバイスを保護し、問題を解決してくれます。
4:ノートンセキュリティ
「ノートンセキュリティ」は複数のセキュリティで、ネットやいろいろな経路から侵入してくるマルウェアに対して、効果的に対応します。通常のセキュリティソフトでは修復困難なときでも、修復ツールを使って駆除できます。
有料版セキュリティソフトの中でも、複数のセキュリティを同時に使用してもパソコンが遅くなりにくいのは、ノートンならではです。
トロイの木馬に感染しないためにできる対策6つ
トロイの木馬に感染してしまった場合には、速やかにセキュリティソフトで検出と駆除を行う必要があります。
しかし、できればトロイの木馬のようなマルウェアには、感染しないように普段から対策をしておくことが望ましいです。
トロイの木馬の感染からPCを守るためにするべきことはいくつかあるので、これらは実践しておくようにしましょう。
1:OSやJavaなどを常に最新版に保つ
トロイの木馬はコンピュータの脆弱性を突いて侵入してくることがあります。しかし、多くのOSやJavaなどでは脆弱性が見つかれば、更新プログラムが公開・配布されます。
そのため、OSやJavaは常に最新版の状態を保つようにしましょう。最新版の状態を保つことで、脆弱性を突いてトロイの木馬が侵入してくることができなくなります。
もしそのままにしていると、その脆弱性を突かれてしまいます。
2:Flashの無効化を検討する
以前は多くの人が利用していたFlash Playerですが、ある時期を境にして、その脆弱性が問題視されるようになりました。
トロイの木馬に感染しないためにも、使う必要がなければ、Flashを無効化してしまっても良いでしょう。
3:メール内の怪しいリンクはクリックしない
迷惑メールには、よく怪しいURLが記載されています。よくわからないメールは開かない、記載されているURLをむやみにクリックすることは避けましょう。
しかし、近年では知り合いや大手企業を装うことや、メールの文面が巧妙化していることによって、引っかかってしまう人もいます。
もし、少しでも怪しいと思ったメールには触れないようにしましょう。
4:メールの添付ファイルは不用意に開封しない
怪しいメールの添付ファイルも、記載されているURLと同様に触れないようにしましょう。
添付ファイルでは実行ファイルが添付されていることがあり、そのファイルを実行してしまうことでマルウェアに感染してしまいます。
また、「〜.pdf.exe」のようにPDFファイルを装うことや、ドキュメントやエクセルファイルと思って開くとマクロが実行されてしまうなどのパターンもあります。
5:プログラムのインストールは信用できるサイトからのみ行う
トロイの木馬は悪意のないプログラムを装ってPCに侵入してくることが多いです。
よくあるのはネットから便利そうなアプリをインストールしたときに、トロイの木馬に感染するというパターンです。
また、無料や、明らかに安い値段で有名なソフトがダウンロードできるサイトを利用したことで感染することもあります。そのため、プログラムのインストールは公式や確実に信用ができるサイトからのみ行うようにしましょう。
6:スクリーンロックを行う
PCを狙った犯罪はマルウェアを使ったもの以外にもたくさんあります。また、PCを狙った犯罪は、顔を知らない遠くに住んでいる人が犯人とも限りません。
場合によっては知人や職場の仲間などが自分のPCを勝手に触り、個人情報や重要なデータを抜き取られたりなどされてしまう可能性もあります。
自分が管理するべきPCは自分以外が触れないように、少し席を外すだけであっても、必ずロックをかける習慣をつけておきましょう。
トロイの木馬の対策をしてパソコンを守りましょう
ここまで、トロイの木馬に感染してしまった時の対処法や、おすすめのウイルスソフト、感染しないためにできることなどを見てきましたが、いかがでしたか。
PCには常にマルウェアの脅威が付いて回ります。特に、トロイの木馬はユーザーが気付かないうちに感染して、個人情報が抜かれてしまうなどの被害が出ている場合もあります。
PCに入っている重要な情報を守るためにも、マルウェアがどのような経路で感染し、どのような症状が出てくるかなどの知識を持ち、正しい対策や対処方法を知っておくようにしましょう。
インフラエンジニア専門の転職サイト「FEnetインフラ」
FEnetインフラはサービス開始から10年以上『エンジニアの生涯価値の向上』をミッションに掲げ、多くのエンジニアの就業を支援してきました。
転職をお考えの方は気軽にご登録・ご相談ください。