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ip routeコマンドとは?
「ip route」は、ルーティングテーブルの内容を表示するipコマンドです。ルーティングテーブルの内容は、「ip route」または「ip r」で表示することができます。
この記事では、デフォルトでメインテーブルの内容を表示できるip routeコマンドについて、ご紹介します。
そもそもipコマンドとは?
では、ipコマンドとは何なのでしょうか?Linux パソコンでは、このipコマンドによってルーティングやネットワークデバイスなどを表示することができます。以前やWindowsパソコンなどでは「ifconfig」コマンドや「netstat」コマンドを実行します。
ipコマンドはIPv6やIPv4の設定をする場合に書式が統一されています。このようなことが理由で、ipコマンドへと移行が進んできているということです。
ip routeコマンドでできるスタティックルーティングとは?
ネットワーク管理者によって手動で最適な宛先ネットワークへのルートを固定的に選択することをスタティックルーティングと言います。ルーティングテーブルをあらかじめ手動で設定することになります。
ip routeコマンドは、ネットワーク管理者の思い通りにルーティングを設定できるメリットがあります。ここではip routeコマンドでできるスタティックルーティングについて、ご紹介します。
スタティックルートの注意点
スタティックルートで注意する点は、たとえば端末A、端末B間で通信できるようにする場合は双方向に設定する必要あるということです。大規模なネットワークでは、すべてのルーターで設定しなければなりません。
通信が双方向にできるかの確認も必要になってきます。
ip routeコマンドによるスタティックルートの設定方法
ここからはip routeコマンドによるスタティックルートの設定方法について解説していきます。今回は、デフォルトルートの設定方法とip routeコマンドによるスタティックティングのオプション設定を始めとした2項目をピックアップしていきます。
デフォルトルートの設定方法
スタティックルートは、通信したい宛先ネットワークごとに設定しますが、宛先ネットワークが多い場合はかなり手間がかかります。「デフォルトルート」は、こういうときに設定します。
ip route コマンドを使用し、「0.0.0.0/0」で表すルート情報がデフォルトルートで、すべてのネットワークを集約しています。
ip routeコマンドによるスタティックルーティングのオプション設定
ip routeコマンドによるスタティックルーティングにはオプション設定があります。オプションを追加すれば、さらに細かく設定ができるようになります。
スタティックルートのアドミニストレイティブディスタンス値を変更したり、インターフェースがシャットダウンしたときにスタティックルーティングが消えないように設定できたりします。
ip routeコマンドによるルーティングテーブルの確認
ip routeコマンドでルーティングテーブルを確認する場合は、「show ip route」コマンドを入力します。さまざまな機器を経由したであろうLANやインターネットなどのルーティングテーブルを表示させ、確認することができるコマンドです。
ルーティングテーブルのエントリを削除・追加する方法
ルーティングテーブルにエントリを削除、追加する方法はあります。ルーティングテーブルにエントリを削除する場合には、「ip route del」というコマンドを使ってエントリを削除できます。
「ip route del アドレス/サブネット」または、「ip route del アドレス/サブネット via ゲートウェイ dev デバイス名」を実行して削除します。
また、ルーティングテーブルにエントリを追加するときには、「ip route add」というコマンドを入力します。「ip route add アドレス/サブネット via ゲートウェイ dev デバイス名」というふうに入力して実行し、エントリを追加します。
ip routeのサブコマンドとは?
「ip route」には、先程紹介したaddやdelのほか、さまざまなサブコマンドがあります。
エントリを変更する場合には「ip route change」、指定した宛先へのルートを表示するときは「ip route get」、ルーティングテーブルのキャッシュ情報を消去する場合は「ip route flush」、設定を保存するときは「ip route save」とサブコマンドを追加して入力します。
ip routeコマンドについて深く理解しよう
ネットワークの経路情報を出力する「ip route」コマンドは、スタティックルートを設定するために使います。ip routeにサブコマンドを追加して入力し、実行すればルーティングテーブルにエントリを追加したり、削除したりすることも可能です。
ip routeにサブコマンド「help」を入力して実行すれば、ip routeの使い方を表示することもできます。ip routeコマンドについて深く理解して、ルーティングテーブルを管理できるようにしましょう。
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