間違いやすいARとMRの違いを知ろう!活用方法や対応デバイスの違い7つ

ARとMRの違いとは
ARやVRという言葉が世間に知られるようになってから数十年が経ち、各種インフラや仕事の現場から、体感型アトラクションや家庭用ゲームといったエンターテインメントの世界まで、いまでは様々な場所でその技術が活用されています。
現実世界と仮想世界を重ね合わせるこうした技術はいまも日進月歩の進化を遂げており、どちらも最先端の技術であることに違いはりませんが、ARとVRの違いについて深く意識していない方々もいらっしゃいます。
両者の違いを意識することは、どういったコンテンツにどちらの技術が適しているかの理解につながります。
この記事では、ARとVRという同じようでいて違いのある技術について、その具体的な違いや実用例、AR/MRに適したデバイスなどを紹介します。
定義の違い
「Augmented Reality」のことを略称でARといい、日本語では「拡張現実」と訳されます。実際に目に見えている現実世界にデジタルの情報を重ね合わせて見せる技術です。
MRとは「Mixed Reality」の略称で、日本語では「複合現実」と訳されます。ARとは違い、現実世界をデジタル情報化して新たに3次元空間を構築し、そのデジタルな空間の中で架空のオブジェクトを操作する技術です。
また「仮想現実」と訳されるVR(Virtual Reality)という技術もあります。これは仮想世界に入り込んだかのような体験ができる技術で、教育やエンターテインメントの分野で多く活用されています。
ARは一つの視点からデジタル情報を見るのに対して、MRは構築された3D空間内に視点を置いてそこからデジタル情報を見ることができます。したがって、ARとVRとでは空間が構築されているかどうかに大きな違いがあります。
ARは規模を落とすことでコストの削減やシステムを安定させやすいメリットがあります。MRでは複数の人間が同じ空間を共有し、様々な視点でデジタル情報を見たり触れたりすることができるので、より現実に近い体験を得られます。
ここにそれぞれの違いによるメリット・デメリットが生じます。
ARの活用例4選
すでに身近な製品やサービスに活用されているAR技術をご紹介します。
現実の映像にデジタルデータを投影することでユーザーが直感的に情報を理解しやすく、仕事の現場から情報取得ツールや娯楽まで多岐にわたって活用されています。
1:ビジョンベースAR
ビジョンベースARとは画像認識や空間認識の技術を応用することで、目の前にある環境を解析してARコンテンツを提供する技術です。
ビジョンベースARは大きく分けて「マーカー型AR」と「マーカーレス型AR」の2つがあります。マーカー型ARはデバイスがマーカーを認識してコンテンツが表示されます。対するマーカーレス型ARは、デバイスの読み取った空間内の物体を認識してコンテンツを表示します。
マーカー型ARはカードやポスターなど小さなものに利用されることが多く、プロモーションや広告、ゲームなどの分野に活用されています。
一方、マーカーレス型ARは医療や建築の現場でシミュレーション目的に活用される場合が多く、それぞれの違いや得手不得手を活かした利用がなされています。
2:ロケーションベースAR
ロケーションベースARはGPSなどの位置情報やデバイスの傾き、向いている方角などをもとにしてコンテンツを提供する技術です。
マップアプリや経路案内などのナビゲーションサービスや、位置情報連動型のゲームなどに活用されています。また観光コンテンツとの相性も良いことから、行政や観光業界でも多く利用されています。
3:SLAM
「Simultaneously Localization and Mapping」を略したものがSLAMで、自己位置推定と環境地図作成を同時に行う技術です。
SLAMではセンサーを搭載した移動体が周囲の環境を記録しながら移動することで、周辺環境をマッピングしながら自己がマップ上のどこにいるのかを判断します。
各種センサーを搭載する必要はあるものの、GPSに届かない地域や地図のない屋内環境でも自己の状況を判断できるメリットがあるため、自動運転やドローン、身近なところではロボット掃除機などに活用されています。
4:WANNA KICKS
「Wanna Kicks」はスニーカーの試着用ARです。
デバイスを通して自分の足にスニーカーの映像を重ね合わせることで、試着した時の様子を確認できます。
実際の試着とは違い、色々な靴を瞬時に履き替えられるので、様々な靴を試したり、その様子を写真に撮って誰かと共有したり、気に入ったものをECサイトですぐに購入したりといったことが可能です。身近なAR技術の活用例のひとつです。
MRの活用例3選
次にMR技術が活用された製品やサービスをご紹介します。ARよりも大規模なシステムやサービスが多く、教育や医療の現場での導入が進んでいます。
離れていても画面や空間を共有できるMR技術は、テレワークなどの導入が進む現代で益々研究や開発が進められている分野です。
1:Microsoft HoloLens
「Microsoft HoloLens」はマイクロソフト社が提供するワイヤレスタイプのヘッドマウントディスプレイ型AR/MRデバイスです。
装着すると半透過されたディスプレイ上にWindowsのようなインターフェースが表示されます。現実空間とバーチャル空間を同時に認識しながら操作が可能です。
現在は第二世代モデルとなる「HoloLens 2」も販売されています。
2:歯科治療シミュレーションシステム
ソフトバンクグループのリアライズ・モバイル・コミュニケーションズ株式会社と株式会社モリタが共同で開発した世界初のMR技術を活用した歯科治療シミュレーションシステムです。
このシステムは歯学教育現場の歯科治療トレーニングを目的に開発された教育用のシステムです。
MR技術を活用したことで、仮想空間のCGガイド情報を確認しながら、施術者が現実空間の実習模型に治療を施せます。
3:コールセンター・バーチャライゼーション
ベルシステム24、デロンギ、日本マイクロソフト、DataMeshの4社が共同で発表したシステムで、コールセンターのアウトソーシング事業を実現するために開発されました。
マイクロソフト社の「Microsoft HoloLens 2」とDataMesh社の3Dホログラム技術を活用することで、デロンギ社製品のお客様サポート業務をコールセンター拠点以外でも提供できるシステムで、ベルシステム24社がビジネスモデルを管理しています。
オペレーターはコールセンター拠点外にいながらにして、3D再現された製品を確認しながらオペレーター業務を遂行できます。
場所や時間を問わずに働くことができるMRを活用したビジネスモデルの好例です。
ARの対応デバイス3つ
ARサービスを楽しむためには対応したデバイスが必要です。
デバイスの種類は手軽で身近なものから高性能の専用品まで幅広く存在しています。また、サービスによって必要とされるデバイスは異なります。
1:スマートグラス
スマートグラスとメガネ型のウェアラブルデバイスです。
その用途や形状からARメガネなどとも呼ばれています。
メガネのガラスにあたる部分がディスプレイとなっており、ディスプレイ越しに見える現実世界にディスプレイ上のデジタル情報を重ねて表示できます。両手が自由に使えるというメリットから多方面で実用化されているデバイスです。
2:スマートフォンやタブレット
スマートフォンやタブレットもARデバイスとして広く活用されています。
Apple系統であればARkit、Google系統であればARcoreというフレームワークが搭載されており、スマートフォンやタブレットに付属したカメラを通してAR技術の活用されたコンテンツが楽しめます。
3:ヘッドマウントディスプレイ型ウェアラブルデバイス
HMD(Head Mounted Display)とも略され、両目を覆いかぶせるようにして頭部に装着するデバイスです。
スマートグラスと形状や用途が類似していますが、その違いとして、ヘッドマウントディスプレイ型ウェアラブルデバイスは主に仮想現実(VR)用のデバイスとして活用されます。
娯楽用のコンテンツや技術習得のための訓練など、スマートグラスよりも没入感の求められるコンテンツに対して活用されます。
MRの対応デバイス4つ
次にMR技術に対応したデバイスをご紹介します。
MRはARと違いデバイスに性能が求められるサービスも多く、画質的なスペックを追求したものや長時間の着用感を想定したものなど、様々な製品が提供されています。
1:HoloLens 2
「Microsoft HoloLens 2」はマイクロソフト社が提供するワイヤレスタイプのヘッドマウントディスプレイ型AR/MRデバイスの第二世代モデルです。半透過されたディスプレイ上で現実空間とバーチャル空間が同時に認識できます。
第一世代との違いは視野が大幅に拡大されたことで没入感が向上しています。
また快適性も改善されており、メガネを着用したままの使用や長時間の使用も可能です。音声コマンドにも対応しており、雑音や音楽の流れる産業環境でも処理を行えます。
2:NrealLight
「5G通信の新たな体験価値の創出」を目的としてKDDI社が発売したスマートグラス型のMR対応デバイスです。
スマートフォン接続が可能で、持ち運びの利便性に関しても優れています。メガネのように折りたたむことが可能で、かけやすいコンパクトなデザインが特長です。
3:Magic Leap 1
DOCOMO社が提供するMR対応デバイスが「Magic Leap 1」です。
50°の視野角、316gの軽さ、120Hzのリフレッシュレートなど高いスペックを有しています。
VRとも違い、ARとも違い、空間を共有できる新しいMRデバイスとして設計されており、仕事から遊びまで幅広く活用できるMRデバイスであることが特徴です。
4:MREAL
「MREAL」はCanon社が提供するMR用ヘッドマウントディスプレイです。
Canon社の光学技術と映像技術を集結したMRデバイスとして発表されました。
設計向け、デザイン向け、遠隔共有向けなど、利用者の目的や要望などの違いに応じて異なる構成を提供しているため、幅広い分野で活用されています。
ARとMRの違いについて知ろう!
以上がARとMRの違いや実用例、代表的なデバイスの紹介しました。VR、AR、MR技術は今後もますます洗練されていくコンテンツでしょう。それぞれに明確な違いがあり、それぞれの違いに応じて得手不得手や活用分野も異なります。
技術や得意分野の違いを認識しておくことで、開発や導入する際にどの技術に焦点を合わせるべきなのかが明確になるでしょう。
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