Kotlinとはどんな言語?特徴10選|メリット・デメリットも解説

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Kotlinとはどんな言語?


Kotlinとは、2011年にリリースされた静的型付けのオブジェクト指向プログラミング言語です。Javaの統合開発環境の開発元であるJetBrainsが開発した言語で、構文自体はJavaとは互換性を持たない独自方式となっています。

しかしKotlinによってコンパイルされたコードはJavaの仮想マシン上で動作可能なため、Javaのコードを流用して相互運用することが可能となっています。

Javaの問題を解決するために作られた

Kotlinは大容量のJavaライブラリの代替となるコンパクトなランタイムライブラリを持っています。

Androidアプリを開発する場合、メソッド数は65K以下に控えなければいけません。

そのため、Javaを使用する場合は大容量のJavaライブラリがあまり利用できないという制限がありましたが、簡潔な構文で記述することができるKotlinを利用することでメソッド数の問題を解決することができます。

開発元のJetBrainsとは?

Kotlinの開発元のJetBrainsはチェコ共和国のプラハに本社を持つソフトウェア開発企業です。JetBrainsはJavaの統合開発環境である「IntelliJ IDEA」を開発したことで有名で、KotlinもIntelliJ IDEAからフォークしたプロジェクトとなっています。

また、Kotlinのソースコードやツール、ドキュメントなどはGitHubで管理されており、JetBrains以外からも約100名の人材がKotlinプロジェクトに関わっています。

Kotlinの特徴10選


さまざまな種類があるプログラミング言語の中でもKotlinは後発の言語となるため、どのような言語なのか知らないという方も多いのではないでしょうか。

Kotlinは主にアプリケーション開発に利用されている言語で、特にAndroidアプリ開発では公式の言語とされています。

ここではKotlinの特徴10選をご紹介しますので、どのような特徴があるのか参考にしてみてください。

1:Javaとの相互運用性が高い

KotlinとはJavaとの相互運用性が高く、KotlinからJavaを呼び出すことも、JavaからKotlinを呼び出すことも可能です。そのため、相互に呼び出すことで効率の良い運用を行うことができます。

また、既存のJavaのコードが利用できる場合は古いJavaコードをそのまま利用し、新しく追加したい機能だけをKotlinで記述してJavaに変換するといったことも可能です。

2:Androidアプリ開発の公式言語

KotlinとはAndroidアプリ開発における公式言語です。200種類以上あるプログラミング言語の中では2011年にリリースされた後発の言語でしたがGoogleがAndroid OS向けアプリケーション開発の公式言語として採用したことにより、一躍注目を浴びることになりました。

また、Android Studio 3.0ではKotlin開発用のプラグインがはじめから組み込まれています。

3:汎用性

Kotlinとは、Javaをより安全に記述できることを目的として改良され、産業利用向けに開発された汎用言語となっています。そのため、非常に高い汎用性を持つ言語です。

Javaが持つメリットはそのまま、よりJavaを簡潔に記述できるようにコードがシンプルになっており、これまでのJavaでは多くのコードが必要となっていたシステム開発も短いコードで記述できるため、開発時の負担が軽減されています。

4:安全性

Kotlinとは高い安全性を持った言語です。もともと産業利用を目的とした汎用言語として開発された言語なので、コードが簡潔でバグを発生させにくい構造になっています。

また、Kotlinには「Null Safety」という仕様があり、Javaの場合に発生しがちなNull参照を原因とする実行時エラーを防ぐことができるため、Javaに比べて非常に安全なシステム開発ができます。

Null安全とは

「Null安全(Null Safety)」とはKotlinの言語仕様で、Null参照による実行時エラーを未然に防止する仕組みです。

プログラムの内部の処理でNull値を参照しようとした場合、参照できる値が存在しないため、実行時エラーが発生します。このような実行時エラーはJavaでは頻繁に発生するもので、システム障害に繋がる重大な問題となっています。

5:変数宣言にvalとvarの2つがある

Kotlinでは変数宣言の際にvalだけでなくvarを利用することができます。valで変数を定義した場合、変数の中身を変更することはできません。変数というよりも定数のような用途で利用します。

一方、varで定義した場合はコードの中で変数の中身を変更することができます。そのため、Kotlinでは目的に応じてvalとvarを使い分ける必要があります。

6:型宣言は後ろに置く

JavaやC言語の場合、変数宣言の型宣言は前に置きます。しかしKotlinの場合は後ろに置きます。

現在の多くのプログラミング言語において型宣言は前に置くものという認識になっていますが、KotlinだけでなくUMLやSQLのように型宣言を後ろに置く形式になっているものもあります。

7:行末の;(セミコロン)を省略できる

Javaでコーディングする場合には行末に「;」を付ける必要がありましたが、Kotlinなら行末の「;」は不要です。Javaの場合は「;」が抜けているとエラーになりますが、Kotlinの場合は改行を行うことによって行末だと判断されます。

ただし、一行で複数行を記述したい場合には「;」が必要になります。

8:ifが式である

プログラミングにおける「if」はif文として利用されていますが、Kotlinではifが式になっています。式の場合は値を返すことになるため、if文の場合とはコードの書き方が異なります。

Javaではifは文なので、KotlinとJavaではifの扱いが異なる点に注意しましょう。

9:when式

Javaにはifとswitchという条件分岐がありますが、Kotlinにはswitchの代わりにwhenが存在します。whenではswitchと同様の処理を記述することができますが、Javaのswitchの条件分岐よりもKotlinのwhenの方がシンプルでわかりやすいコードを記述することができます。

10:ラムダ式

ラムダ式とは他の関数に渡すことができるコードのことで、ラムダを利用することによって共通のコード構造を抜き出し、ライブラリ関数へ渡すこともできます。

Kotlinの標準ライブラリではラムダ式を多用していることから、ラムダ式によってコレクションの操作がしやすくなっています。

また、Kotlinの標準ライブラリでは、コレクションに対してmaxBy関数を利用することができます。Kotlinではラムダ式が関数呼び出しにおける最終引数の場合、括弧の外に出して記述できるため、より簡単に書くことができます。

Kotlinのメリット・デメリット


KotlinはJavaが持つ課題を解決でき、古いJava資産も活用できる非常にメリットの多い言語です。しかし一方で、Kotlinにはデメリットと呼べる点も存在します。

ここでは最後にKotlinのメリット・デメリットをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

メリット

Javaとの互換性を持つKotlinには、Javaと併存できる点やJavaよりも安全に利用できるといった多くのメリットがあります。

ここではKotlinのメリットをご紹介しますので、Kotlinの習得を検討している方は参考にしてみてはいかがでしょうか。

Javaと併存できる

KotlinはJavaと100%の互換性を持っているため、Javaのコードと併存することが可能です。そのため、JavaのコードがあればそのままKotlinに変換して利用し、続きからKotlinで記述するといったこともできます。

また、KotlinとJavaは言語として共通している部分も多いことから、どちらかを習得できれば両方習得することも容易です。このように、KotlinはJavaと併せて利用することに大きなメリットがあります。

Javaよりも安全

KotlinはJavaよりもシンプルな文法で不具合が発生しにくく、安全性が高い言語です。コード自体が簡潔であることから、実行した際に例外エラーが発生しにくいコードを自然に書くことができます。

また、前述のとおりNull参照によるエラーを未然に防ぐNull Safetyなどの仕様があることから、Kotlinを利用することでJavaよりも安全なシステム開発が実現できます。

Javaより簡潔に書ける

KotlinはJavaよりも簡潔に書くことができる言語なので、Javaよりも短くシンプルなコードで表現できます。従来であればJavaで何行も書かなければいけなかった処理もKotlinなら短く書けるようになるため、コーディングの作業時間自体も短縮することができます。

また、コードがシンプルになる分読みやすくなるため、改修時にバグを発生させてしまうリスクも減ります。そのため、エンジニアの負担を減らし、作業効率を向上させることができます。

言語のサポートが充実している

Kotlinはもともとは一般的なオープンソースのプログラミング言語でしたが、GoogleがAndroid開発の公式言語に採用したことで、Android開発者向けにGoogleからの強力なサポートが受けられるようになりました。

GoogleではAndroid開発を行っているKotlinエンジニアのエクスペリエンスを向上する活動を行っており、Android Studio 3.2でのLintサポートやオンライン学習コースなどを提供しています。また、Jet Brainsが開発元であることも理由の一つとして挙げられるでしょう。

デメリット

ここまでご紹介したように多くのメリットがあるKotlinですが、後発の言語ということもあり、いくつかのデメリットもあります。メリットと比較すると些細な内容ではありますが、Kotlinを学ぶ場合はメリットだけでなくデメリットについても把握しておくことが大切です。

ここではKotlinのデメリットをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

Javaに比べて日本語のリソースが少ない

Kotlinは比較的新しい言語ということもあり、Javaに比べてまだドキュメントが少ない状態です。学習のために日本語の情報を探しても、Javaに比べると圧倒的に少ないです。

しかしAndroid開発の公式言語ということもあり、現在ではGoogleがAndroid開発者向けのKotlinの参考資料やオンライン学習コースなどを日本語で提供しているため、Kotlinを学ぶ場合はAndroid Studioと合わせて利用すると良いでしょう。

Javaに比べてまだ利用場面が少ない

KotlinはJavaに比べるとまだ日本における活用シーンは多くはありません。Kotlinを扱えるエンジニアも少ない状態なので、日本ではまだKotlinは浸透していないと言えるでしょう。

しかし今後は日本におけるAndroidアプリ開発で主流の言語となっていくことが予想できるため、将来的には高い需要が見込める言語だと言えます。

Kotlinを学んでJavaの経験を生かしつつ効率的に開発しよう


KotlinとはJavaのメリットを生かしつつJavaの問題解決が実現できる非常に便利なプログラミング言語です。

ぜひこの記事でご紹介したKotlinの概要やKotlinの特徴、Kotlinのメリット・デメリットなどを参考に、今後のAndroid開発において将来性が高いKotlinについて学んでみてはいかがでしょうか。
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