ネプラスのテックブログ。ネットワーク、クラウド、サーバなどのITインフラ情報を中心に発信中。

  1. ネプラス インフラエンジニア採用
  2. テックマガジン
  3. テクノロジー
  4. IEnumerableとは?IEnumerableを使った自作クラスについて解説!

IEnumerableとは?IEnumerableを使った自作クラスについて解説!

  • テクノロジー
  • プログラミング
公開日時:   更新日時:
IEnumerableとは?IEnumerableを使った自作クラスについて解説!
基本情報技術者試験の試験対策はこちら>>

IEnumerableとは?


「IEnumerable」とは、C#の標準機能として使用できるインターフェイスの一つです。

List、Stack、Queueといったコレクションのクラスに実装されており、それらのクラスから反復処理をするIEnumeratorを実装したクラスインスタンスを取得することができます。

また、IEnumerableを自作のクラスに実装することで、Listクラス等と同じようにIEnumeratorを取得して反復処理ができるようになります。

この記事では、その使い方について解説いたします。
 

 

Listのサンプル

以下のサンプルは、Listクラスの中身をforeachで表示します。

ソースの先頭には「using System.Collections.Generic;」を記述してください。

List<string> list = new List<string>();
list.Add(“りんご”);
list.Add(“みかん”);
list.Add(“バナナ”);

foreach (string s in list)
{
Console.WriteLine(s);
}

結果は以下のようになります。

りんご
みかん
バナナ

IEnumerableを使ったサンプル

上のサンプルを、IEnumerableを使って以下のようにすることもできます。

ソースの先頭には「using System.Collections;」を記述してください。

List<string> list = new List<string>();
list.Add(“りんご”);
list.Add(“みかん”);
list.Add(“バナナ”);

IEnumerable ie = list;
IEnumerator ier = ie.GetEnumerator();
while(ier.MoveNext())
{
Console.WriteLine(ier.Current);
}

サンプルの解説

1つ目のListのサンプルは、まずList型のlistをIEnumerableにキャストしています。

List型はIEnumerableを実装しているため、これが可能です。その結果のieから、GetEnumeratorというメソッドでIEnumeratorを実装したインスタンスを取り出しています。IEnumerableには、このメソッドだけが定義されています。

そして、IEnumeratorのMoveNextメソッドとCurrentプロパティで中身を表示する処理を行っています。

MoveNextはデータのリストのインデックスを移動して、中身がまだある場合はtrueを返します。trueが返る間whileループが繰り返され、その中で呼んでいるCurrentは現在のインデックスの中身を返します。

IEnumeratorのResetを使用する

2つ目のサンプルは、foreachを使ったサンプルよりも記述が増えたにもかかわらず結果は同じですので、無意味に思う方もいるでしょう。

しかしながら、IEnumeratorには、Resetというインデックスの位置を戻すメソッドがあります。2つ目のサンプルのwhileの箇所を以下のように変えてみましょう。

bool reset_flag = false; // 一度リセットしたかどうかのフラグ
while(ier.MoveNext())
{
string str = ier.Current.ToString();
if (str == “みかん” && !reset_flag)
{
ier.Reset();
reset_flag = true;
}
Console.WriteLine(str);
}

結果は以下になります。これは、foreachではできません。

りんご
みかん
りんご
みかん
バナナ

IEnumerableを使った自作クラス

IEnumeratorのResetメソッドを使わないのであればforeachで済みますので、ListクラスでIEnumerableのGetEnumeratorメソッドを使う機会は少ないでしょう。

実際のところ、IEnumerableは、自作のクラスをforeachなどで使えるようにしたい場合に利用します。

では、実際に自作クラスでIEnumerableを使用してみましょう。以下がサンプルです。

using System;
using System.Collections;
using System.Collections.Generic;

class Program
{
class NedanList : IEnumerable
{
private int idx = 0;
private List<int> list = new List<int>();
public IEnumerator GetEnumerator()
{
return new NedanListIEnum(list);
}

public void Add(int val)
{
list.Add(val);
}

class NedanListIEnum : IEnumerator
{

private int idx;
private List<int> list;
public NedanListIEnum(List<int> l)
{
list = l;
idx = -1;
}
public object Current
{
get
{
if (idx < 0 || idx >= list.Count)
{
return null;
}
else
{
return list[idx] + “円”;
}
}
}

public bool MoveNext()
{
if (++idx>=list.Count)
{
return false;
}
else
{
return true;
}
}

public void Reset()
{
idx = -1;
}
}
}

public static void Main()
{
NedanList nl = new NedanList();
nl.Add(100);
nl.Add(150);
nl.Add(280);

foreach(object o in nl)
{
Console.WriteLine(o);
}
}
}

自作クラスの解説 その1

上記のサンプルは、NedanListというクラスと、その内部クラスのNedanListIEnumから構成されます。

NedanListはAddメソッドで内部のListに値を追加することができます。また、IEnumerableを実装しているため、GetEnumeratorでIEnumeratorを実装しているNedanListIEnumクラスのインスタンスを生成して返します。

自作クラスの解説 その2

NedanListIEnumは、生成されるとコンストラクタのパラメータでNedanListの持つListクラスを渡され、それを受け取ります。その時に、インデックス変数を-1に初期化します。

この時、0でなく-1にする理由は、foreachではCurrentの前にMoveNextが呼ばれますので、その時点で加算して0にするためです。

ただし、MoveNextの前にCurrentが呼ばれると範囲外で例外が発生してしまうため、Currentではidxが範囲外だった場合は、nullを返すようにしています。

自作クラスの解説 その3

MainメソッドではNedanListを生成し、Addで値を追加してforeachで表示しています。

結果は以下のようになります。

100円
150円
280円

この自作クラスの独自の機能は、Currentで「円」を末尾に追加して返すだけです。

それだけならば既存のListクラスで値を取り出す時に「円」を追加すれば済みますが、実際は、自作クラスではもっと様々な機能を追加することが多くなります。

そういった場合に、IEnumerableを使う意味が出てくるでしょう。

自作クラスでIEnumerableを活用しよう

本記事では、IEnumerableを解説しましたがご理解頂けましたでしょうか。

独自の機能を追加した自作クラスをforeachで使用したい場合は、IEnumerableが必須となります。

是非、IEnumerableを活用してみましょう。
 

 

ネプラス株式会社はサービス開始から10年以上
『エンジニアの生涯価値の向上』をミッションに掲げ、
多くのインフラエンジニア・ネットワークエンジニアの就業を支援してきました。
ネプラス株式会社ロゴ

ネプラス株式会社はこんな会社です

秋葉原オフィスにはネプラス株式会社をはじめグループのIT企業が集結!
数多くのエンジニアが集まります。

秋葉原オフィスイメージ
  • インフラ業界に特化

    インフラ業界に特化

    ネットワーク・サーバー・データベース等、ITインフラ業界に特化。Cisco Systemsプレミアパートナーをはじめ各種ベンダーのパートナー企業です。

    業界を知り尽くしているからこそ大手の取引先企業、経験豊富なエンジニアに選ばれています。

  • 正社員なのにフリーランスのような働き方

    正社員なのにフリーランスのような働き方

    正社員の方でも希望を聞いたうえでプロジェクトをアサインさせていただいており、フリーランスのような働き方が可能。帰社日もありません。

    プロジェクト終了後もすぐに次の案件をご紹介させていただきますのでご安心ください。

  • 大手直取引の高額案件

    大手直取引の高額案件

    案件のほとんどが大手SIerやエンドユーザーからの直取引のためエンジニアの皆様へに高く還元できています。

    Ciscoをはじめ、Juniper、Azure、Linux、AWS等インフラに特化した常時300件以上の案件があります。

  • スキルアップ支援

    スキルアップ支援

    不要なコストを削減し、その分エンジニアの方へのスキルアップ支援(ネットワーク機器貸出、合格時の受験費用支給など)や給与で還元しています。

    受験費用例)CCNP,CCIE:6-20万円、JNCIS:3-4万円、AWS:1-3万円など

    ※業務に関連する一定の資格のみ。各種条件がありますので詳しくは担当者へにお尋ねください。

  • 現給与を保証します!

    100%現給与保証

    前職の給与保証しており、昨年度は100%の方が給与アップを実現。収入面の不安がある方でも安心して入社していただけます。

    ※適用にはインフラエンジニアの業務経験1年以上、等一定の条件がございます。

  • インセンティブ制度

    インセンティブ制度

    ネットワーク機器の販売・レンタル事業等、売上に貢献いただいた方にはインセンティブをお支払いしています。

    取引先企業とエンジニア側、双方にメリットがあり大変好評をいただいています。

  • 社会保険・福利厚生

    社会保険・福利厚生

    社員の方は、社会保険を完備。健康保険は業界内で最も評価の高い「関東ITソフトウェア健康保険組合」です。

    さらに様々なサービスをお得に利用できるベネフィットステーションにも加入いただきます。

  • 東証プライム上場企業グループ

    東証プライム上場企業グループ

    ネプラスは東証プライム上場「株式会社オープンアップグループ」のグループ企業です。

    安定した経営基盤とグループ間のスムーズな連携でコロナ禍でも安定した雇用を実現させています。

ネプラス株式会社に興味を持った方へ

ネプラス株式会社では、インフラエンジニアを募集しています。

年収をアップしたい!スキルアップしたい!大手の上流案件にチャレンジしたい!
オンライン面接も随時受付中。ぜひお気軽にご応募ください。

ネプラス株式会社へのご応募はこちら↓
ネプラス株式会社へのご応募はこちら↓