Oracle DatabaseとMySQLの違い7つ|特徴についても解説

Oracle DatabaseとMySQLの違いとは
Oracle DatabaseとMySQLにはどのような違いがあるのでしょうか。
Oracle Databaseは商用データベース管理システム製品となっており、MySQLはオープンソースで利用できるデータベース管理システムです。
近年はOracle DatabaseからMySQLへ移行する企業も増えてきています。この記事ではOracle DatabaseとMySQLの違いについてご紹介していきます。
Oracle DatabaseとMySQLの違い7つ
Oracle DatabaseとMySQLの違いをご紹介します。
Oracle DatabaseからMySQLへの移行など、データベース管理システムを移行する場合には、移行元と移行先のシステムで具体的にどのような違いがあるのかを理解する必要があります。
ここではOracle DatabaseとMySQLの違い7つをご紹介しますので、データベース管理システムの違いを知る参考にしてみて下さい。
違い1:オプティマイザ
Oracle DatabaseとMySQLではオプティマイザの違いを理解する必要があります。
Oracle Databaseの場合、オプティマイザはデフォルトの「コストベース」もしくは「ルールベース」から選択することができます。
一方、MySQLのオプティマイザはコストベースのみという違いがあります。そのため、オプティマイザの違いを理解して正しく設定するようにしましょう。
違い2:ロックとトランザクション分離レベル
Oracle DatabaseとMySQLではロックとトランザクション分離レベルの違いを理解する必要があります。
Oracle Databaseの場合、「READ-COMMITTED」と「SERIALIZABLE」の2種類のトランザクション分離レベルから選べます。
一方、MySQLはさらに「REPEATABLE-READ」と「READ-UNCOMMITTED」が選択できるという違いがあります。
違い3:監査
Oracle DatabaseとMySQLでは監査の違いを理解する必要があります。
Oracle Databaseの場合、用意されている監査機能には「必須監査」「標準監査」「FGA監査」「DBA監査」の4つがあります。
一方、MySQLの場合は「一般クエリログの利用」「MySQL Enterprise Firewallの利用」「MySQL Enterprise Audit」などになっているという違いがあります。
違い4:表領域管理
Oracle DatabaseとMySQLでは表領域管理の違いを理解する必要があります。
Oracle DatabaseとMySQLでは物理ファイルの名称などが違います。データファイルを例にするとOracle Databaseでは「.dbfファイル」、MySQLでは「.ibdファイル」、コミットしたクエリを記録するファイルでは前者は「REDOログファイル」、後者は「ib_logfile」と呼ばれます。
違い5:権限とロール
Oracle DatabaseとMySQLでは権限とロールの違いを理解する必要があります。
権限の考え方については両者とも共通していますが、MySQLは権限の種類が少ないです。Oracle Databaseは100種類以上あるのに比べて、MySQLは32種類しかないという違いがあります。
そのため、アクセス権限などを設定している場合の移行では十分注意する必要があります。
違い6:ユーザー
Oracle DatabaseとMySQLではユーザーの違いを理解する必要があります。
Oracle Databaseの場合、ユーザーには「データベースへのアクセス制御」や「オブジェクトの所有者」などの意味があります。
一方、MySQLでのユーザーには「オブジェクトの所有者」の意味はないという違いがあります。
違い7:インスタンス
Oracle DatabaseとMySQLではインスタンスの違いを理解する必要があります。
「インスタンス」とは実体や動いている物を指す言葉ですが、Oracle DatabaseとMySQLのインスタンスにはさまざまな違いがあります。
データベース管理システムを移行する場合は、インスタンスがどのように違うのかを把握しておくことが大切です。
Oracle DatabaseからMySQLへの移行方法
Oracle DatabaseからMySQLへの移行についてご紹介します。
ここでは、Oracle DatabaseからMySQLへのデータ移行やアプリケーション移行についてご紹介していきますので、データ移行の際には参考にしてみてください。
データ移行
Oracle DatabaseからMySQLへのデータ移行では、SQLのフォーマットをデータベースに合わせてコンバートする必要があります。
コンバートにはOracle to MySQL Migrationが利用できます。データ構造をexpdpなどのコマンドラインで移行したら、Oracle Databaseのコードをエクスポートし、MySQLへインポートしましょう。
アプリケーション移行
Oracle DatabaseからMySQLへのデータ移行を行なったら、次にアプリケーション移行を行います。
アプリケーション移行によって、データベース管理システムの変更によるAPIやSQL文などの差異を解消しましょう。
具体的には、アプリケーションから実行しているSQL文やAPI、組み込み関数の移行を行います。
Oracle Databaseの注意点
Oracle Databaseを利用する場合、文字型データにNULLが含まれる場合、NULL直前のデータまで格納される点に注意しましょう。
データの中にNULLが含まれていると、NULL以降のデータは格納できません。
MySQLの注意点
MySQLを利用する場合、デフォルトのユーザー認証プラグインの変更に注意しましょう。
MySQLの8.0ではこれまでのMySQLとは仕様が変わっている点があり、これまでの「mysql_native_password」と違い、「caching_sha2_password」がデフォルトになっています。
クライアント側がこの形式をサポートしていない場合、接続できなくなるため注意しましょう。
Oracle Databaseの特徴5つ
Oracle Databaseの特徴をご紹介します。
Oracle Databaseには他のデータベース管理システムと比べてどのような特徴があるのでしょうか。ここではOracle Databaseの特徴5つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
Oracle Databaseの特徴1:レベルロック
Oracle Databaseの特徴にはレベルロックがあります。
Oracle Databaseの特徴である行レベルロックとは、複数のリクエストを同時に処理する機能です。
行レベルロック機能があれば、多数のリクエストによってまだリクエストしていないユーザーまでロックされてしまうロックエスカレーションを防ぐことができます。そのため、Oracle Databaseは高い利便性を持ちます。
Oracle Databaseの特徴2:高い堅牢性
Oracle Databaseの特徴には高い堅牢性があります。
Oracle Databaseには「Oracle Data Guard」というデータを保護するシステムが搭載されており、高い堅牢性を誇っています。
Oracle Data Guardではメインのデータベースが破損した際に利用するデータベースをスタンバイしているため、災害などによってデータが破損してしまってもデータが保護されておりリスクを軽減できます。
Oracle Databaseの特徴3:移植性
Oracle Databaseの特徴には移植性の高さがあります。
Oracle Databaseは他のプラットフォームへの移行が簡単に行えるという移植性の高さも特徴の1つです。Oracle Databaseはエンジンや搭載されているさまざまな機能すべてがC言語で構成されています。
そのため、どのようなプラットフォームへの移植も比較的容易に行えることから、幅広い運用が可能となっています。
Oracle Databaseの特徴4:値段が高い
Oracle Databaseの特徴には値段の高さがあります。
Oracle Databaseのライセンス料金は非常に高額で、たとえばProcessorライセンスのStandard Edition 2なら2,100,000円、Enterprise Editionなら5,700,000円となっています。
最近では無料で利用できるデータベースも増えているため、ライセンス料の高さがネックになるケースも多いでしょう。
Oracle Databaseの特徴5:ダーティ・リードを防ぐ
Oracle Databaseの特徴にはダーティ・リードが防げるという点があります。
ダーティ・リードとは、ユーザーがデータベースにアクセスするタイミングと管理者がデータベースを更新するタイミングが一致した場合、更新前と更新後両方のデータが取得されてしまう問題です。
Oracle Databaseでは更新前のデータのみを扱うことで、ダーティ・リードを防止しています。
MySQLの特徴5つ
MySQLの特徴をご紹介します。
ここまでOracle Databaseの特徴についてご紹介してきましたが、MySQLにはどのような特徴があるのでしょうか。
ここではMySQLの特徴5つをご紹介しますので、MySQLについて理解を深めてみてはいかがでしょうか。
MySQLの特徴1:高性能
MySQLの特徴には高性能という点があります。
MySQLはMySQL独自のストレージエンジン機構によって、柔軟性が高いデータベース管理システムとなっているため、アプリケーションに合わせてサーバーを構成することも可能です。
また、他にも高速ロードユーティリティやメモリキャッシュ機構、全文INDEXなどのさまざまな機能が搭載されており、ユーザーで調整することが可能です。
MySQLの特徴2:柔軟性
MySQLの特徴には柔軟性が高いという点があります。
MySQLはWindowsやLinux、UNIXなどさまざまなOSに対応でき、1MBの小さなアプリケーションから巨大なデータウェアハウスの稼働にまで対応できる非常に高い柔軟性を持つデータベース管理システムです。
さらにオープンソースとなっているためユーザー側でカスタマイズすることもでき、非常にスケーラビリティに富んでいます。
MySQLの特徴3:データの保護
MySQLの特徴にはデータを保護できるという点があります。
MySQLは認証時に正規ユーザーのみがデータベースサーバーにアクセスできる強力なセキュリティを搭載しています。そのため、確実なデータ保護を行えるMySQLは多くの企業で採用されています。
また、データベースサーバーへのアクセスもクライアントマシン単位でブロックでき、SSHやSSLもサポートしています。
MySQLの特徴4:高い堅牢性
MySQLの特徴には高い堅牢性を誇るという点があります。
MySQLのトランザクション機能は「ACID特性」を完全にサポートしており、非常に堅牢なデータベース管理システムとなっています。
また、サーバーでの参照整合や速やかなデッドロックの検知などの機能も搭載されています。
MySQLの特徴5:開発が簡単にできる
MySQLの特徴には開発が簡単にできるという点があります。
MySQLはWeb開発やデータウェアハウジングの開発など、さまざまな開発が簡単に行えます。特に高性能なクエリエンジンや全文検索、データ入力なども高速に行えるため、大容量のトラフィックが発生するWebサイト開発でよく用いられます。
また、機能を活用することでWebアプリやビジネスアプリなどの開発も容易に行えます。
Oracle DatabaseとMySQLの違いについて知ろう
近年はOracle DatabaseからMySQLに移行するケースも多いです。
この記事でご紹介したOracle DatabaseとMySQLの違いや特徴などを参考に、両者への理解を深めてみてはいかがでしょうか。
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