JavaでのCSVファイル読み込み方法とは?

- システム
エンジニア - CSVファイル読み込み方法ってどんな方法なのですか?
- プロジェクト
マネージャー - カンマで区切られたファイルをJavaプログラムを使って読み込む方法です。
CSVファイルとは?
エクセルのデータを他のアプリケーションで利用する場合には、CSV形式で一旦データを保存してから読み込むことが多いのではないでしょうか。
CSVとはcomma-separated valuesの略で、カンマで区切られたデータ形式です。CSVファイルはテキストファイルのため扱いやすく、アプリケーションに依存しないデータ形式として、よく使われます。
CSVファイルは、複数のレコードから成り立ちます。レコード内のフィールドはカンマで区切られ、レコード間は改行で区切られます。1行が1レコードなので、エクセルなどの表と親和性の高い形式です。
CSVファイルのデータ例
CSVのデータ例を示します。下に示す例は、科目毎の点数を記録する表をCSV形式に変換したものです。
1行目は表のヘッダで、各列の属性を表しています。2行目以降は、各人のデータを表しています。行内のデータの区切りがカンマ「,」となっているのがわかります。
1 2 3 4 5 6 |
番号,名前,国語,数学,英語 1,田中,100,70,60 2,鈴木,90,80,60 3,佐藤,75,85,70 4,竹内,80,75,80 5,村田,90,90,70 |
CSVを1レコードずつ読み込む方法
以下では、CSVファイルのデータをJavaプログラムで処理するために、データを読み込む方法を説明していきます。
最初に、CSVファイルを読み込み、画面に出力するJavaプログラムについて説明します。
行毎に読み込みカンマで分割
CSVデータは1行が1レコードなので、行毎の読み込みが適しています。読み込みには、JavaのBufferdReaderクラスのテキスト行を読み込むメソッドreadLineを利用します。
readLineで読み込んだ1行分の文字列(line)を分割するには、splitメソッドを利用します。引数にカンマを指定することで、lineをカンマで分割した結果がString配列の形式で返却されます。
行読み込みのコード例
CSVデータを1行ずつ読み込むJavaプログラムの例を示します。
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import java.io.*; public class ReadCSV01 { // CSVファイルを読み込み1行ずつ出力 public static void main(String[] args) { BufferedReader br = null; String file_name = "csvdata.txt"; // 入力ファイル try { File file = new File(file_name); br = new BufferedReader(new FileReader(file)); // readLineで一行ずつ読み込む String line; // 読み込み行 String[] data; // 分割後のデータを保持する配列 while ((line = br.readLine()) != null) { // lineをカンマで分割し、配列dataに設定 data = line.split(","); // 1行分の読み込みデータを表示(データ間にスペース) for (int i = 0; i < data.length; i++) { System.out.print(data[i] + " "); } System.out.println(); } } catch (Exception e) { System.out.println(e.getMessage()); } finally { try { br.close(); } catch (Exception e) { System.out.println(e.getMessage()); } } } } |
出力結果
1行読み込んだら、1行分のデータを出力します。このコード例では、データ間にスペースを挿入しています。CSVファイルの例で示したデータを入力ファイルに設定し実行すると、次のように出力されました。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 |
$java ReadCSV01 番号 名前 国語 数学 英語 1 田中 100 70 60 2 鈴木 90 80 60 3 佐藤 75 85 70 4 竹内 80 75 80 5 村田 90 90 70 |
CSVを2次元配列に読み込む方法
上のプログラムでは1レコードずつ処理を行いましたが、データ全体を処理したい場合には、読み込みデータの蓄積が必要です。ここでは、2次元配列にデータを格納するJavaプログラムの例を示します。
2次元配列にデータを格納する
2次元配列の宣言では、データの行数を決める必要があります。しかし、正確な行数はデータを読み込まないとわからないことも多いでしょう。そこで、想定行数の最大値MAX_DATA_NUMSを、配列の行数に設定します。
1行読み込んでString配列に格納するのは前のプログラムと同じですが、今回は、data[index]のように行をインデックスとする2次元配列に格納することにします。
読み込みデータの処理例として、画面への出力処理を追加します。2次元配列を2重ループで辿りますが、配列の行数は最大値で確保しているため、実際のデータ数に合わせて処理を終了する必要があります。そこで、data[i]がnullになったらループを中断します。
2次元配列のコード例
2次元配列にCSVファイルデータを読み込むJavaプログラムのコード例を示します。
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import java.io.*; public class ReadCSV02 { // CSVファイルを2次元配列に読み込み public static void main(String[] args) { BufferedReader br = null; String file_name = "csvdata.txt"; // 入力ファイル // データの最大個数 final int MAX_DATA_NUMS = 100; // データを格納する2次元配列 String[][] data = new String[MAX_DATA_NUMS][]; try { File file = new File(file_name); br = new BufferedReader(new FileReader(file)); // readLineで一行ずつ読み込む int index = 0; String line; while ((line = br.readLine()) != null) { // lineをカンマで分割し、配列dataに保持 data[index] = line.split(","); index++; } // catch-finally部分は同様なので省略 } // 配列に格納したデータを表示(データ間にスペース) for (int i = 0; i < MAX_DATA_NUMS; i++) { // データがなくなったら終了 if (data[i] == null) break; for (int j = 0; j < data[i].length; j++) { System.out.print(data[i][j] + " "); } System.out.println(); } } } |
CSVをArrayListに読み込む方法
上の2次元配列のコード例では、行数の最大値を定数で指定しましたが、最大値が不明な場合には、JavaのArrayListを使う方法があります。
ここでは、要素がString配列型のArrayListを使い、CSVファイルを読み込むJavaプログラムの例を示します。splitで返却されるString配列を、addメソッドでリストに追加していきます。
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import java.io.*; import java.util.*; public class ReadCSV03 { // CSVファイルをArrayListに読み込み public static void main(String[] args) { BufferedReader br = null; String file_name = "csvdata.txt"; // 入力ファイル // データを格納するリスト List<String[]> data = new ArrayList<String[]>(); try { File file = new File(file_name); br = new BufferedReader(new FileReader(file)); // readLineで一行ずつ読み込む String line; while ((line = br.readLine()) != null) { // lineをカンマで分割し、配列リストdataに追加 data.add(line.split(",")); } // catch-finally部分は同様なので省略 } // リストに格納したデータを表示(データ間にスペース) for (String[] line_data : data) { // 各行データを要素毎に処理 for (int i = 0; i < line_data.length; i++) { System.out.print(line_data[i] + " "); } System.out.println(); } } } |
- システム
エンジニア - 読み込み方法にも種類があるのですね。
- プロジェクト
マネージャー - 使いやすい読み込み方法を習得し、CSVファイルを作成していきましょう。
JavaのCSVファイル読み込み方法を理解しよう
カンマ区切りのデータ形式CSVファイルを、Javaプログラムで読み込む方法を紹介しました。1行毎に読み込む方法、2次元配列に格納する方法、ArrayListに格納する方法の3つの場合について、Javaプログラムの例を用いて説明しました。
実際にエクセルなどの表形式データを用いて、CSVファイルを作成し読み込みながら、どの方法が役に立つか考えてみてはいかがでしょうか。
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