
JavaのListについてわかりやすく解説!
- SE
- JavaのListとはどのようなものなのでしょうか。
- PM
- 順序のある複数の要素を持つことができるインターフェイスです。配列をより便利にしたものと考えてよいでしょう。
目次
JavaのListとは?
JavaのListは順序のある複数の要素を持つことができるインターフェイスです。配列をより便利にしたものと考えてよいでしょう。
Listの親インターフェイスはCollectionで、その親インターフェイスはIterableであるため、その2つの機能も備えています。
この記事ではListインターフェイスを実装しているクラスの使い方を紹介します。要素が複数あるデータを扱う時に、是非参考にしてください。
配列は拡張することが出来ない
Javaで10個の文字列を入れたい場合、以下のようなString型の配列があります。
String[] strAry = new String[10];
しかし、Javaの配列は拡張することができないため、これでは11個以上の文字列を入れることができません。その場合は、以下のようなListを使用します。
List<String> strList = new ArrayList<String>();
List型のクラスを宣言する方法
Listインターフェイスを実装したクラスで多く利用されるのはArrayListクラスです。以下のように利用します。
List<中のデータの型> 変数名 = new ArrayList<中のデータの型>();
ただしJava 10からは型推論ができるようになったため、右側の中にあるデータの型は以下のように省略できるようになりました。
List<String> strList = new ArrayList<>();
なおこのページのサンプルを実行する場合は、ソースの先頭に以下のimport文を追加してください。Listとそれに関連するクラスはjava.utilパッケージに属しています。
import java.util.*;
ArrayListの使い方
以下がArrayListの基本的な使い方です。
List<String> strList = new ArrayList<>();
strList.add(“”太郎””);
strList.add(“”二郎””);
strList.add(“”花子””);
for(Iterator<String> iterator = strList.iterator(); iterator.hasNext();) {
System.out.println(iterator.next());
}
addで追加を行い、順次処理ができるIteratorインターフェイスの機能で次々にアクセスして中身を表示しています。実行結果は以下のようになります。
太郎
二郎
花子
ArrayListの使い方の応用
Stringの文字列ではなく数値を格納したい場合は、以下のJavaサンプルのようにInteger型を利用します。
List<Integer> intList = new ArrayList<>();
intList.add(100);
intList.add(200);
intList.add(300);
intList.forEach(System.out::println);
addでクラスではない数値を渡していますが、Javaのオートボクシングの機能でInteger型に変換してくれます。最後にforEachと言うメソッドを使っていますが、これでIteratorを使わなくても繰り返し処理をすることができます。
addAllとset
addAllメソッドを使うと既存のListの中身を全て追加することができます。上のJavaサンプルに以下を追加することで、intList2にintListの中身をコピーできます。
List<Integer> intList2 = new ArrayList<>();
intList2.addAll(intList);
setは指定した場所を別の値に変更できます。
List<Integer> intList = new ArrayList<>();
intList.add(100);
intList.add(200);
intList.add(300);
intList.set(1,400); // 入れ替え
intList.forEach(System.out::println);
実行すると以下のようになります。0から数えて1番目が200から400に変わりました。
100
400
300
値を1つだけ取り出すならget
IteratorやforEachで全部取得するのではなく、特定の値を1つ取得する時はgetを使用します。
List<Integer> intList = new ArrayList<>();
intList.add(100);
intList.add(200);
intList.add(300);
System.out.println(intList.get(1));
実行すると以下が表示されます。0から数えて1番目を取得しています。
200
サイズ取得と配列変換
以下のJavaサンプルはListを配列に変換しています。
List<Integer> intList = new ArrayList<>();
intList.add(100);
intList.add(200);
intList.add(300);
Integer[] intAry = new Integer[intList.size()];
intList.toArray(intAry);
for (int i = 0; i < intAry.length; i++) {
System.out.println(intAry[i]);
}
Listの要素数はsize()で取得できます。それを使ってInteger型の配列intAryを宣言します。それにtoArrayメソッドで中身をコピーして表示しています。実行結果は以下になります。
100
200
300
indexOfとlastIndexOf
指定した値が何番目にあるかはindexOfを使用します。以下のJavaサンプルをご覧ください。
List<String> strList = new ArrayList<>();
strList.add(“”太郎””);
strList.add(“”二郎””);
strList.add(“”花子””);
strList.add(“”二郎””);
System.out.println(strList.indexOf(“”二郎””));
System.out.println(strList.lastIndexOf(“”二郎””));
System.out.println(strList.contains(“”二郎””));
indexOfは指定した値が最初に登場した位置、lastIndexOfは最後に登場した位置、containsは指定された値があるかどうかがわかります。実行結果は以下になります。
1
3
true
removeで削除する
Listの要素の削除はremoveで行います。
List<String> strList = new ArrayList<>();
strList.add(“”太郎””);
strList.add(“”二郎””);
strList.add(“”花子””);
strList.add(“”二郎””);
strList.remove(“”二郎””);
strList.forEach(System.out::println);
System.out.println();
strList.remove(1);
strList.forEach(System.out::println);
実行結果は以下になります。「二郎」を削除していますが、削除されるのは最初に見つかった1つだけです。
その後に0から数えて1番目の「花子」を消しています。このようにremoveは要素の値と番号の2つの指定方法があります。
太郎
花子
二郎
太郎
二郎
Collections.sortでソートできる
Listの内容は簡単にソートすることができます。
List<Integer> intList = new ArrayList<>();
intList.add(8);
intList.add(3);
intList.add(5);
intList.add(2);
Collections.sort(intList);
intList.forEach(System.out::println);
実行すると以下のように昇順にソートされています。
2
3
5
8
- SE
- JavaのListを理解できました。Javaのスキルアップを目指せそうです。
- PM
- JavaのListは便利なインターフェイスです。Listをマスターして素晴らしいJavaのプログラムを作ってみてください。
JavaのListを上手く使いこなそう
JavaのListの機能について解説しましたが、ご理解頂けましたでしょうか。
Listにはここで紹介した内容以外にも色々な機能があります。Listをマスターして素晴らしいJavaのプログラムを作ってみてください。