Javaのオーバーロードについてわかりやすく解説!戻り値の違いではオーバーロードにならない

- システム
エンジニア - Javaのオーバーロードとはどのようなことなのでしょうか。
- プロジェクト
マネージャー - 1つのクラスで同じ名前のメソッドを複数実装することです。
Javaのオーバーロードとは?
Javaのオーバーロードとは、1つのクラスで同じ名前のメソッドを複数実装することです。同じ名前でどうやって区別するのかと言えば、パラメータのフィールドの型や数、並び順の違いで区別します。
以下がJavaのオーバーロードの例です。disp_strが2つありますが、別のメソッドとして扱われ、パラメータの違いにより正しく呼ばれます。
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public class MainClass { public static void disp_str() { System.out.println("パラメータがありません"); } public static void disp_str(String str) { System.out.println(str); } public static void main(String[] args) { disp_str(); disp_str("文字列を渡しました"); } } |
実行すると、以下のように表示されます。
パラメータがありません
文字列を渡しました
戻り値の違いではオーバーロードにならない
Javaのオーバーロードはパラメータの違いで同名メソッドが別扱いになりますが、戻り値の違いだけでは別扱いになりません。以下の場合はコンパイルエラーになります。
戻り値があるメソッドは、それを受け取らないことも可能なので、戻り値の有無や型では判別しきれないからです。
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public class MainClass { public static void disp_str(String str) { System.out.println(str); } public static int disp_str(String str) { System.out.println(str); return 0; } public static void main(String[] args) { int r = disp_str("文字列を渡しました"); // これは判別できるが disp_str("もう一度、文字列を渡しました"); // これは判別できない。 } } |
フィールドの名前が違うだけでもオーバーロードにならない
以下のようにパラメータのフィールド名が違っていても、型が同じだとやはりエラーになります。これもメソッドを呼び出す時、どちらなのか判別ができないからです。
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public class MainClass { public static void disp_str(String str1, int val1) { System.out.println(str1 + val1); } public static void disp_str(String str2, int val2) { System.out.println(str2 + val2); } public static void main(String[] args) { disp_str("文字列を渡しました", 100); } } |
パラメータの順番が違えばオーバーロードはできる
ただし、上に似たケースでも、パラメータの順番を入れ替えればオーバーロードができます。以下のJavaサンプルをご覧ください。
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public class MainClass { public static void disp_str(String str, int val) { System.out.println(str + val); } public static void disp_str(int val, String str) { System.out.println(str + val); } public static void main(String[] args) { disp_str("1 文字列を渡しました", 100); disp_str("2 文字列を渡しました", 200); } } |
これはエラーにならず、実行すると以下のように表示されます。パラメータの順番が違っていれば、呼び出す時に判別がつくということです。
1 文字列を渡しました100
2 文字列を渡しました200
メソッドのパラメータは通常は型変換をしてくれる
以下のようなケースの場合、パラメータにint型の100を指定していますが、disp_valの側ではfloat型の100.0fに変換してくれます。
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public class MainClass { public static void disp_val(float val) { System.out.println("float型の" + val); } public static void main(String[] args) { disp_val(100); } } |
実行結果は以下になります。
float型の100.0
オーバーロードでは型変換をあてにできない
ところが、以下のJavaサンプルのようにint型とfloat型のオーバーロードを行うと、結果は「int型の100」になります。オーバーロードではパラメータの値が型変換されず、その型で呼び出しが切り替わるということです。
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public class MainClass { public static void disp_val(int val) { System.out.println("int型の" + val); } public static void disp_val(float val) { System.out.println("float型の" + val); } public static void main(String[] args) { disp_val(100); } } |
パラメータの型を適切に指定する
オーバーロードを使う場合、メソッドを呼び出す時のパラメータの型を適切に指定する必要があるということです。以下のJavaサンプルをご覧ください。
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public class MainClass { public static void disp_val(char val) { System.out.println("char型の" + val); } public static void disp_val(byte val) { System.out.println("byte型の" + val); } public static void disp_val(int val) { System.out.println("int型の" + val); } public static void disp_val(long val) { System.out.println("long型の" + val); } public static void disp_val(float val) { System.out.println("float型の" + val); } public static void disp_val(double val) { System.out.println("double型の" + val); } public static void main(String[] args) { disp_val('a'); disp_val((byte)100); disp_val(100); disp_val(100l); disp_val(100.0f); disp_val(100.0d); } |
オーバーロードはパラメータの型を明確にする必要がある
上のJavaサンプルはdisp_valメソッドを呼び出す側で型を明確にしているので、正しくオーバーロードの呼び分けができます。結果は以下になります。
char型のa
byte型の100
int型の100
long型の100
float型の100.0
double型の100.0
なおJavaのbyte型は、longのl、floatのf、doubleのdのような接尾語が無いので、(byte)でキャストするか、byte型の変数を渡す必要があります。
- システム
エンジニア - オーバーロードはパラメータの型を明確にする必要があるのですね。
- プロジェクト
マネージャー - パラメータの違いによって処理が変わることを覚えておきましょう。
Javaのオーバーロードを有効活用しよう
Javaのオーバーロードについて解説しましたが、ご理解頂けましたでしょうか。同じメソッド名でパラメータの違いにより処理を変えられるオーバーロードはとても便利なので、是非活用してください。
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