[C#]複数の戻り値を返す方法とは？クラスオブジェクト・構造体・outパラメータ・refパラメータ・タプル

C#
プログラミング言語

公開日時: 2021-10-13 　更新日時: 2022-06-01

[C#]複数の戻り値を返す方法とは？クラスオブジェクト・構造体・outパラメータ・refパラメータ・タプル

この記事でわかること

システム エンジニア: C#で複数の戻り値を返すにはどうすればいいのですか。

プロジェクト マネージャー: クラスオブジェクト、構造体、outパラメータ、refパラメータ、タプルを利用することで複数の戻り値を実現できます。

[C#]複数の戻り値を返す方法とは？

今回は、C#で複数の戻り値を返す方法について説明します。通常、関数は一つの戻り値しか返せません。クラスオブジェクト、構造体、outパラメータ、refパラメータ、タプルを利用することで、複数の戻り値を実現できます。

C#で複数の戻り値を返す方法に興味のある方はぜひご覧ください。

クラスオブジェクト

C#では、クラスオブジェクトを利用すると、複数の戻り値を返せます。実際のソースコードを見てみましょう。

using System;

// クラス宣言
public class Human{
    // クラスメンバ
    public string Name { get; set; }
    public int Age { get; set; }
    public string Email { get; set; }

    // コンストラクタ
    public Human(string Name, int Age, string Email){
        this.Name = Name;
        this.Age = Age;
        this.Email = Email;
    }
}

public class Hello{
    public static void Main(){

        // クラスオブジェクト生成
        Human human1 = new Human("taro", 30, "taro@email.com");
        Human human2 = new Human("jiro", 20, "jiro@email.com");

        // 表示
        Console.WriteLine("name:{0}, age:{1}, email:{2}", human1.Name, human1.Age, human1.Email); // name:taro, age:30, email:taro@email.com
        Console.WriteLine("name:{0}, age:{1}, email:{2}", human2.Name, human2.Age, human2.Email); // name:jiro, age:20, email:jiro@email.com
    }
}

using System;

// クラス宣言

public class Human{

// クラスメンバ

public string Name { get; set; }

public int Age { get; set; }

public string Email { get; set; }

// コンストラクタ

public Human(string Name, int Age, string Email){

this.Name = Name;

this.Age = Age;

this.Email = Email;

}

public class Hello{

public static void Main(){

// クラスオブジェクト生成

Human human1 = new Human("taro", 30, "taro@email.com");

Human human2 = new Human("jiro", 20, "jiro@email.com");

// 表示

Console.WriteLine("name:{0}, age:{1}, email:{2}", human1.Name, human1.Age, human1.Email); // name:taro, age:30, email:taro@email.com

Console.WriteLine("name:{0}, age:{1}, email:{2}", human2.Name, human2.Age, human2.Email); // name:jiro, age:20, email:jiro@email.com

}

実行結果は以下のようになります。クラスオブジェクトに複数の変数を格納することで、複数の戻り値となります。

name:taro, age:30, email:taro@email.com
name:jiro, age:20, email:jiro@email.com

1 2	name:taro, age:30, email:taro@email.com name:jiro, age:20, email:jiro@email.com

このようにC#では、クラスオブジェクトを利用すると、複数の戻り値を返せます。

構造体

C#では、構造体を利用すると、複数の戻り値を返せます。実際のソースコードを見てみましょう。

using System;

public class Hello{

    // 構造体の宣言
    public struct Human{
        public string name;
        public int age;
        public string email;
    }
    
    public static void Main(){

        // 構造体型のインスタンス化
        Human human1;
        human1.name = "taro";
        human1.age = 30;
        human1.email = "taro@email.com";

        Human human2;
        human2.name = "jiro";
        human2.age = 20;
        human2.email = "jiro@email.com";

        // 表示
        Console.WriteLine("name:{0}, age:{1}, email:{2}", human1.name, human1.age, human1.email); // name:taro, age:30, email:taro@email.com
        Console.WriteLine("name:{0}, age:{1}, email:{2}", human2.name, human2.age, human2.email); // name:jiro, age:20, email:jiro@email.com
    }
}

using System;

public class Hello{

// 構造体の宣言

public struct Human{

public string name;

public int age;

public string email;

}

public static void Main(){

// 構造体型のインスタンス化

Human human1;

human1.name = "taro";

human1.age = 30;

human1.email = "taro@email.com";

Human human2;

human2.name = "jiro";

human2.age = 20;

human2.email = "jiro@email.com";

// 表示

Console.WriteLine("name:{0}, age:{1}, email:{2}", human1.name, human1.age, human1.email); // name:taro, age:30, email:taro@email.com

Console.WriteLine("name:{0}, age:{1}, email:{2}", human2.name, human2.age, human2.email); // name:jiro, age:20, email:jiro@email.com

}

実行結果は以下のようになります。構造体に複数の変数を格納することで、複数の戻り値となります。

name:taro, age:30, email:taro@email.com
name:jiro, age:20, email:jiro@email.com

1 2	name:taro, age:30, email:taro@email.com name:jiro, age:20, email:jiro@email.com

このようにC#では、構造体を利用すると、複数の戻り値を返せます。

outパラメータ

C#では、outパラメータを利用すると、参照渡しで複数の戻り値を返せます。実際のソースコードを見てみましょう。

using System;

public class Hello{

    static int Func(out int a, out int b){
        a = 300;
        b = 400;
        return a + b;
    }

    public static void Main(){

        // 変数初期化
        int x = 100;
        int y = 200;

        // out修飾子を付けて呼び出す。参照渡しで複数の戻り値を返せる
        int z = Func(out x, out y);

        // 表示
        Console.WriteLine("x:{0}, y:{1}, z:{2}", x, y, z); // x:300, y:400, z:700
    }
}

using System;

public class Hello{

static int Func(out int a, out int b){

a = 300;

b = 400;

return a + b;

}

public static void Main(){

// 変数初期化

int x = 100;

int y = 200;

// out修飾子を付けて呼び出す。参照渡しで複数の戻り値を返せる

int z = Func(out x, out y);

// 表示

Console.WriteLine("x:{0}, y:{1}, z:{2}", x, y, z); // x:300, y:400, z:700

}

実行結果は以下のようになります。

x:300, y:400, z:700

1	x:300, y:400, z:700

このようにC#では、outパラメータを利用すると、複数の戻り値を返せます。

refパラメータ

C#では、refパラメータを利用すると、参照渡しで複数の戻り値を返せます。実際のソースコードを見てみましょう。

using System;

public class Hello{

    static void Func(ref int x, ref int y){
        x = x + 300;
        y = y + 400;
    }

    public static void Main(){

        // 変数初期化
        int x = 100;
        int y = 200;

        // ref修飾子を付けて呼び出す。参照渡しで複数の戻り値を返せる
        Func(ref x, ref y);
        // 表示
        Console.WriteLine("x:{0}, y:{1}", x, y); // x:400, y:600

        // ref修飾子を付けて呼び出す
        Func(ref x, ref y);
        // 表示
        Console.WriteLine("x:{0}, y:{1}", x, y); // x:700, y:1000
    }
}

using System;

public class Hello{

static void Func(ref int x, ref int y){

x = x + 300;

y = y + 400;

}

public static void Main(){

// 変数初期化

int x = 100;

int y = 200;

// ref修飾子を付けて呼び出す。参照渡しで複数の戻り値を返せる

Func(ref x, ref y);

// 表示

Console.WriteLine("x:{0}, y:{1}", x, y); // x:400, y:600

// ref修飾子を付けて呼び出す

Func(ref x, ref y);

// 表示

Console.WriteLine("x:{0}, y:{1}", x, y); // x:700, y:1000

}

実行結果は以下のようになります。

x:400, y:600
x:700, y:1000

1 2	x:400, y:600 x:700, y:1000

このようにC#では、refパラメータを利用すると、複数の戻り値を返せます。

タプル

C#では、タプルを利用すると、複数の戻り値を返せます。Visual Studio の場合、ツール(T) → Nuget パッケージマネージャ(N) からSystem.ValueTuple パッケージの参照を設定してください。実際のソースコードを見てみましょう。

using System;

namespace ConsoleApplication1
{
    class Program
    {
        static (string name, int age, string email) GetInfo()
        {
            return (name: "taro", age: 30, email: "taro@email.com");
        }

        public static void Main()
        {

            // タプルで取得
            var human = GetInfo();

            // 表示
            Console.WriteLine("name:{0}, age:{1}, email:{2}", human.name, human.age, human.email); // name:taro, age:30, email:taro@email.com
        }
    }
}

using System;

namespace ConsoleApplication1

{

class Program

{

static (string name, int age, string email) GetInfo()

{

return (name: "taro", age: 30, email: "taro@email.com");

}

public static void Main()

{

// タプルで取得

var human = GetInfo();

// 表示

Console.WriteLine("name:{0}, age:{1}, email:{2}", human.name, human.age, human.email); // name:taro, age:30, email:taro@email.com

}

実行結果は以下のようになります。

name:taro, age:30, email:taro@email.com

1	name:taro, age:30, email:taro@email.com

このようにC#では、タプルを利用すると、複数の戻り値を返せます。

システム エンジニア: クラスオブジェクト、構造体、outパラメータ、refパラメータ、タプルを利用して複数の戻り値を実現する方法について、よく分かりました。

プロジェクト マネージャー: ご紹介したソースコードを参考に、実際にご自身でもソースコードを書いてみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。C#で複数の戻り値を返す方法について説明しました。クラスオブジェクト、構造体、outパラメータ、refパラメータ、タプルを利用することで、複数の戻り値を実現できます。

ぜひご自身でソースコードを書いて、理解を深めてください。

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