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IPマスカレードの仕組み6つと特徴2つ|利用するときの注意点は?

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IPマスカレードの仕組み6つと特徴2つ|利用するときの注意点は?
この記事でわかること
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    IPマスカレードとはどんな手法?

    IPマスカレードとは、IPアドレスを変換することで1つのIPアドレスで通信できるようにする技術を指します。インターネットで1つのIPアドレスをLAN上の複数の機器で共有するアドレス変換技術として、IPマスカレードは用いられるでしょう。また、IPマスカレードはファイアウォールやルーターなどで利用され、変換性能によって接続可能なデバイスの数や通信速度が決定します。ここからは、IPマスカレードについてご紹介します。

    NATとの違い

    NATとは、IPアドレスを異なるIPアドレスに変換する仕組みを指します。NATはローカル環境のIPアドレスを変換して、グローバルIPアドレスでインターネットに接続する仕組みです。一方、IPマスカレードはNAPT(Network Address Port Translation)とも呼ばれ、IPアドレスだけでなくポート番号を変換することで、複数のプライベートIPからグローバルIPに接続できる仕組みを指します。

    IPマスカレードの仕組み6つ

    IPマスカレードはどのような仕組みになっているのでしょうか。IPマスカレードはNAPTとも呼ばれる技術で、1つのIPアドレスしかなくても、IPマスカレードを使えば同時に複数のPCがインターネットに接続できるようになります。IPマスカレードに代表される仕組みには、どのようなものがあるのでしょうか。ここではIPマスカレードの仕組み6つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

    仕組み1:ネットワーク機器のIPアドレスを変換

    IPマスカレードは、ネットワーク機器のIPアドレスを変換する仕組みを持っています。IPマスカレードは、ネットワーク機器のIPアドレスやポート番号を変換する技術です。NATもIPアドレスを変換しますが、NATではネットワーク内のプライベートIPアドレスと、インターネットのグローバルIPアドレスが1対1で変換されるのが特徴です。一方、IPマスカレードの場合はアドレス変換により、複数のPCがインターネットに接続できるでしょう。

    仕組み2:ルーターやファイアウォールで機能する

    IPマスカレードは、ルーターやファイアウォールで機能する仕組みを持っています。ルーターでは届いたデータの送信元IPアドレスやポート番号を変換しますが、その際にIPマスカレードが用いられます。また、外部からの不正アクセスを防ぐファイアウォールの持つ機能の1つが、ネットワークアドレス変換でしょう。その中で、それぞれのPCごとに割り当てたポート番号と合わせてアドレス変換を行う、IPマスカレードが用いられています。

    仕組み3:変換する性能で通信速度や接続端末数が決まる

    IPマスカレードは、変換する性能で通信速度や接続端末数が決まる仕組みを持っています。インターネットサービスプロバイダから提供されるグローバルIPアドレスは数が限られており、LAN側のすべてのノードに割り当てられるとは限らないため、IPマスカレードの機能が必要になります。IPマスカレードの変換性能によっては、LAN側に多くのPCを接続してもすべてのPCでインターネット接続が共有可能になります。

    仕組み4:アドレスだけでなくポート番号も変換する

    IPマスカレードは、ネットワーク機器のIPアドレスを変換する仕組みを持っています。IPマスカレードは「NAPT(Network Address Port Translation)」という名前のとおり、アドレスだけでなくポート番号も変換します。プライベートIPアドレスごとに、異なるポート番号に変換する仕組みになっているため、複数のプライベートIPアドレスを変換できるようになっています。

    仕組み5:静的IPマスカレード

    静的IPマスカレードとは、IPアドレスとTCP・UDPのポート番号を、別のIPアドレスとポート番号に1対1で変換することです。IPマスカレードの変換テーブルを事前に登録しておくことで、これまでならIPマスカレードではプライベート側からしかセッションを開始できなかったのを、グローバル側からも始めることが可能になりました。

    仕組み6:動的IPマスカレード

    動的IPマスカレードとは、接続されてきた通信の送信元IPアドレスを、1つのグローバルIPアドレスに複数対1に変換することです。動的IPマスカレードでは、複数のIPアドレスを、あらかじめ用意しておいた未使用の1つのアドレスと複数のTCP、もしくはUDPポート番号に割り当てます。動的IPマスカレードは現在、世の中の多くのインターネット接続で用いられている技術でしょう。

    IPマスカレードの特徴2つ

    IPマスカレードには、どのような特徴があるのでしょうか。IPマスカレードは、NATと同じようにIPアドレスを変換する技術ではありますが、NATとは異なる特徴を備えています。ここでは、IPマスカレードの特徴2つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

    特徴1:1つのIPアドレスで通信できる

    IPマスカレードは、1つのIPアドレスでインターネット通信ができるという特徴があります。IPマスカレードは、IPアドレスを別のIPアドレスに変換する仕組みですが、IPアドレスを1対1で変換するNATとは異なり、1つのIPアドレスに対して、LAN上で接続されている複数のIPアドレスへの変換が可能です。そのため、IPマスカレードは同時に複数のPCをインターネットに接続させることが可能となっています。

    特徴2:UDP・TCPのポート番号を変換する

    IPマスカレードは、UDPやTCPのポート番号を変換できるという特徴があります。IPマスカレードはIPアドレスだけでなく、同時にUDPやTCPヘッダに含まれるポート番号も変換する仕組みになっています。ポート番号はそれぞれのコンピュータ上のプログラムを識別しているため、ポート番号を変換するごとに、複数のパソコンを同時にインターネットに接続することが可能になっています。

    IPマスカレードを導入するメリット2つ

    IPマスカレードの導入には2つのメリットがあります。IPマスカレードは、インターネットを接続するうえで有効な仕組みですが、IPマスカレードを導入することにより、具体的なメリットもあるでしょう。ここでは、IPマスカレードを導入するメリット2つをご紹介しますので、IPマスカレードの導入を検討している場合はぜひ参考にしてみてください。

    メリット1:端末型契約でLAN接続できる

    IPマスカレードは、端末型契約でLAN接続できるというメリットがあります。IPマスカレードは端末型の接続形態で、ネットワークからプロバイダにLAN接続する場合にも大事な技術となっています。IPマスカレードを用いることにより、端末型契約でルーターを利用してLANを構築しておきながら、端末型で契約しているインターネットプロバイダに接続することが可能になります。

    メリット2:セキュリティにも有効

    IPマスカレードは、セキュリティにも有効だというメリットがあります。IPマスカレードを利用しているルーターは、ボート番号をチェックして、記憶しているポート番号に送信されたパケットをそのとおりに振り分けます。そのため、ポート番号を記憶していない不正なパケットに関しては通さない仕組みです。さらに、外部にIPアドレスを漏らさないため、外部からの不正アクセスや攻撃をシャットアウトすることが可能になります。

    IPマスカレードを利用するときの注意点

    IPマスカレードを利用する場合は、注意点も考慮しましょう。IPマスカレードは民間から企業まで大小さまざまな、世界中のインターネットで利用されている技術ですが、IPマスカレードを利用する際には、トラブルが発生する可能性も考慮するようにしましょう。ここでは、IPマスカレードを利用するときの注意点をご紹介しますので、IPマスカレードの利用を検討する際の参考にしてみてはいかがでしょうか。

    アドレス変換で弊害が発生する

    IPマスカレードでは、アドレス変換をする際にインターネット接続の遅延などの弊害が発生するケースがあります。IPマスカレードは、同時に多くのインターネット接続が可能になりますが、リソース不足になり、インターネット接続が遅くなるケースがあります。原因は、設定により特定のパケットがほとんどのグローバルアドレスを占有している可能性などが考えられますが、そういったトラブルが発生するケースがあることは、覚えておいた方が良いでしょう。

    IPマスカレードを利用しよう

    IPマスカレードは多くのインターネット通信で利用されている技術です。IPマスカレードはIPアドレスとポート番号を変換することにより、同時に複数のパソコンをインターネットに安全に接続できる技術でしょう。ぜひこの記事でご紹介したIPマスカレードの特徴やメリットなどを参考に、IPマスカレードを利用してみてはいかがでしょうか。

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