Javaのswitch文を初心者にわかりやすく解説!

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Javaのswitch文とは?
if文だけでは限界がある
Javaの初心者の方でも、if文がわかるようになれば簡単なプログラムくらいは組めるようになってくるでしょう。しかし例えば、ある変数の値によって様々な処理を行いたい時は、どうすれば良いのでしょうか。if文で記述すると以下のようになります。
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int val = 1; if (val==1) { System.out.println("valは1です。"); }else if (val==2) { System.out.println("valは2です。"); }else if (val==3) { System.out.println("valは3です。"); }else{ System.out.println("valは範囲外です。"); } |
switch文を使えばすっきりしたプログラムを書ける
上のサンプルコードは、valの値が1,2,3の場合にそれぞれに対応したメッセージを表示して、それ以外は「valは範囲外です。」と表示します。しかしvalが4や5の場合や、もっと多くの条件で個別の処理を行いたい場合、延々とif~else~が続くとても冗長なソースコードになってしまいますね。そんな時はswitch文を使えば、すっきりしたソースになります。上のサンプルをswitch文にすると、以下のようになります。
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switch(val) { case 1: System.out.println("valは1です。"); break; case 2: System.out.println("valは2です。"); break; case 3: System.out.println("valは3です。"); break; default: System.out.println("valは範囲外です。"); break; } |
switch文の文法
上のサンプルコードは、switchに設定したvalの値が該当するcaseラベルの処理を実行します。そしてbreak;でswitch文を抜けます。valの値がどのcaseラベルにも該当しなかった場合は、defaultラベルの処理を実行します。switch文ならif~elseを繰り返すよりも、すっきりしたソースコードになることが分かると思います。またJavaのswitch文のcaseラベルは以下のように連続で複数並べることもできます。以下の場合はvalが0か1の場合と、それ以外の場合で結果が変わります。
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switch(val) { case 0: case 1: System.out.println("valueはプラスで、かつ2未満です。"); break; default: System.out.println("valueはマイナスか、または1より大きいです。"); break; } |
breakもdefalutも省略可能
Javaのswitch文は、以下のようにdefalutラベルやbreakを省略することができます。
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switch(val) { case 0: System.out.println("valが0の時の処理を行います。"); // break;は省略してフォールスルー case 1: System.out.println("valが0か1の時の処理を行います"); break; } |
上のサンプルではvalが0の時は0と1の処理を行い、valが1の時は1の時だけを行い、valが0でも1でもないならdefaultラベルが無いので何も行いません。このように、breakを意図的に省略することをフォールスルーと言います。
breakの省略はなるべくやめましょう
上のサンプルのように、意図的にbreakを省略することはJavaの文法としては問題ありません。しかし実際にソースコードにbreakが無い時は、以下のようなbreakの入れ忘れのバグ(ミス)であることがほとんどなのです。
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switch(val) { case 0: System.out.println("valが0の時だけの処理を行います。"); case 1: System.out.println("valが1の時だけの処理を行います"); break; } |
この場合は、valが0の時と1の時で個別の処理をしたかったのに、case 0:のbreak;を入れ忘れたために、valが0の時に1の時の処理まで一緒に行われてしまいます。Javaのプログラムでは、こういったバグがとても多いのです。そのためJavaを業務で使う場合、コーディングルールでbreakの省略は禁止になっていることが普通です。breakの省略は避けるようにしましょう。
breakの代わりにreturnも使用可能
Javaのswitch文には、breakの代わりにreturnも使用できます。以下はサンプルです。
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public static int switch_work(int val) { switch(val) { case 0: System.out.println("valは0です。"); return 0; case 1: System.out.println("valは1です。"); return 0 } System.out.println("valは範囲外です。"); return -1; } switch_work(1); |
のようにこのメソッドを呼び出すと、「valは1です。」と表示されて0を返します。ソースコードをよりシンプルにできますね。
switch文の中にもswitch文を書ける
switch文のcaseラベルの箇所に、さらにswitch文を記述することができます。以下がサンプルです。
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int val1 = 1, val2 = 2; switch(val1) { case 1: switch(val2) { case 1: System.out.println("val1は1でval2も1です。"); break; case 2: System.out.println("val1は1でval2は2です。"); break; } break; case 2: System.out.println("val1は2です。"); break; } |
これを実行すると「val1は1でval2は2です。」と表示されます。このように入れ子構造にすることを、ネストと言います。ただしネストはソースコードを読みづらくするので、ネストを幾重にもするのは避けましょう。
caseラベルには文字列も使用できる
Java SE 7(開発者バージョン1.7)から、switch文のcaseラベルに文字列を使用できるようになりました。以下のように使用することができます。
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String str = "two"; switch(str) { case "one": System.out.println("strはoneです。"); break; case "two": System.out.println("strはtwoです。"); break; default: System.out.println("strは範囲外です。"); break; } |
これを実行すると「strはtwoです。」と表示されます。注意すべき点は、switch文に渡す文字列変数がnullだった場合、defaultラベルの処理が実行されるのではなく、NullPointerExceptionが発生してしまうことです。switch文で文字列を使用する場合は、switch文の前に以下のようなnullチェック処理を入れましょう。if (str==null) str = “out”; // defalutが実行されるように適当な文字列を代入
caseラベルにはenum列挙定数も使用できる
Javaにはenum(列挙型)という機能があります。これで定数を1つのグループにすることができます。このenumの定数を、switch文のcaseラベルに使用できます。具体的には以下のようにします。
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public enum Name { Taro, Hanako, Satoru} Name e = Name.Satoru;switch (e) { case Taro: System.out.println("太郎君です。"); break; case Satoru: System.out.println("悟君です。"); break; default: System.out.println("花子さんです。"); break; } |
これを実行すると「悟君です。」と表示されます。なおswitch文にenumを使用する時は、enumの全ての定数が該当するように記述しないと、ワーニングが出るので注意してください。上の例では例えばdefaultを省略すると、Hanakoの処理が無いのでワーニングが出ます。
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おわりに
Javaのswitch文について、ご理解頂けましたでしょうか。Javaのswitch文はC#などの他の言語に比べて出来ることが少ないのですが、その分シンプルでプログラムの意図がわかりやすくなるというメリットがあります。switch文を積極的に活用しましょう。
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