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AIエンジニアに必要な2つのスキル・知識!その仕事内容や年収などを解説

2020年04月17日
SE
AIエンジニアって、いったいどんなことをしているのですか?
PM
AI開発やAIのデータ分析を行っています。さまざまな分野でAI化が進み、どんどん需要が高まっていますね。

AIエンジニアとは?

AIエンジニアとは、AI開発やAIを用いたデータ分析・解析業務を行う専門職のことです。AIエンジニアになるためにはプログラミング・機械学習・ディープラーニングなどの専門的な知識が必要になりますが、これからますます需要が高まり、人手不足であることから高収入も期待できる職業となっています。この見出しではAIエンジニアに関連する機械学習エンジニアとデータサイエンティストについて紹介していきましょう。

機械学習エンジニア

機械学習エンジニアとは、機械学習を行うAIの開発・AIに読み込ませるデータの編集・学習モデルやアルゴリズムの開発を行う人のことです。つまり、AIの「開発」や「改善」業務を中心に行い、AIを用いたデータ解析などよりも前段階の業務に当たる人のことを言います。

データサイエンティスト

データサイエンティストとは、開発されたAIを元にビッグデータなどの膨大なデータを分析する人のことです。機械学習エンジニアもデータサイエンティストもAIに関わる職種ですが、データサイエンティストはより「分析」に重きを置き、機械学習エンジニアはAIの「開発」に重きを置いています。ただし、会社によって名称は異なり、実際に行う業務範囲も変わるので、求人ごとに想定されている仕事内容を確認する必要があります。

高まるAIエンジニアの需要とAI活用事例

AI関連の職業やプログラミングに関わる業務は、需要が高まる一方で人手不足が深刻です。そのため、就職・転職市場でも「売り手市場(求職者が有利)」になっており、人材を確保するために、高給を提示している企業も少なくはないでしょう。また、検索結果の最適化や需要に応じて商品の価格が変動するダイナミック・プライシングの導入も始まり、AIの活用事例はますます増えています。

転職市場の展望【2020年版】|リクルートエージェント

AIエンジニアの年収が高いのはなぜ?

では、AIエンジニアの年収が高いのはなぜでしょうか。先程「人手不足」という点を紹介しましたが、この点も合わせて3つの理由があります。ここではその3つの理由についてそれぞれ詳しい内容を見てみましょう。

需要はあるが人材不足だから

AIエンジニアが高給となる1つ目の理由は、需要があるものの人手不足であるということです。プログラミングの普及によって、ビジネスにAIを導入する企業は増えています。その一方で、プログラミングの知識があり、機械学習・ディープラーニングに精通しているという人材は少ないでしょう。そのため、企業は高給を提示して人材を確保しようとしています。つまり、需要と供給のバランスがとれておらず、希少な人材を高い給与を支払ってでも確保したい、という企業側の考えから高給となっています。

専門性が高いから

AIエンジニアが高給になる2つ目の理由は、専門性が高いということがあげられます。AIの開発にはプログラミング・機械学習・ディープラーニング・数学的な知識・ビッグデータの運用知識など、幅広い専門知識が必要です。これらの幅広い知識を扱える様になるためには、長期間の学習や経験が必要になるため、高給となりやすいでしょう。

国内外問わず評価されているから

AIエンジニアが高給になる3つ目の理由は、国内外問わず評価されているからでしょう。AIエンジニアの採用や人材育成に力を入れているのは日本国内だけではありません。海外にも優秀な人材がいるため、その人材を確保するために高給が提示されやすくなっています。

AIエンジニアに必要なスキル・知識

次に、AIエンジニアになるために必要なスキル・知識を2つ紹介します。AIエンジニアに必要な知識は先述致しましたが、ここで紹介する2つの知識は、最低限身に着けておくと良いでしょう。その他の知識については、実際に就く仕事内容によって統計の知識やデータ処理の知識などが必要になります。

ディープラーニングはAIエンジニアの基本

AIエンジニアに必要な1つ目の知識は、ディープラーニング(深層学習)に関わる知識です。ディープラーニングとは、人間が指示を与えなくても自動でデータの抽出や分類などを行ってくれるAIの機能の1つです。AIによるデータ処理には機械学習もありますが、機械学習の場合には人が指示を与えてその通りに稼働させるデータ処理もあるので、扱うデータによって使い分ける必要があります。

機械学習やディープラーニングに精通し概念や基本的な知識がわかる

機械学習とディープラーニングは、AIを扱う上で避けては通れない分野なので、AI関連の仕事に就くことを考える方は、必ず抑えておきましょう。機械学習には更に教師あり学習・教師なし学習・強化学習という分野があり、自分が扱うAIや処理するデータについて、どの「学習」をさせるべきか判断しなければなりません。「学習」はAIの精度向上のためには必須の作業なので、この分野を学ぶ際には特にそれぞれの使い方について習熟しておく必要があります。

プログラミング言語である「Python(パイソン)」は必須

必要な2つ目の知識は、「Python」というプログラミング言語です。「Python」は汎用性が高い言語です。AI作成やプログラミングを行う際に書くコードの量が少なく、さらに読みやすいため、プログラマーの中でも人気のある言語です。実際に業務の現場でも使われている事が多いので、AI関連の仕事に就くのであれば、扱えるようになっておきましょう。

Pythonを使ったプログラミングは、データベースの集積や解析に長けている

「Python」を使ったプログラミングは、データ処理・業務効率化サービスの作成、WEBアプリケーションの開発などにも適しています。プログラミングはスマホアプリの開発やゲーム開発でも使われますが、「Python」は他の言語に比べて処理速度がやや遅いです。また、機能を実装する際のテンプレートになる「ライブラリ」も豊富なので、データ処理に関わるAIを作成したい方は「Python」を勉強してみてはいかがでしょうか。

AIエンジニアの役割はデータ解析を行い次のAI開発に役立てること

「ディープラーニング」と「Python」という、AI開発に関わる2つの不可欠な要素について紹介しましたが、これらの知識やスキルを用いて、AIエンジニアは更に高度なAIを開発する必要があります。AIは膨大なデータを短時間で正確に処理し、新しい知見を得ることが1つの目的です。その新しいデータを使えば、より精度の高い処理ができるAIを作成できるようになるでしょう。

データ解析などのアナリティクス技術も必要となる

また、AIを使った分析を行う上では、結果を正しく扱ったり読み取ったりする能力も必要になります。特に「データアナリスト」、「データサイエンティスト」と言われる職業は、AIを使ったデータの分析や新しい洞察を生み出すことが仕事です。そのため、高度なAIを使っていても、分析や解析の結果を正しく扱えなければ価値を生み出すことができなくなってしまうでしょう。

AI業界に就職・転職する方法

では、AI業界に就職・転職するためにはどのような方法があるのでしょうか。ここでは主な3つの方法を紹介します。先述のようにAI関連の仕事は高度な専門知識が必要なので、ある程度まとまった時間をとって知識を学び、スキルを身に付ける必要があります。

大学院や高度教育機関での学習(大学)

1つ目の方法は、大学・大学院などで勉強する事です。理工学・情報システム学などを扱う学部・大学院では、大学のカリキュラムとしてプログラミングが組み込まれていることも多く、在学中から就職後の実務に近いスキルを身に付けることができます。ただし、プログラミングに付随する他の知識についても学ぶ必要がある事と、授業料が他の方法に比べて高いので、プログラミングのみ学びたい場合は専門のスクールに通った方が良いでしょう。

AI関連の大学研究室に所属する

2つ目の方法はAI関連の大学研究室に所属することです。大学の研究室とは、大学教授と民間の企業などが連携して研究を行っている機関で、大学ごとに義務付けられている研究費を支払えば入所できる可能性があります。ただし、研究室に所属できる人は限られているので、学部・大学院在学中にある程度実績を作っておく必要があるでしょう。

AIエンジニアの専門学校に通う(AIスクール)

3つ目の方法は、AI開発やプログラミングの授業を行っているスクールに通うことです。多くの方にとってはこの方法が適しているでしょう。現在プログラミングスクールは沢山あり、「AI開発コース」が提供されているスクールもあります。通学型のスクールであれば、AI開発に必要な知識を学ぶだけでなく、他の受講生との開発実習もあるので、在学中から実務に近い経験を積むことができます。

AIエンジニアの資格は必要か

AIエンジニアとしての就職を目指す場合、必ずしも資格は必要ありませんが、未経験からの就職・転職を目指す場合には取得しておいた方が良いでしょう。他の専門的な職業と同様に、AIエンジニアは高度な専門知識が必要です。プログラミングやディープラーニングに関する資格を取得することで、その能力を明確にアピールできます。特に他業種・他業界からのAIエンジニアとしての就職を目指す方は、資格を取得してみてはいかがでしょうか。

AIエンジニアになるには

最後に、AIエンジニアになるために気になる5つの内容について紹介します。就職・求人状況や、未経験でもAIエンジニアになれるのかといった、気になる疑問についてそれぞれ回答しています。AIエンジニアとしての就職を目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。

エンジニアの就職・求人状況

2015年に総務省によって行われた国勢調査を基に、経済産業省が出した試算によると、2030年にはAIエンジニアが最低でも1.2万人、最高で14.5万人不足するとされています。この調査結果はAI需要の伸び率予測から試算されていますが、どちらにしても2030年までは人材不足が継続する見通しとなっています。そのため、これからAIエンジニアを目指しても「遅い」ことはなく、継続的に高収入が見込めるでしょう。

IT 人材需給に関する調査|みずほ情報総研株式会社

未経験からAIエンジニアになれる?

未経験からでもAIエンジニアになれるのかという不安については、必要な知識を身に付ければ転職は可能です。ただし、本格的にAIエンジニアとしての転職を考える場合には、大学・大学院などに通って専門的な知識を身に着けた方がより確実に転職ができます。AI専門のスクールに通うことでもスキルを身に付けられますが、その場合には転職支援も行われているかを確認しておきましょう。

文系でもAIエンジニアになれる?

文系でもAIエンジニアに成ることは可能です。文系の学生や文系出身の社会人がAIエンジニアになるためには、プログラミング(機械学習やディープラーニングを含む)・統計学・数学の知識を身に付けましょう。AIを作成する上でプログラミングは必須の知識で、AIに行わせる処理をプログラミングで指示したり分析結果を正しく判断したりするためには統計的や数学的な知識も必要になります。

AIエンジニアへの適正・向き不向き

AIエンジニアに向いている人は論理的思考が得意な人・知的好奇心が高い人・細かい作業が苦にならない人でしょう。AIの作成はコードの入力ミスが許されない細かい作業なので、それが苦にならない方が向いています。そして、AIの処理結果の正誤判断には論理的な思考が必要ですし、プログラミング言語はどんどん新しいものが生まれるので、それを学ぶことに楽しさを感じられる方が向いていると言えます。

AIエンジニアへの道のり

全くの未経験からAIエンジニアを目指す上では、プログラミング・ディープラーニング・機械学習について学ぶことから始めましょう。この3つはAIを構成する基礎であり、この知識がなければAIに関わる仕事は難しいでしょう。その上で、処理された情報の正誤判断を正しく行うために統計・数学に関する知識も学び、更に可能な限り実際の仕事に近い開発実習を繰り返しこなして、実務で使える知識とスキルを身に付けましょう。

SE
AIエンジニアには幅広い知識が必要だけど、これからさまざまな場面で活躍できそうですね。
PM
そうですね!日々学ぶことが好きな人でしたら、AIエンジニアを目指すのもいいですね。

AIエンジニアは今後より注目される職業でチャレンジする価値がある職種

この記事ではAIエンジニアの種類・年収について・必要なスキル・AIエンジニアとして就職や転職する方法などを紹介しました。AIエンジニアは非常に高度な専門知識が必要とされる職種ですが、人材不足の傾向からも高収入を得やすい仕事です。これからAIエンジニアを目指す方は、どんな分野のAIの仕事に携わりたいかをよく考え、最短距離で身に付けるべきスキル・知識を手に入れられる方法を考えましょう。


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