C#での標準出力の扱い方とは？標準出力・標準エラー出力・バイナリの標準出力・ファイル出力・標準出力の取り込み

C#
プログラミング言語

公開日時: 2021-08-05 　更新日時: 2022-06-01

C#での標準出力の扱い方とは？標準出力・標準エラー出力・バイナリの標準出力・ファイル出力・標準出力の取り込み

この記事でわかること

システム エンジニア: C#での標準出力の扱い方について教えてください。

プロジェクト マネージャー: 標準出力・標準エラー出力、バイナリの標準出力、ファイル出力、標準出力の取り込みについて紹介します。

C#での標準出力の扱い方とは？

今回は、C#での標準出力の扱い方について説明します。ここでは、標準出力・標準エラー出力、バイナリの標準出力、ファイル出力、標準出力の取り込みについて紹介します。

C#での標準出力の扱い方に興味のある方はぜひご覧ください。

標準出力・標準エラー出力

C#での標準出力・標準エラー出力について紹介します。標準出力・標準エラー出力とは、コンソールに文字が出力される仕組みです。実際のソースコードを見てみましょう。

using System;

static class Sample
{
    static void Main(string[] args)
    {
        Console.WriteLine("これは標準出力");
        Console.Error.WriteLine("これは標準エラー出力");
    }
}

using System;

static class Sample

{

static void Main(string[] args)

{

Console.WriteLine("これは標準出力");

Console.Error.WriteLine("これは標準エラー出力");

}

実行結果は以下のようになります。

これは標準出力
これは標準エラー出力

1 2	これは標準出力これは標準エラー出力

PowerShellから実行し、標準出力をファイルにリダイレクトしてみます。

PS C:\Users\user\source\repos\ConsoleApp1\ConsoleApp1\bin\Debug\netcoreapp3.1> .\ConsoleApp1.exe > stdout.log
これは標準エラー出力

1 2	PS C:\Users\user\source\repos\ConsoleApp1\ConsoleApp1\bin\Debug\netcoreapp3.1> .\ConsoleApp1.exe > stdout.log これは標準エラー出力

stdout.logには「これは標準出力」が出力されています。標準エラー出力はコンソールに出力されています。
標準エラー出力も含めてファイルにリダイレクトするには、以下のコマンドを実行します。コンソールには何も出力されません。

PS C:\Users\user\source\repos\ConsoleApp1\ConsoleApp1\bin\Debug\netcoreapp3.1> .\ConsoleApp1.exe 2>&1 > all.log

1	PS C:\Users\user\source\repos\ConsoleApp1\ConsoleApp1\bin\Debug\netcoreapp3.1> .\ConsoleApp1.exe 2>&1 > all.log

リダイレクトしたall.logは以下のようになっています。

PS C:\Users\user\source\repos\ConsoleApp1\ConsoleApp1\bin\Debug\netcoreapp3.1> cat all.log
これは標準出力
.\ConsoleApp1.exe : これは標準エラー出力
発生場所 行:1 文字:1
+ .\ConsoleApp1.exe 2>&1 > all.log
+ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    + CategoryInfo          : NotSpecified: (これは標準エラー出力:String) [], RemoteException
    + FullyQualifiedErrorId : NativeCommandError

PS C:\Users\user\source\repos\ConsoleApp1\ConsoleApp1\bin\Debug\netcoreapp3.1>

PS C:\Users\user\source\repos\ConsoleApp1\ConsoleApp1\bin\Debug\netcoreapp3.1> cat all.log

これは標準出力

.\ConsoleApp1.exe : これは標準エラー出力

発生場所行:1 文字:1

+ .\ConsoleApp1.exe 2>&1 > all.log

+ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

+ CategoryInfo : NotSpecified: (これは標準エラー出力:String) [], RemoteException

+ FullyQualifiedErrorId : NativeCommandError

PS C:\Users\user\source\repos\ConsoleApp1\ConsoleApp1\bin\Debug\netcoreapp3.1>

コンソールに出力しつつ、ファイルにもリダイレクトするには、teeコマンドを利用します。

PS C:\Users\user\source\repos\ConsoleApp1\ConsoleApp1\bin\Debug\netcoreapp3.1> .\ConsoleApp1.exe 2>&1 | tee -file all.log
これは標準出力
.\ConsoleApp1.exe : これは標準エラー出力
発生場所 行:1 文字:1
+ .\ConsoleApp1.exe 2>&1 | tee -file all.log
+ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    + CategoryInfo          : NotSpecified: (これは標準エラー出力:String) [], RemoteException
    + FullyQualifiedErrorId : NativeCommandError

PS C:\Users\user\source\repos\ConsoleApp1\ConsoleApp1\bin\Debug\netcoreapp3.1> .\ConsoleApp1.exe 2>&1 | tee -file all.log

これは標準出力

.\ConsoleApp1.exe : これは標準エラー出力

発生場所行:1 文字:1

+ .\ConsoleApp1.exe 2>&1 | tee -file all.log

+ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

+ CategoryInfo : NotSpecified: (これは標準エラー出力:String) [], RemoteException

+ FullyQualifiedErrorId : NativeCommandError

all.logの内容を出力してみます。

PS C:\Users\user\source\repos\ConsoleApp1\ConsoleApp1\bin\Debug\netcoreapp3.1> cat all.log
これは標準出力
.\ConsoleApp1.exe : これは標準エラー出力
発生場所 行:1 文字:1
+ .\ConsoleApp1.exe 2>&1 | tee -file all.log
+ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    + CategoryInfo          : NotSpecified: (これは標準エラー出力:String) [], RemoteException
    + FullyQualifiedErrorId : NativeCommandError

PS C:\Users\user\source\repos\ConsoleApp1\ConsoleApp1\bin\Debug\netcoreapp3.1>

PS C:\Users\user\source\repos\ConsoleApp1\ConsoleApp1\bin\Debug\netcoreapp3.1> cat all.log

これは標準出力

.\ConsoleApp1.exe : これは標準エラー出力

発生場所行:1 文字:1

+ .\ConsoleApp1.exe 2>&1 | tee -file all.log

+ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

+ CategoryInfo : NotSpecified: (これは標準エラー出力:String) [], RemoteException

+ FullyQualifiedErrorId : NativeCommandError

PS C:\Users\user\source\repos\ConsoleApp1\ConsoleApp1\bin\Debug\netcoreapp3.1>

バイナリの標準出力

C#で標準出力にバイナリ配列を出力すると、文字列で表示され、デバッグに便利です。実際のソースコードを見てみましょう。

using System;

static class Sample
{
    static void Main(string[] args)
    {
        using (var stream = Console.OpenStandardOutput())
        {
            byte[] buffer = { 84, 104, 105, 115, 32, 105, 115, 32, 101, 120, 97, 109, 112, 108, 101, };
            stream.Write(buffer, 0, buffer.Length);
        }
    }
}

using System;

static class Sample

{

static void Main(string[] args)

{

using (var stream = Console.OpenStandardOutput())

{

byte[] buffer = { 84, 104, 105, 115, 32, 105, 115, 32, 101, 120, 97, 109, 112, 108, 101, };

stream.Write(buffer, 0, buffer.Length);

}

実行結果は以下のようになります。

This is example

1	This is example

このようにC#では、標準出力にバイナリ配列を出力すると、文字列で表示されます。

ファイル出力

C#で標準出力をファイルに出力する方法を紹介します。実際のソースコードを見てみましょう。

using System;
using System.IO;
using System.Text;

static class Sample
{
    static void Main(string[] args)
    {
        // "Shift_JIS"を指定可能にするため、
        // NuGetからSystem.Text.Encoding.CodePagesを参照すること。
        Encoding.RegisterProvider(CodePagesEncodingProvider.Instance);

        using (StreamWriter sw = new StreamWriter("test.log", true, Encoding.GetEncoding("Shift_JIS")))
        {
            // 出力先（Outプロパティ）を設定
            Console.SetOut(sw);
            // 標準出力
            Console.WriteLine("標準出力をファイル出力");
        }
    }
}

using System;

using System.IO;

using System.Text;

static class Sample

{

static void Main(string[] args)

{

// "Shift_JIS"を指定可能にするため、

// NuGetからSystem.Text.Encoding.CodePagesを参照すること。

Encoding.RegisterProvider(CodePagesEncodingProvider.Instance);

using (StreamWriter sw = new StreamWriter("test.log", true, Encoding.GetEncoding("Shift_JIS")))

{

// 出力先（Outプロパティ）を設定

Console.SetOut(sw);

// 標準出力

Console.WriteLine("標準出力をファイル出力");

}

実行すると、カレントフォルダにtest.logファイルが生成されます。中身を確認すると「標準出力をファイル出力」となっています。このようにC#では、出力先（Outプロパティ）を設定することで、標準出力をファイルに出力できます。

標準出力を取り込む

C#で、別プロセスの標準出力を取り込む方法を紹介します。実際のソースコードを見てみましょう。

using System;
using System.Diagnostics;
using System.IO;
using System.Text;

static class Sample
{
    static void Main(string[] args)
    {
        ProcessStartInfo processStartInfo = new ProcessStartInfo();

        processStartInfo.FileName = Environment.GetEnvironmentVariable("ComSpec"); // cmd.exeのパスを取得
        processStartInfo.CreateNoWindow = true;         // コンソールウィンドウを開かない
        processStartInfo.UseShellExecute = false;       // シェル機能を使用しない
        processStartInfo.Arguments = @"/c dir c:\ /w";  // cmd.exeの引数
        processStartInfo.RedirectStandardOutput = true; // 標準出力をリダイレクト

        Process process = Process.Start(processStartInfo);  // 起動
        string output = process.StandardOutput.ReadToEnd(); // 標準出力の読み取り

        // プロセス終了までWait
        process.WaitForExit();
        process.Close();

        // [出力]ウィンドウに出力
        Debug.Write(output);
    }
}

using System;

using System.Diagnostics;

using System.IO;

using System.Text;

static class Sample

{

static void Main(string[] args)

{

ProcessStartInfo processStartInfo = new ProcessStartInfo();

processStartInfo.FileName = Environment.GetEnvironmentVariable("ComSpec"); // cmd.exeのパスを取得

processStartInfo.CreateNoWindow = true; // コンソールウィンドウを開かない

processStartInfo.UseShellExecute = false; // シェル機能を使用しない

processStartInfo.Arguments = @"/c dir c:\ /w"; // cmd.exeの引数

processStartInfo.RedirectStandardOutput = true; // 標準出力をリダイレクト

Process process = Process.Start(processStartInfo); // 起動

string output = process.StandardOutput.ReadToEnd(); // 標準出力の読み取り

// プロセス終了までWait

process.WaitForExit();

process.Close();

// [出力]ウィンドウに出力

Debug.Write(output);

}

実行すると、[出力]ウィンドウにCドライブ直下の一覧が表示されます。このようにC#では、別プロセスの標準出力を取り込めます。

システム エンジニア: C#での標準出力の扱い方についてよくわかりました。

プロジェクト マネージャー: C#のソースコードを書くとより理解が深まりますよ。

まとめ

いかがでしたでしょうか。C#での標準出力の扱い方について説明しました。ここでは、標準出力・標準エラー出力、バイナリの標準出力、ファイル出力、標準出力の取り込みについて紹介しました。

ぜひご自身でC#のソースコードを書いて、理解を深めてください。

FEnet.NETナビ・.NETコラムは株式会社オープンアップシステムが運営しています。

株式会社オープンアップシステムはこんな会社です

秋葉原オフィスには株式会社オープンアップシステムをはじめグループのIT企業が集結！
数多くのエンジニアが集まります。

スマホアプリから業務系システムまで

スマホアプリから業務系システムまで開発案件多数。システムエンジニア・プログラマーとしての多彩なキャリアパスがあります。
充実した研修制度

毎年、IT技術のトレンドや社員の要望に合わせて、カリキュラムを刷新し展開しています。社内講師の丁寧なサポートを受けながら、自分のペースで学ぶことができます。
資格取得を応援

スキルアップしたい社員を応援するために資格取得一時金制度を設けています。受験料(実費)と合わせて資格レベルに合わせた最大10万円の一時金も支給しています。
東証プライム上場企業グループ

オープンアップシステムは東証プライム上場「株式会社オープンアップグループ」のグループ企業です。

安定した経営基盤とグループ間のスムーズな連携でコロナ禍でも安定した雇用を実現させています。

株式会社オープンアップシステムに興味を持った方へ

株式会社オープンアップシステムでは、開発系エンジニア・プログラマを募集しています。

年収をアップしたい！スキルアップしたい！大手の上流案件にチャレンジしたい！
まずは話だけでも聞いてみたい場合もOK。お気軽にご登録ください。

株式会社オープンアップシステムへ応募する
会員登録不要! カンタン45秒!

C#での標準出力の扱い方とは？標準出力・標準エラー出力・バイナリの標準出力・ファイル出力・標準出力の取り込み

C#での標準出力の扱い方とは？

標準出力・標準エラー出力

バイナリの標準出力

ファイル出力

標準出力を取り込む

まとめ

株式会社オープンアップシステムはこんな会社です

スマホアプリから業務系システムまで

充実した研修制度

資格取得を応援

東証プライム上場企業グループ

株式会社オープンアップシステムに興味を持った方へ

C＃新着案件New Job

システム開発/東京都新宿区/【WEB面談可/C#経験者/20代前半の方活躍中/経験1年以上の方活躍中】/在宅勤務

システム開発/東京都新宿区/【WEB面談可/C#経験者/20代後半～40代の方活躍中/経験年数不問】/在宅勤務

デバック、テスト項目の作成/神奈川県横浜市/【WEB面談可/C#経験者/20代前半の方活躍中/経験1年以上の方活躍中】/在宅勤務

デバック、テスト項目の作成/神奈川県横浜市/【WEB面談可/C#経験者/20代後半～40代の方活躍中/経験年数不問】/在宅勤務

基幹システム開発導入/東京都新宿区/【WEB面談可/C#経験者/20代前半の方活躍中/経験1年以上の方活躍中】/在宅勤務

基幹システム開発導入/東京都新宿区/【WEB面談可/C#経験者/20代後半～40代の方活躍中/経験年数不問】/在宅勤務

C#での標準出力の扱い方とは？標準出力・標準エラー出力・バイナリの標準出力・ファイル出力・標準出力の取り込み

C#での標準出力の扱い方とは？

標準出力・標準エラー出力

バイナリの標準出力

ファイル出力

標準出力を取り込む

まとめ

株式会社オープンアップシステムはこんな会社です

スマホアプリから業務系システムまで

充実した研修制度

資格取得を応援

東証プライム上場企業グループ

株式会社オープンアップシステムに興味を持った方へ

C＃新着案件New Job

システム開発/東京都新宿区/【WEB面談可/C#経験者/20代前半の方活躍中/経験1年以上の方活躍中】/在宅勤務

システム開発/東京都新宿区/【WEB面談可/C#経験者/20代後半～40代の方活躍中/経験年数不問】/在宅勤務

デバック、テスト項目の作成/神奈川県横浜市/【WEB面談可/C#経験者/20代前半の方活躍中/経験1年以上の方活躍中】/在宅勤務

デバック、テスト項目の作成/神奈川県横浜市/【WEB面談可/C#経験者/20代後半～40代の方活躍中/経験年数不問】/在宅勤務

基幹システム開発導入/東京都新宿区/【WEB面談可/C#経験者/20代前半の方活躍中/経験1年以上の方活躍中】/在宅勤務

基幹システム開発導入/東京都新宿区/【WEB面談可/C#経験者/20代後半～40代の方活躍中/経験年数不問】/在宅勤務

関連記事Related Posts

C#のガベージコレクションとは

C#でのファイル読み込み方法とは？基本的な使い方・CSVファイルの読み込み方法

コーディング規約とは？コーディングの意味と目的・コーディングスタイルに関する内容

.NET Framework 3.5とは？NETFramework3.5のインストール方法

オブジェクト指向とは？クラス・オブジェクト・継承・カプセル化・ポリモーフィズム