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【要素のグループ化】LINQのGroupByの使用方法とは

データベースに問い合わせる言語であるSQLを習得されている方でしたら、GroupByといえば集計や集約するものというイメージがあるのではないでしょうか。同じようなことが.NET Frameworkで動作可能なLINQ機能でも、GroupByを使用してできるので、その方法を紹介します。
- SE
- SQLでもそうですが、GroupByってなんだか難しそうなイメージがあります……やっぱり初心者にはハードルが高いですかね?
- PL
- そんなことないですよ!LINQ機能を利用するとメソッド構文では一行で収まるので、コーディング量も減り、ソースコードも見やすくなります。SQLの知識があればすぐに理解できるかもしれませんが、なくてもLINQでSELECTできるスキルがあれば、すぐにGroupByの活用方法も理解できると思いますよ。
目次
LINQのGroupByを使用した要素のグループ化とは
配列やリストなどのコレクションの要素をグループ化したい時に活用するのが、GroupByです。この時に利用するのがGroupByメソッドです。メソッドを変数のようにして扱うラムダ式でコーディングします。
GroupByメソッドは、OrderByメソッドやWhereメソッド、集計関数などと一緒に使用することが多くあります。それらの使い方も同時にマスターして、LINQ機能だけでデータの編集を行えるようになると、コーディングスキルも上達し、より効率的なプログラミングができるでしょう。
ラムダ式は慣れるまで難しく感じるかもしれません。ラムダ式の基本は、左辺 => 右辺です。
左辺には入力パラメータと呼ばれるメソッドに渡すためのパラメータが設定されます。基本は()でパラメータを挟みますが、パラメータがひとつの場合には、()省略してパラメータを記載することが可能です。
右辺には式や文などのメソッドをコーディングします。左辺で記述したパラメータを右辺に渡して、右辺でそのパラメータを活用して計算などを行い、戻り値として計算結果などを返します。
LINQのGroupByの使用例
以下の使用例では、GroupByメソッドを使用して、Nameでグループ化を行います。その後、SUMを使用して得点の値を集計しています。
ここでは、Visual Studio Community 2017のWindows Formsでテスト実行を行います。
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using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Data;
using System.Linq;
using System.Windows.Forms;
namespace WindowsFormsApp16
{
public partial class Form1 : Form
{
public Form1()
{
InitializeComponent();
}
internal class Class1
{
public string Kamoku { get; set; }
public int Tokuten { get; set; }
public string Name { get; set; }
}
private void button1_Click(object sender, EventArgs e)
{
List<Class1> Test = new List<Class1>()
{
new Class1 {Kamoku = "国語", Tokuten = 90, Name = "東京太郎"},
new Class1 {Kamoku = "数学", Tokuten = 80, Name = "東京太郎"},
new Class1 {Kamoku = "英語", Tokuten = 70, Name = "東京太郎"},
new Class1 {Kamoku = "理科", Tokuten = 40, Name = "東京太郎"},
new Class1 {Kamoku = "社会", Tokuten = 55, Name = "東京太郎"},
new Class1 {Kamoku = "国語", Tokuten = 60, Name = "東京次郎"},
new Class1 {Kamoku = "数学", Tokuten = 50, Name = "東京次郎"},
new Class1 {Kamoku = "英語", Tokuten = 80, Name = "東京次郎"},
new Class1 {Kamoku = "理科", Tokuten = 60, Name = "東京次郎"},
new Class1 {Kamoku = "社会", Tokuten = 90, Name = "東京次郎"},
new Class1 {Kamoku = "国語", Tokuten = 50, Name = "東京三郎"},
new Class1 {Kamoku = "数学", Tokuten = 70, Name = "東京三郎"},
new Class1 {Kamoku = "英語", Tokuten = 65, Name = "東京三郎"},
new Class1 {Kamoku = "理科", Tokuten = 40, Name = "東京三郎"},
new Class1 {Kamoku = "社会", Tokuten = 80, Name = "東京三郎"},
};
var query = Test
.GroupBy(x => x.Name) //名前でGroupByを行う
.Select(x => new { Name = x.Key, Sum = x.Sum(y => y.Tokuten) }); //点数を集計する
foreach (var group in query)
{
if (group.Name == "東京太郎")
{
textBox1.Text = group.Sum.ToString();
}
if (group.Name == "東京次郎")
{
textBox2.Text = group.Sum.ToString();
}
if (group.Name == "東京三郎")
{
textBox3.Text = group.Sum.ToString();
}
}
}
}
}
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実行画面
ボタン押下で、名前で集計された得点が出力されます。
実行結果
- SE
- GroupByを使用してグループ化を行い、集計もラムダ式で記載した方が、あとのループ処理のコーディングがすっきりしましたよね。
- PL
- そうですね!上記の使用例ではGroupByをして、集計をするのにたったの2行でコーディングできました。
GroupBy を積極的に活用しよう
SQLでのGroupByもそうですが、初心者の方にとっては少しハードルが高いかもしれません。しかし、データを取ってきた後に、ループ処理をしながら編集することよりも、GroupByで集計や集約をした方が、やはり全体的にもコーディング量も減り、保守・修正もしやすくなります。GroupByを積極的に活用して、ワンランク上のプログラマーを目指していきましょう。
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