【IoT用のWi-Fi規格】新たなLPWA。IEEE 802.11 ahについて解説します

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IEEE 802.11 ahは今後普及が期待されている新しいWi-Fi規格です。
従来の規格とはどう違うのか、今後どんな活用方法が期待されているのかなどをご紹介します。

IEEE 802.11 ahとは?

IEEE 802.11 ahは、920 MHz帯を利用した通信手段の一つで、IoTをはじめとしたさまざまな通信システムの分野で活躍が期待されています。
また、ネットワーク化されてない家電や家の中の設備などを連動しやすくし、快適性や効率を向上させることも目的の一つとされています。

IEEE 802.11 ah の特長

920 MHz帯を利用した通信システムであるLPWAは既に利用されていますが、IEEE 802.11 ahはそれよりもWi-Fiの伝送距離が拡大しています。
1キロ離れた地点でも、動画を遅延することなく送信できるとされています。

また無線通信免許を取得しなくても920 MHz帯を利用できるので、キャリアを介さずに運用可能です。
さらにフルオープンのIPベースのネットワークなので、対応するWi-Fiルーターを設置するだけで簡単にネットワーク構築ができます。
ICチップ開発に関しても、802.11ac規格を10分の1にクロックダウンした仕様をベースとしているため、比較的容易に行えるとされています。

実証実験と今後の活用

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IEEE 802.11 ahはIoTに適したWi-Fi規格として現在導入が進められています。
2018年11月に発足した「802.11ah推進協議会」は、2019年5月20日に総務省から国内で初めて実験試験局免許を取得しました。
協議会は2019年5月29~31日に東京ビッグサイトで行われた「ワイヤレスジャパン2019」において、国内利用に向けた公開実証実験を実施しました。

山間部などの遠隔地での使用を想定

展示ブースではIEEE 802.11 ahの特長を分かりやすくするため、「鳥獣害対策」の事例を想定した実験が行われました。
山間部などに置かれた動物捕獲用の檻を近くのカメラで撮影し、その画像をアクセスポイント経由でクラウド側に送信します。
そのデータは端末側に送信後ブース内のディスプレイ装置に映し出され、30~40メートル離れたブースのディスプレイにも送信されました。

従来のシステムでは、動物が捕獲されたことはセンサーで分かりますが、画像の送信はできませんでした。
それがIEEE 802.11 ahを利用することで捕獲した動物の種類や大きさまで分かるようになりました。
IEEE 802.11 ahの活用によって山間部や遠隔地においても、すばやく映像やデータを送信できるようになることが期待されるのです。

最後発のLPWAだからこそ期待されること

他のLPWAが先行して世界中で構築されている中で、伝送速度や通信距離などで課題も挙がっています。
IEEE 802.11 ahはLPWAの中で最後発ですが、伝送速度や通信距離に強みがある点で優位性があります。これらの長所を活かせる分野で普及することが期待されます。

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