システム開発の現場で、「DevOps(デブオプス)」によるプロジェクト運用が採用されることが増えています。今回は今後ますます注目が集まると予想されているDevOpsについて紹介します。
目次
注目の開発体制DevOpsとは?
DevOpsは「開発チーム(Development)」と「運用チーム(Operations)」をかけ合わせた造語です。プロジェクトで開発・運用するソフトウェアの価値向上と工程の短縮を実現するために、開発と運用がお互いに協力する体制づくりのことを意味しています。
従来、「新しい機能を開発する」開発チームと「安定稼働」を担う運用チームは対立することが多く、意見や情報を共有できないために納期が遅れてしまうケースがありました。DevOpsではこのような状況を解消するために、「ツール」と「組織文化」の見直しが重要視されており、正しく運用できれば以下のメリットがあるとされています。
- 工期の短縮
- 信頼性の向上
- 拡張性の向上
- 共同作業の効率化
- セキュリティの向上
開発のマネジメントで意識すべきツールと組織文化
DevOpsの概念を実現するには、まず組織文化に目を向ける必要があります。以下でDevOpsを実現するために必要な4つの理想的な組織文化と6つの活用すべきツールを挙げてみましょう。
4つの組織文化
・互いを尊重する組織
開発、運用のチームを問わず、プロジェクトに参画するメンバーの役割を尊重し、一人ひとりの能力、実績を正当に評価すること。
・互いを信頼する組織
チームのメンバーみんな優秀と認めることで、互いに信頼が生まれて仕事を任せることができる。また、仕事を任せられるからこそ一人で業務を大量に抱えてしまう状況を回避することができる。
・失敗を責めない組織
チャレンジ精神を折るような言動を控え、他人の失敗を責めない組織にすることで常に前向きで新しい成功の芽をつぶさないようにする。
・一緒に考える(相手を非難しない)組織
問題が発生したときに非難するのではなく、問題の解決方法や未然に防ぐ方法を一緒に考え、アプローチする風土がある組織にする。
6つのツール
- インフラの自動化ツール
- バージョンの管理ツール
- ビルドとデプロイの自動化ツール
- フィーチャーフラグ
- メトリクスの共有ツール
- チャットツール
DevOps体制の構築でスピード感のあるシステム開発を
システム開発環境を大幅に改善できるDevOpsですが、その概要や目的、体制構築のためのツールなどを把握して進めなければ失敗してしまう可能性が高くなります。まずは少し曖昧なDevOpsをしっかりと理解して、社内で共有してからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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