コマンドの概要から利用方法について紹介!Windows 10で活用してみましょう

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「コマンド」とは?


この記事では、Windows 10におけるコマンドの利用方法と、代表的なコマンドについて説明していきます。

Windows 10において、コマンドを利用すればどのようなことが出来るようになるのか、興味がある方は是非ご覧下さい。

コマンドの概要

コンピューターは、今でこそ、カラフルな画面上をマウスで操作するということが当たり前になっています。

しかし、一昔前までは「CUI」と呼ばれる、テキストのみでコンピューターに命令を出す方法が主流でした。コマンドとは、CUI上で、そのコンピューターに命令を出すためのテキストのことです。

コマンドは、基本的に1度に1つの命令しか出せません。ユーザーが1つのコマンドを実行すれば、即座にコンピューターがそのコマンドを実行し、コンピューター側での処理が終われば、再度ユーザーにコマンドの入力を求める、という繰り返しでコンピューターに命令を出していきます。

コマンドの利用方法

Windows 10でコマンドを利用する方法は、大きく分けて2つあります。ここでは、その2つを紹介していきたいと思います。

コマンドプロンプトからの起動


Windows 10には、「コマンドプロンプト」と呼ばれるアプリケーションがあります。このアプリケーション上でコマンドを入力した後、Enterキーを押すと、そのコマンドが実行されます。

「コマンドプロンプト」の立ち上げ方としては、画面左下にある Windowsボタンを押した後、「Windows システムツール」をスクロールして探します。「Windows システムツール」を見つけたら、そこを一度押して、黒いアイコンの「コマンドプロンプト」というアプリケーションを探し、クリックして起動します。

Windows 10の操作に多少自信がある方は、より早い起動方法を知っておくと良いでしょう。キーボードにある WindowsキーとRキーを同時に押し、名前の入力欄に

と入力後、Enterキーを押せば、スクロールで探す手間無く、コマンド プロンプトを起動できます。

batファイルからの起動

batファイル(バッチファイル)を作成し、そこからコマンドを利用することも出来ます。

Windows 10に付属しているアプリケーション「メモ帳」やお好みのテキストエディタで、ファイルを新規作成し、保存時に拡張子を「.bat」にして保存するだけで、簡単にbatファイルを作成できます。なお、batファイルには、基本的に、1行につき1コマンドを記入しておきます。

batファイルを無事に保存できたら、ファイルをダブルクリックして、コマンドを実行させます。

このとき、コンピューターは、まず1行目のコマンドを実行し、それが終わったら、2行目のコマンドを実行し、それが終われば、3行目のコマンドをするという様に、順番に実行していきます。

batファイルからの起動で注意すべき事

batファイルから起動する場合にひとつ、注意すべき事があります。それは、実行結果を表示した画面がすぐに消えてしまう、ということです。

batファイルをダブルクリックで起動すると、「コマンドプロンプト」の画面が、Windows 10のデスクトップ上に一瞬表示されます。そして、たとえコマンドを間違えてbatファイルに記入していたとしても、全ての処理が終われば、すぐに消えてしまいます。

そのため、実行結果がどうだったのか、あるいはエラーが起きているのか、ということを確認できません。必要に応じて後で紹介する「PAUSEコマンド」を最後に実行させ、画面に表示されている内容を確認してから、終了させる方が良いでしょう。

Windows 10で利用できる代表的なコマンド

ここからは、Windows 10で利用できる代表的なコマンドを6つ紹介していきます。

ECHOコマンド

ECHOコマンドの基本的な使い方は以下の通りです。

[メッセージ]部分に記述した文字が出力されます。例えばbatファイルで実行する際に、メッセージを表示することなどに使えます。

なお、echo内で%に囲まれた部分は変数として解析されます。

CDコマンド

CDコマンドの基本的な使い方は以下の通りです。

コマンドプロンプトでは、現在開いているフォルダ名が”>”の前に表示されていると思います。こういった、コマンド プロンプトで開いているフォルダのことを「カレントディレクトリ」と呼びますが、これを変更するためのコマンドがCDコマンドです。

まず、1行目のcd Desktopでは、現在開いているフォルダの中にあるDesktopフォルダに移動しています。2行目の 「..」 は、ひとつ上の階層(親ディレクトリ)を示しています。そのため、1つ上のフォルダに移動しました。3行目では、CドライブからDドライブに移動しています。

このような、ドライブを変更する際には、「cd /d」のように「dオプション」を付ける必要があります。

CLSコマンド

コマンドプロンプトを利用していると、画面にたくさんの情報が表示されてしまい、非常に見にくくなってしまうことがあります。そのような場合は、CLSコマンドを用います。

使い方はこれだけです。CLSコマンドを実行すると、コマンドプロンプト内に表示されていた文字が全て消去されます。

PAUSEコマンド

PAUSEコマンドの使い方は以下の通りです。

これを実行すると、「続行するには何かキーを押して下さい・・・」という表示と共に、その場で実行が一時停止します。コマンドプロンプトから実行する場合はあまり有用なコマンドとは言えませんが、先に書いたとおりbatファイルで実行する際は有用なコマンドであると言えます。

XCOPYコマンド

ここで紹介しているのはXCOPYコマンドですが、単なるCOPYコマンドもあります。

COPYコマンドとの違いとしては、COPYコマンドはファイルのみのコピーにしか対応していません。対して、XCOPYコマンドは、ディレクトリ自体のコピーにも対応しているため、COPYコマンドの上位互換とも言えます。

特別な事情がない限り、ファイルやフォルダのコピーには、このXCOPYコマンドを用いればよいでしょう。
XCOPYコマンドの基本的な使い方は、以下の通りです。

[元ファイル]に入力したファイル名またはフォルダ名を[宛先ファイル]に入力した場所へ、コピーします。このXCOPYコマンドには様々なオプションがあり、そのうちのひとつが「Hオプション」です。例えば、

と入力し実行すると、隠しファイルごとフォルダaの中身をフォルダbへコピーします。つまり、「/H」と入力しておけば、隠しファイルやシステムファイルなど、すべてまとめてコピーしてくれるのです。

こういったオプションが、XCOPYコマンドには複数存在します。すべてのオプションを確認する場合は、HELPコマンドを利用してください。

HELPコマンド

ここで紹介したコマンド以外にも、Windows 10で利用できるコマンドはたくさんあります。これらを一覧で表示するには、HELPコマンドを用います。

利用可能なコマンドと、その簡単な説明が表示されます。また、helpの後に続けてコマンド名を入力すると、そのコマンドに関するより詳しい情報が確認できます。例えば、CDコマンドに関するより詳しい情報を確認したい場合は、

と入力して、実行します。

Windows 10でコマンドを使って便利に

いかがでしたでしょうか?Windows 10ではこのように様々なコマンドが用意されており、batファイルを用いると、それらのコマンドを一度に実行させることが出来ます。また、ここでは紹介しきれなかったコマンドもたくさんあります。

Windows 10でコマンドを是非使ってみましょう。

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