目次
OSS‐DB技術者認定試験とは
OSS‐DB技術者認定試験とは、オープンソースデータベースに関する技術力と知識を、中立的な立場で認定するIT技術者のための資格試験です。
OSS‐DB技術者認定資格試験は、データベースシステムを提案・構築・運用するための知識や技術について問われます。
OSS‐DB技術者認定資格を受けることで、オープンソースデータベースに関する実践的な知識や技術を証明し、キャリアのアピールに役立つことでしょう。
OSS‐DB技術者認定試験の種類
OSS‐DB技術者認定試験には、GoldとSilverの2つの種類があります。
Silverの認定で証明できるスキルは、データベースシステムの設計や開発、導入、運用に関するスキルです。データベースの基本的な知識や運用などについて問われます。
Goldの認定で証明できるスキルは、データベースシステムの改善や運用管理、さらにはコンサルティング提案のスキルです。Silverよりも応用的なデータベースに関する知識や技術について問われます。
【種類別】OSS‐DB技術者認定試験の試験範囲
OSS‐DB技術者認定試験は、オープンソースデータベースに関する技術力と知識に関する問題が出題され、GoldとSilverで試験範囲がそれぞれ異なります。
Silverでは、オープンデータベースに関する基礎的な知識について出題されますが、Goldでは、より応用的なオープンデータベースに関する知識について出題されます。
ここではOSS‐DB技術者認定試験の試験範囲を、種類別に紹介していきます。
Goldの試験範囲11個
OSS‐DB技術者認定試験のGoldの試験範囲は、大きく分けて11個あります。
例えば、運用や管理のコマンド、データベースサーバの構築方法、レプリケーション構成の復旧法、などがあり、運用管理に関する問題が30%、性能監視に関する問題が30%、パフォーマンスチューニングに関する問題が20%、障害対応に関する問題が20%出題されます。
ここでは、Goldの出題範囲を、11個紹介していきます。
Goldの試験範囲1:運用や管理のコマンド
1個めのOSS‐DB技術者認定試験のGoldの出題範囲は、運用や管理のコマンドです。
データベースを運用管理するための高度な知識について問われ、ログ管理やデータベース管理などに関する問題が出題されます。
運用や管理のコマンドでは、サーバログ管理、ディスク容量監視、自動VACUUMと手動VACUUM・ANALYZEの違い、自動バキュームなどの知識が必要です。
Goldの試験範囲2:データベースサーバの構築方法
2個めのOSS‐DB技術者認定試験のGoldの出題範囲は、データベースとサーバの構築方法です。
データベースサーバの構築で必要な、サーバ構築における見積もりと、データベースセキュリティに関する知識について問われます。
データベースサーバの構築方法では、テーブル・インデックス容量見積もりやセキュリティ、通信暗号化(SSL)、データ暗号化などの知識が必要です。
Goldの試験範囲3:レプリケーション構成の復旧法
3個めのOSS‐DB技術者認定試験のGoldの試験範囲は、レプリケーション構成の復旧法です。
レプリケーション構成で、プライマリ側やスタンバイ側のPostgreSQLが停止もしくは故障した場合、正しく対処できるかどうかについて問われます。
レプリケーション構成の復旧法では、ストリーミングレプリケーションとロジカルレプリケーション、ログファイル内のエラーメッセージなどの知識が必要です。
Goldの試験範囲4:破損クラスタの復旧法
4個めのOSS‐DB技術者認定試験のGoldの試験範囲は、破損クラスタの復旧法です。
データファイルやトランザクションログファイルが破損した際に、エラーメッセージの内容から正しく問題を把握して、適切な処理ができるかどうかについて問われます。
破損クラスタの復旧法では、トランザクションログの復旧、システムテーブルのインデックス復旧、開発者向けオプションなどの知識が必要です。
Goldの試験範囲5:あらゆる障害の知識
5個めのOSS‐DB技術者認定試験のGoldの試験範囲は、あらゆる障害の知識です。
データベースでのSQL実行タイムアウト及びサーバダウン、動作不良、データ消失、OSリソースなどのあらゆる障害が発生した際に、エラーメッセージの内容から正しく問題を把握して、適切に処置できるかどうかについて問われます。
Goldの試験範囲6:チューニングに関する知識
6個めのOSS‐DB技術者認定試験のGoldの試験範囲は、チューニングに関する知識です。
データベースやSQLの、チューニングに関する知識について問われます。
チューニングに関する知識では、パラメータのチューニング、実行計画のチューニング、SQLのチューニング、テーブル構成のチューニング、ディスクI・Oの分散などの知識が必要です。
Goldの試験範囲7:パラメータとチューニング
7個めのOSS‐DB技術者認定試験のGoldの試験範囲は、パラメータとチューニングです。
データベースの設定パラメータの中でも、特にパフォーマンスに影響を及ぼすものや、パフォーマンスチューニングの参考になるものについて問われます。
パラメータとチューニングでは、資源の消費やログ先行書き込み、問い合わせ計画、実行管理統計情報、ロック管理などの知識が必要です。
Goldの試験範囲8:パフォーマンス改善のための性能監視
8個めのOSS‐DB技術者認定試験のGoldの試験範囲は、パフォーマンス改善のための性能監視です。
パフォーマンスを改善するために必要な、性能監視に関するあらゆる手法についての知識を問われます。
パフォーマンス改善のための性能監視では、スロークエリの検出、付属ツールによる解析、リソース枯渇やロック競合といった性能劣化要因などの知識が必要です。
Goldの試験範囲9:実行計画とチューニング
9個めのOSS‐DB技術者認定試験のGoldの試験範囲は、実行計画とチューニングです。
EXPLAINが管理する実行計画を読み取り、チューニングをするために必要な知識について問われます。
実行計画とチューニングでは、EXPLAINからのチューニング、EXPLAIN・EXPLAIN出力、結合の種類と性能特性、SQL構文に対応する実行計画などの知識が必要です。
Goldの試験範囲10:テーブルやカラムの統計情報
10個めのOSS‐DB技術者認定試験のGoldの試験範囲は、テーブルやカラムの統計情報です。
プランナが利用する、テーブルやカラムの統計情報について理解しているかどうかについて問われます。
テーブルやカラムの統計情報では、テーブルやインデックスの実ファイルとパス、実行計画時に利用される統計情報やパラメータなど、テーブルやカラムの統計情報に関する知識が必要です。
Goldの試験範囲11:データベース利用状況の把握
11個めのOSS‐DB技術者認定試験のGoldの試験範囲は、データベース利用状況の把握です。
データベースの利用情報を示す、稼働統計情報の内容や参照、収集方法などに必要な知識について問われます。
データベース利用状況の把握では、pg_stat_all_tabelsなどの行レベル統計情報に関する知識や、pg_statio_all_tablesのようなブロックレベル統計情報に関する知識などが必要です。
Silverの試験範囲
OSS‐DB技術者認定試験のSilverの試験範囲は、大きく分けて11個あります。
例えば、組み込み関数と演算子、基本的な運用管理の方法、トランザクションの知識、SQLコマンドなどがあり、一般知識に関する問題16%、運用管理に関する問題が52%、開発・SQLに関する問題が32%、出題されます。
ここでは、Silverの試験範囲を、11個紹介していきます。
Silverの試験範囲1:組み込み関数と演算子
1個めのOSS‐DB技術者認定試験のSilverの試験範囲は、組み込み関数と演算子です。
データベースで、標準的に利用できる関数や演算子についての知識が問われます。
組み込み関数と演算子では、集約関数、算術関数、演算し、文字列関数、文字列演算子・術度、時間関数などの、データベースを利用するための組み込み関数や演算子についての知識が必要です。
Silverの試験範囲2:基本的な運用管理の方法
2個めのOSS‐DB技術者認定試験のSilverの試験範囲は、基本的な運用管理の方法です。
データベース管理者として必要な、基本的な運用管理をするためのコマンドに関する知識について問われます。
基本的な運用管理の方法では、PostgreSQLの起動・停止方法、データベースロールのユーザーについて、自動バキュームの概念と動作、システム情報関数などの知識が必要です。
Silverの試験範囲3:トランザクションの知識
3個めのOSS‐DB技術者認定試験のSilverの試験範囲は、トランザクションの知識です。
トランザクション機能を利用するために、必要な知識について問われます。
トランザクションの知識では、トランザクションの構文やリードコミッティドやリピータルブリードなどのトランザクション分離レベル、行ロックとテーブルロック、デッドロックなどの知識が必要です。
Silverの試験範囲4:SQLコマンド
4個めのOSS‐DB技術者認定試験のSilverの試験範囲は、SQLコマンドです。
データベースを扱うために必要な基本的なSQL文と、データベースの構成要素に関する知識を問われます。
SQLコマンドでは、データ型やテーブル定義、インデックスの他、関数定義・プロージャ定義、テーブルスペース、パーティション、ビュー、トリガーなどに関する知識が必要です。
Silverの試験範囲5:標準ツール使用方法
5個めのOSS‐DB技術者認定試験のSilverの試験範囲は、標準ツール使用方法です。
OSのコマンドプロンプトから実行できる、管理用のツールの使い方を理解しているかどうかについて問われます。
標準ツール使用方法では、データベースの管理用コマンドの使い方に関する知識を修得して、OSのコマンドプロンプトから実行できる、管理用の標準ツールを使用できるようになる必要があります。
Silverの試験範囲6:オープンソースデータベースの特徴
6個めのOSS‐DB技術者認定試験のSilverの試験範囲は、オープンソースデータベースの特徴です。
PostgreSQLの機能全般、ライセンス、オープンソースライセンスコミュニティの役割など、オープンソースデータベースの特徴を理解しているかどうかについて問われます。
オープンソースデータベースの特徴では、ProstgreSQLの機能全般やオープンソースデータベースなどの知識が必要です。
Silverの試験範囲7:リレーショナルデータベースの基礎知識
7個めのOSS‐DB技術者認定試験のSilverの試験範囲は、リレーショナルデータベースの基礎知識です。
リレーショナルデータベースの基本概念や、取り扱うための一般的知識について問われます。
リレーショナルデータベースの基礎知識では、リレーショナルデータモデルの核となる概念やデータベース管理システムの役割、SQLに関する一般知識、データベースの設計と正規化などの知識が必要です。
Silverの試験範囲8:基本的な設定パラメータ
8個めのOSS‐DB技術者認定試験のSilverの試験範囲は、基本的な設定パラメータです。
オープンソースデータベースを取り扱うために必要な、基本的な設定パラメータの知識があるかどうかについて問われます。
基本的な設定パラメータでは、オープンソースデータベースの設定ファイルを使用する際に必要な、さまざまな設定パラメータに関する知識が必要です。
Silverの試験範囲9:PostgreSQLのインストール方法
9個めのOSS‐DB技術者認定試験のSilverの試験範囲は、PostgreSQLのインストール方法です。
PostgreSQLのインストール方法や、データベースクラスタの作成方法などについて理解しているかどうかについて問われます。
PostgreSQLのインストール方法では、initdbコマンドの使い方、データベースクラスタの概念と構造、テンプレートデータベースなどの知識が必要です。
Silverの試験範囲10:データベースのバックアップ方法
10個めのOSS‐DB技術者認定試験のSilverの試験範囲は、データベースのバックアップ方法です。
PostgreSQLのバックアップ方法について、理解しているかどうかについて問われます。
データベースのバックアップ方法では、各種バックアップコマンドの使い方、ファイルシステムレベルのバックアップとリストア、ポイントインタイムリカバリの概念と手順などの知識が必要です。
Silverの試験範囲11:設定ファイル
11個めのOSS‐DB技術者認定試験のSilverの試験範囲は、設定ファイルです。
基本的な設定パラメータを利用して、設定ファイルを使用できるかどうかについて問われます。
設定ファイルでは、pg_hba.confの使い方、SET・SHOWの使い方、postgresql.confの記述方法や接続と認証などの項目についての知識が必要です。
OSS‐DB技術者認定試験の難易度とは
OSS‐DB技術者認定試験は、オープンソースデータベースのスペシャリストを認定する資格で、資格の難易度は極端に高いわけではありません。
資格の難易度を偏差値化している複数のサイトでは、OSS‐DB技術者認定試験はSilverが50前後、Goldが59前後に設定されていることが多いようです。
OSS‐DB技術者認定試験は、極端に難しくはないので、対策をしっかりとすれば合格できることでしょう。
OSS‐DB技術者認定試験の対策をしよう
ここまで、OSS‐DB技術者認定試験の種類や試験範囲、難易度などについて紹介してきました。
OSS‐DB技術者認定試験は、しっかりと対策をすれば、合格ができる資格試験です。
キャリアアップのためにOSS‐DB技術者認定試験を受ける方は、ぜひOSS‐DB技術者認定試験の対策をして、万全の状態で試験を受けられるようにしてみてください。
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