ネットワークエンジニアとしてキャリアを積むには?4つの仕事内容と資格7つ

ネットワークエンジニアとしてキャリアを積むには?4つの仕事内容と資格7つのアイキャッチイメージ

目次

ネットワークエンジニアとは?


ネットワークエンジニアとは、目に見えないネットワーク通信の設計や構築に、運用、保守までを行う裏方の仕事です。

私たちの生活の一部として当たり前にあるネットワークで、買い物をして友達と繋がって会話を楽しむことができるのも、ネットワークエンジニアが管理をしてくれているからです。

今回は、そんなネットワークエンジニアとしてどのようにキャリアを積んでいけばよいのか、必要な資格は何があるのかを紹介していきます。

ネットワークエンジニアの仕事内容4つ

それでは、ネットワークエンジニアの仕事内容について紹介していきます。大きく分けて4つあり、ネットワークエンジニアはそのすべての業務をこなす必要があります。

IT業界ではネットワークを基準に動いており、特に、ネットワークエンジニアの需要は年々高まっています。ネットワークエンジニアとしてキャリアを積んでいきたいと考えている人は、まず自分がどのレベルの仕事をしているのかを把握していきましょう。

ネットワークエンジニアの仕事1:設計

設計とは、クライアントなどの利用者がどのようなネットワークを求めているかを聞き出し、それらをまとめ上げる作業です。使用していく機器やルーターにかかるコストや個数、回線費用に関してのスケジュール調整も行っていきます。

ここではエンジニアとしてクライアントとどれだけコミュニケーションを取って、要求をシステムに組み込めるかが重要です。

ネットワークエンジニアの仕事2:構築

ネットワークの設計が終わったら、その設計図を基にして実際に機器をつなげていく作業をします。

コンピュータールームの床下に配線を設置する場合もあるので、求められるのは機器の知識だけではありません。ネットワークエンジニアとして手先がどれだけ器用かという点は重要なポイントになります。

ネットワークエンジニアの仕事3:運用

出来上がったネットワークは勝手に動いてくれるわけではありません。構築したネットワークの運用をするために、ネットワークエンジニアは常に管理する必要があります。

ネットワークの規模にもよりますが、一人から数人までのエンジニアが警備として24時間交代で管理をしていきます。ネットワークエンジニアとしてキャリアを積みたいのであれば、運用・保守のみだけでなくシステムの構築なども担当できるようになるといいです。

ネットワークエンジニアの仕事4:保守

ネットワークの保守とは、不正なアクセスや機器の故障があった場合に、ネットワークを守る業務です。

もし仮に、不正アクセスや情報の漏洩などが起きてしまった場合にはその対処も行います。すぐさまネットワークを閉鎖し、被害がどれだけあったのか確認、ネットワークの設計を再確認しなければなりません。

そしてひと通りの業務が終了したら、ネットワークの運用・維持に戻ります。

ネットワークエンジニアの年収は

ネットワークエンジニアはキャリアやスキルが認められてこそ年収が上がります。一般的なIT系エンジニアに比べると若干低くはなりますが、技術を身につけていけば平均年収を超えるほどの年収をもらうことができます。

ネットワークエンジニアとして持っておきたい資格は後述します。

ネットワークエンジニアとして必要な資格7つ


それでは、ネットワークエンジニアとして持っておきたい資格を7つ紹介していきます。必ず取得しなければならないという訳ではありませんが、資格を持っていると、技術やスキルの証明になり、就職や転職の際に有利になります。

これから紹介していく資格は、取得しておいた方がいいという資格です。これらの他にもネットワークエンジニアとして持っておきたい資格はあるので、余裕がある方は下記7つ以外にも挑戦してみてください。

ネットワークエンジニアとして必要な資格1:情報処理技術者試験

情報処理技術者試験とは、情報処理推進機構、通称IPAが認定している国家資格です。

情報処理技術者試験は総称なので、試験を受けるには自分がどのレベル区分なのかを知る必要があります。レベル区分1に分類されている「ITパスポート試験」については後述しますが、同じレベル区分に「基本情報技術者試験」というものもあります。

区分は同じですが、ほんの少し取得難易度が上がります。

ネットワークエンジニアとして必要な資格2:ネットワークスペシャリスト試験

ネットワークスペシャリスト試験は、先ほど紹介した情報処理技術者試験のレベル区分4に属する最高難易度の国家資格です。

最高難易度の資格だけあって、実務経験のみでは資格取得は難しく専門知識を学びなおす、もしくは見直しをする必要があります。ネットワークエンジニアとして、持っておきたい資格ではありますが難易度はかなり高いので段階を踏んで挑戦していきましょう。

ネットワークエンジニアとして必要な資格3:ITパスポート試験

情報処理技術者の一つで、エンジニアの登竜門と呼ばれている資格です。ネットワークエンジニアとして就職するときに、ITパスポートを勉強した、もしくは取得したという人は多いでしょう。それほど知名度の高い資格です。

ネットワークエンジニアとしてだけでなく、IT業界やインターネット関連の職種に就こうとしている人にも人気の資格です。難易度はそれほど高くはありません。

ネットワークエンジニアとして必要な資格4:CCNA

CCNAとは、「Cisco Systems Inc.」が主催・認定している資格の一つです。CCNAはCisco Certified Network Associateの省略形で、さらに続くのが「CCNP」「CCNE」です。

資格の一つではありますが、CCNAの中でも9つに分類されており、そのうちの「ルーティング・スイッチング」の得難易度は「ネットワークの基本」ができていれば、あまり難しいものではないでしょう。

ネットワークエンジニアとして必要な資格5:CCNP

CCNAより上位の資格がCCNPです。受験できるコースは8つあり、「 routing and switching」「security」「collaboration」「data center」「wireless」「service provider」「クラウド」「デザイン」の各科目を複数合格する必要があります。

また、CCNPを受験するためにはCCNAを取得していることが前提なので、先にCCNAを取得します。

ネットワークエンジニアとして必要な資格6:CCIE

CCNA・CCNPのさらに上位の資格で、難易度は非常に高いといえます。

CCIEは「routing and switcing 」「security」 「collaboration」 「data center」 「wireless」「service provider」の分野があり、それぞれ、筆記試験とラボ試験(実技)があります。CCNPのように、前提条件があるわけではなく、18歳以上であれば受験することができます。

ネットワークエンジニアとして必要な資格7:LPIC

正式名称は「Linux技術者認定試験」といい、グレードは3段階あります。世界共通基準の資格で、日本企業の半数以上がLinuxを導入しているので資格を取得することで、どれだけの恩恵を受けることができるのかはおわかりいただけるでしょう。

グレード1では初心者の人が数ヶ月勉強して合格できるレベルですが、グレード3にもなると1年近くの時間を費やして勉強しなければなりません。それほど難易度が高い資格です。

ネットワークエンジニアとしてキャリアアップする方法6つ


持っておきたい資格を確認したところで、次は実際にネットワークエンジニアとしてキャリアアップしていく方法を6つ見ていきましょう。

IT業界では、長く勤めれば昇進という制度ではなく、スキルや実績が認められてこそ上流工程を担当することができます。

パソコンに向かってもくもくとプログラミング作業をしていくだけでなく、顧客やクライアントと話し合いをして、ニーズに合ったシステムを作っていくことも大切な業務内容です。

ネットワークエンジニアとしてキャリアアップの方法1:経験を積む

ひたすら経験を積むということはかなり地道な作業ではありますが、時間をかけた分だけ自分のキャリアになります。

就職して日が浅く経験があまりない場合には、まず、実務経験を積んでいきましょう。システム設計や構築を目指すことをおすすめします。ネットワークエンジニアとしてキャリアアップを目指すのは、経験とスキルが煮詰まってきた時です。

ネットワークエンジニアとしてキャリアアップの方法2:資格を取得する

資格は先ほど紹介した7つ以外にもあるので、自分のレベルより少し上のものを目標に勉強をして資格の取得をしていきましょう。資格を取得しているということは、自分のレベルやスキルがどれくらいあるのかという証明になるので、取得できる資格はできるだけ取っておきましょう。

自分がどれほどのレベルがあるのかも確認できるので、取得してから数年経過している資格は、失効していないかどうかを確認しておくことも大切です。

ネットワークエンジニアとしてキャリアアップの方法3:転職する

ネットワークエンジニアとして就職したのに行きたい部署に配属されなかったり、やりたい仕事になかなか着手できなかったり、経験がないために大きなプロジェクトに参加できなかったりと、会社にもよりますが会社員であれば何らかの縛りや干渉があります。

今の会社が自分に向いていない、思うように動けない、あまり活躍できる場がない、という場合は転職をすることも一つの手段です。フリーランスとして働くという方法もあります。

ネットワークエンジニアとしてキャリアアップの方法4:上流工程を担当する

上流工程を担当することで、キャリアアップにつながります。上流工程とは、ネットワークシステムの土台を作る工程のことで、主に「要件定義」や「システム設計」「システム構築」などがあります。

これらの仕事を任せてもらえるようになるには「CCNP」レベルの資格を取得し、スキルを身につけておくとよいでしょう。

ネットワークエンジニアとしてキャリアアップの方法5:ネットワークスペシャリスト

ネットワークスペシャリストは、エンジニアとしてスキルを認められるとスペシャリストとして活躍できるようになります。これまでより大規模なインターネットワークの設計や構築を任されるようになります。

システムが大きくなればなるほど、その運用や保守には労力を伴います。パフォーマンス性やセキュリティ性などの非常に高度な技術が求められるので、エンジニアとして「上流工程も担当経験がある」レベルスキルが求められます。

ネットワークエンジニアとしてキャリアアップの方法6:ネットワークコンサルタント

ネットワークススペシャリストよりも上の段階だと思われがちですが、実際は担当する仕事内容が違うので上下関係を求めるものではありません。

ネットワークコンサルタントは、システムの設計などではなく「プロジェクトマネジメント」や「進捗管理」「予算管理」などの高い知識が求められ、改善策の提案などを行います。

基本的には、そのシステムをどのように売り込んでいくか、予算をいくらまで使うかなどの管理が主な仕事です。

ネットワークエンジニアとしてキャリア形成するためにはスキルと経験を身につけよう


ネットワークエンジニアとしてキャリアを形成していくためには、資格を取得するほか、上流工程を担当する方法など、やり方はさまざまありました。

ですが、資格を取得するにも、上流工程を担当するにも、経験が土台となるので、まず最初に目指すのは「経験を積む」ことではないでしょうか。

また、会社員という概念にとらわれず、フリーランスとして働く方法もあることを念頭に置いておきましょう。

インフラエンジニア専門の転職サイト「FEnetインフラ」

FEnetインフラはサービス開始から10年以上『エンジニアの生涯価値の向上』をミッションに掲げ、多くのエンジニアの就業を支援してきました。

転職をお考えの方は気軽にご登録・ご相談ください。