コンピュータとコンピューターどっちが正しい?マイクロソフト社のルール変更も解説

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どっちもみかけるコンピュータとコンピューター


書籍やインターネットの記事などを読むと、「コンピュータ」や「コンピューター」などカタカナ用語の表記ゆれが気になるという方も多いでしょう。
どちらも多く見かけますが、どちらが正しい言葉なのでしょうか。

コンピュータとコンピューターはどっちが正しい?


コンピュータとコンピューターはどちらも多く見かけますが、言葉としてはどちらが正しいのでしょうか。
ここではコンピュータとコンピューターはどっちが正しいのかについてご紹介します。

JIS(日本工業規格)のガイドライン

JISではアルファベットをカタカナ表記する場合のルールとして、以下のように定めています。

・2音の用語は長音符号を付ける
・3音以上の用語の場合は長音符号を省く

つまり2音の「Key」は「キー」、「Color」は「カラー」と長音符号を付けます。
一方、3音以上である「Computer」や「Printer」は語末に長音符号を付けず「コンピュータ」や「プリンタ」と表記されます。

文化庁のガイドライン

1991年に発表された内閣告示「外来語の表記」によると、英語の語末の-er,-or,-ar等に該当するものには、原則としてア行の長音として長音符号を付けて表記することになっています。
このためか、先に述べたJISのガイドラインも2005年以降「長音は用いても省いても誤りではない」と修正されています。

長音とは?

長音とは母音を通常の倍に伸ばしたもので、長く伸ばして発音する音のことを指します。
たとえば、前述の「Key」を実際に発音する場合、「キイ」ではなく「キー」と伸ばして発音します。

コンピュータからコンピューターに表記を変えたマイクロソフト社


マイクロソフト社ではもともと「コンピュータ」と表記していましたが、2008年7月25日に同社製品やサービスでのカタカナ表記を「コンピューター」のように長音符号を付けるルールに変更しました。

もともと長音符号を省いていた理由

これまでのマイクロソフト社でのカタカナ表記ルールは、JIS規格表記ガイドラインに則っていました。
また、文字数を極力減らしてテキスト容量を減らすという目的から、JIS規格に規定されていないものに関しては2音の用語は長音符号を付け、3音以上は省くというルールになっていました。

ルールを変えるに至った理由

長音符号を省くことは工業界では一般的でしたが、実際の発音と異なる場合も多いことから一般のユーザーには違和感が強いものでした。
また、近年ではメモリの容量が拡大したことで文字数を削る必要もなくなってきたことから、長音符号を表記するルールに変更されました。

コンピュータとコンピューターどっちが正しいかの結論


語末に長音符号を付けても省いても構いません。
どちらも正しい表記なのでご安心ください。

あなたはどっち派?カタカナ語のアンケート結果


JTCA(一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会)は2006年に「カタカナ用語不統一表記に関するアンケート」を行いました。
ここではその結果の中から特徴的なものを紹介していきます。

DialとDialogとDiamond

それぞれ「ダイアル」と「ダイヤル」、「ダイアログ」と「ダイヤログ」、「ダイアモンド」と「ダイヤモンド」という表記ゆれが見られます。
それぞれの割合は以下のようになりました。

・「ダイアル」と「ダイヤル」=30%:70%
・「ダイアログ」と「ダイヤログ」=94%:6%
・「ダイアモンド」と「ダイヤモンド」=21%:77%(その他2%)

「Dia-」を「ダイア」とするか「ダイヤ」とするかは意見が分かれているのかもしれません。

Interface

「インターフェイス」派と「インターフェース」派がそれぞれ45%と44%であり、拮抗しています。
その他意見では「インタフェース」派が10%、「インタフェイス」派が1%でした。

SoftwareとHardware

Softwareには「ソフトウェア(87%)」と「ソフトウエア(13%)」の2つの表記が見られました。
これに対してHardwareには「ハードウェア(66%)」「ハードウエア(26%)」「ハードウェアー(6%)」「ハードウエアー(2%)」の4つの表記が存在しました。
SoftwareとHardwareは「ware」の部分が共通していますが、カタカナを表記に関してはある程度の違いがあるようです。

コンピュータとコンピューター表記ゆれに注意しながら使い分けよう


「コンピュータ」も「コンピューター」もどちらも間違いではないため、好きな表記を利用して問題ありません。
ぜひ本記事でご紹介したカタカナ語アンケート結果などを参考に、カタカナ語を記載する際には表記ゆれに注意して使い分けてみましょう。

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